今年の国立大学前期試験が終了しました。
感想は、出題範囲が狭いと難易度がかえって増す、ということです。
大学受験で、よねの時代から、二つの単元が削られています。
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一つは「空間図形」、これは「ベクトル」の上位単元です。
空間図形の花形問題は、平面を求める問題です。
・交わる2直線を含む平面
・1直線と一つの点を含む平面
・3つの点を含む平面
これらは同一の問題で、平面を定義する「垂直ベクトル」を求めれば、
解けたも同然。
ここまでが、大問の前半で、後半に球が出てきたり、別の平面が
出てきます。
大問の前半を解ければ、部分点が取れます。
大学の二次試験は、全部、解く必要がなく、完答以外の問題から
如何に部分点を取ってくるかが大事なのです。
平面を求める問題では、基本的なベクトルの計算力も
見れますから、出題者も好んで出してきます。
一方、ベクトルの単独問題でも、難易度が低くても、
差がつきます。受験生は「空間図形」をマークしていますから。
現在は「ベクトル」だけですので、当然、受験生もマークしてくる。
難易度を高くしないと、差がつかないのですね。
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同じことが、「行列」の上位単元、「一次変換」にもいえます。
現在、一次変換は行列の単元の一部で、基本的なものしか
扱いません。
一次変換では、差をつける難問は作りづらい。
そうしますと、行列のn乗を求める問題の難易度が上がるわけです。
*実際には、東大・京大以外は、一次変換で差がつくらしい。
大阪大学で回転変換が出題されている。
何より問題なのは、行列が高3の最後の単元であるということだ。
よねの時代では高2で学習した。
浪人生に一方的に有利ではないか!!