浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

【演劇】劇団朋友「ら・ら・ら」

2020-01-23 22:17:15 | その他
 私が演劇を見始めたのは高校生の時である。その頃は若い人がたくさん見ていた。大学に入ってからも、東京労演(今はもうないそうだ)に入って演劇を見ていた。帰郷してからも見続けていたが、仕事が忙しくなりやめてしまった。

 そして退職してからもう一度浜松演劇鑑賞会にはいった。すると、観客はお年を召された人ばかりであった。

 今日の演劇「ら・ら・ら」は、そうした演劇をみる人々の年代にぴったりあった内容であった。

 退職した男性、主婦、退職した夫を「抱える」女性、そういう人びとが集まって合唱を楽しんでいた。しかし中心となる女性(猪飼芳子)が、どうせならコンクールに出場しようと提案する。そこから多層的な葛藤が発生し、また隠れていた葛藤が明らかになる。ハーモニーがとれていた集団に、不協和音が鳴り出す。

 合唱は楽しみたいがコンクールにはでたくない人、その練習が増えることに難色を示す人、それに対する積極的にコンクールに出場しようという人々。それが第一の葛藤である。そしてそれぞれのメンバーがそれぞれに抱える家庭内の葛藤。そしてうまくいかなかった自分自身の人生を不満に思い仮想的な人間となってサークルに来ている男性(筑紫保)、これは個人の精神のなかの葛藤である。そして自分の家を練習場として使用させている指揮担当の赤城家の夫婦間の葛藤。そういう多層的な葛藤が舞台上で演じられる。
 それらの葛藤は決してフィクションではなく、実際に存在するものだ。したがって見ている人は、自分自身にひきつけて見ていたことだろう。舞台上で演じられている葛藤は、日常生活における葛藤でもあるのだ。
 なお葛藤は、演劇の重要な手法でもある。

 私はこの劇を見ていて、これ映画化すればよいのにと思った。この劇で表現された葛藤は、現実に存在するものであり、とりわけ退職後の男性がみずからのあり方を振り返る契機になるのではないかと思ったからだ(家事をまったくしない男性はそこらにたくさん転がっている。ここで書いておかなければならない。私は、家事は料理をふくめて何でもできるし、やっている)。演劇を見て、映画を見て我が身を振り返る、そういうこともあり得るだろう。この台本は、映画化されたら、もっと生命力を持つことになろう。

 この「ら・ら・ら」、全国を回っていくのだろうが、おそらくよい評判を得るであろう。全国の演劇鑑賞会の会員が、この演劇を見てちょうど身につまされる人生を送っているからである。

 
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組織的投稿

2020-01-23 16:48:10 | メディア
 東京新聞・望月記者の、菅官房長官記者会見で不当な扱いを受けている時事通信記事が、yahooに掲載されている。その記事に関して、多数のコメントが書かれているが、内容を読むと、明らかに組織的に投稿しているとしか思えない。
 この記事のコメントを見て欲しい。組織的な悪罵だとしか思えない。


質問指さず「非常に不当」 東京新聞記者が官房長官に抗議
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呪術の世界

2020-01-23 14:43:19 | 政治
 森本あんり氏が、『世界』2月号で「政治的神話と社会的呪術」という論文を載せている。長いものではないが、きわめて刺激的な内容であった。

 現在、アベ政権の森友、加計、桜・・・・その他、信じられないほどの醜聞が明らかになっている。しかしそれら醜聞が、野党政治家やメディアが厳しく追及しても、政府やそれを支える官僚たちは、平気でウソをつき続け、真実を隠蔽し続けている。
 その背景の一つとして、読売新聞、産経新聞の存在がある。読売や産経は、はっきりとアベ政権を支える方針をもって紙面をつくっている。アベ政権がウソをつけばウソを書く、隠蔽すればそれを支える。さらにテレビメディア、とくにワイドショーがそれを支える。

 真であるAという事実があるのに、虚偽であるBという事実を対置する、あるいは真であるAという事実があるのにそれをないとする、そういう報道を読売、産経、テレビはやっているのだ。となると、Aが真であることを知らない人々は、AかもしれないしBかもしれない、あるいはAはあったかもしれないけどなかったかもしれない、という宙ぶらりんの状況におかれる。
 支配層は、そのように有権者を「宙ぶらりん」の状況におくことにより、私利私欲を追求しているのである。つまりメディアは、支配層のために有権者をだましているのである。そういう機能をもつものとして、メディアは存在している。

 だから今、私たちには、選挙民を「宙ぶらりん」の状況から、きちんと大地の上に立たせることができるかどうかが問われているのではないかと思う。

 同時に、これは日本だけではないということだ。アメリカでも、イギリスでも、同じような状況は存在する。だとするならば、21世紀の世界的な「構造」の問題としてこれをとりあげなければならない。

 さて森本氏は、カッシ-ラーやハンナ・アーレントの著述をもとに論じていく。氏は、アーレントの「事実というものは、もはや大衆への説得力を失ってしまった」ということばを引く。アーレントはすでに亡くなっているのに、この言葉はまったく現在の状況を指摘しているようだ。「大衆化」という動きの中で、すでにそのような事態は存在していた、というわけだ。

 森本氏は、「人は、正しいと思うから納得するのではなく、納得するから正しいと思うのである」と記す。また「他人が何と言おうと、権威筋の偉い人が何と言おうと、「自分がそれをほんものと感じられるかどうか」「それが自分の心をふるわせて感動させてくれるかどうか」がものごとの真偽を決するのである」として、それを「神秘主義」という。「ファクトよりもフェイクを受け容れる現代人の傾向は、こうした信憑性構造の時代的な変容に相即している」と指摘する。

 まさに「構造」なのである。それも国境をこえた「構造」なのだ。この「構造」を解明し、それをどう克服できるかの道筋を提起できるかどうかが肝心だということになる。

 氏はこう指摘する。「われわれの認知構造がひとたび大きく変化すると、個々のファクトはすべてそのフレームに合致するように解釈される。もし人びとの思い込みを正そうとするなら、個々のファクトでなくそのフレーム全体に関わるような価値観や世界観のシフトが起きなければならない」と。そのフレームは、「政治的に作りだされた人工物」であり、つまり支配層によってつくられたすじ道なのである。

 氏は、その打開の道を示すことはしていない。「現代社会が目撃しているあからさまな人権無視や民主的正統性への侮蔑、平和や正義といった理念の無効化の次には、何が来るのだろうか」と記して、文をほぼ終えている。

 どうすればよいのか。私たちは考えなければならない。これは世界的な「構造」の問題なのである。
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2020-01-23 13:53:23 | 政治
 アベ首相の周りにいる人の顔って、どうして人間性豊かな顔が一つもないのだろうか。皆一様に、傲慢な顔をしている。

 買収の原資か 河井前法相夫妻「選挙資金」1億5千万円の「入出金記録」を入手した

 こういう輩が悪事を働く。
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安倍周辺には、品性下劣な人ばかり

2020-01-23 13:40:53 | 政治
夫婦別姓問題発言中 女性議員がヤジ「結婚しなければいい」

 こういう人間たちが、日本の政治を担っている、恐ろしいことだ。
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