よねの備忘録

お勉強問題が中心。
政治を語るときは、ネトウヨです。

よねの「お仕事道具」

2007-02-27 16:40:25 | その他
よねの「お仕事道具」です。

HP(Hewlett Packard)社 「VISUALIZE C200」

1998年に導入。Google先生にきいてもよくわからない。

(1997年の2つの記事から引用開始)

「C200」: 

構成:
CPU(PA-8200/200MHz)、128MBメモリ、4GBディスク、VISUALIZE-EGグラフィクス、20インチカラーモニタ、
日本語HP-UX10.20

UnisysHPシリーズ・ワークステーションC200

 ワークステーションC200は機会系,電子系のコンピュータ支援設計
(CAD)や資源検索,環境/ユーティリティ管理,医療分野での
イメージ処理に最適のシステムである.
また,極めて高い浮動小数点演算性能により,流動力学や
構造解析など,コンピュータ支援工学(CAE)の数値計算解析や
高度な3次元設計の業務にも適している.
 
 Cクラス・ワークステーション

(引用終了)

たぶん、これだと思うのですが・・・・

非常に「遅い」・・・・
当時は「速かった」のでしょう。

よねの「お仕事」にあわせた「特殊ソフト」積んでいるので、
「買い替え」に、1000万円、かかります。

よねはこの「お仕事」道具で、年間1000万円の売り上げ。
「原価償却費」の他は、電気代、紙代、年間80万円のメンテ代。

それでね。この何年か、「買い替え交渉」してきました。

この「お仕事道具」で、関連も含め8000万円の源ですから。
(「病棟」の売り上げもあるので、Totalの売り上げは
 もっとあるらしい。)

とにかく、よねの中では「一番、大事なお仕事道具」

でも病院は「修理不能」まで使い続けろ。
この方針は撤回されず。

他の病院は次々と「買い替え」を行い、
2年前に「北海道で最古のお仕事道具」になってしまいました。

1年半前に「もし壊れたら、修理不能の可能性」の判定がでまして、
どうやら新年度に「買い替え」ができそうです。

一般の会社もこんなものなんでしょうか??












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「医療クライシス」。小松先生の談話 その2。

2007-02-26 21:38:03 | 医療の話
その1の続き。
小松先生の談話の最後の部分。

自分たちの権利だけを主張するのではなく、
あるべき医療について
当事者である医師は考えを訴える責任があると思う。

よねの考える「あるべき医療」。
それは「家庭医」の普及。

理想の家庭医と現実の家庭医
 理想的な家庭医とはどのような医師をいうのであろうか。
1)近くにあって、いつでも何でも診察してくれる。(便利さ)
2)診断、治療が的確で、その説明をきちんとしてくれる。(正確さ)
3)入院による診断、治療が必要な 時は速やかに適当な病院を
  紹介してくれる。(アフターケアー)
 それでは日本の開業医の現実はどのようなものであろうか。
比較的年配の経験を積んだ開業医であれば、いつでも何でも
診察してくれ、その医師なりの説明はしてくれることが多い。
しかし、診断、治療の質となると千差万別で、
患者からは判断不能である。
若手の開業医の場合は、自分の専門とする領域のこと
以外にはあまり熱心でない傾向がある。また、患者との
コミュニケーションが得意でないことが多い。
そして、 老いも若きも開業医は、保険診療に縛られているので、
患者一人当たりの診療時間は 非常に短い。

(事情によりソースださず)

米国には、「内科」「泌尿器科」などの専門科と同様に
「家庭医」という専門科があるのです。

「内科」がメインだけど、「整形」「小児」もある程度、診察でき、
必要なら大病院に紹介する。
それが家庭医。

日本では、1990年代から、導入をはじめた病院があるが、
全然、普及していない。

今、日本に必要なのは、「家庭医」だと、よねは考えます。

1人の診療所ではなく、町立病院に4人~5人。
街なら、10人程度の、「大病院の出張所」として、「家庭医」。

よねの考える「あるべき医療」。
それは「家庭医」の普及。

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「医療クライシス」小松先生の談話。その1

2007-02-26 21:22:25 | 医療の話
毎日新聞「医療クライシス」に「医療崩壊」の著者、
小松秀樹氏の談話が載っていた。

(引用開始)

◇必要な予算、正確に算出を あるべき医療、
医師は訴える責任--虎の門病院泌尿器科部長・小松秀樹氏

 医療崩壊を食い止めるにはまず、患者が求める医療は何か、
それを実現するにはどのくらいの費用がかかるのか、
といった視点で、必要な予算を正確に計算することだ。
現在は最初に根拠もなく、医療費全体の上限が決められ、
無理やりそれ以下に抑えようとしている。日本の医療は公共的
サービスとして、ぎりぎりの低価格で、病院の勤務医ら医療従事者の志と献身的な労働で支えられている。だがそれも限界だ。
必要な費用は予算で認めるという当たり前のことをしてほしい。

 医療事故を巡って患者と医師が裁判で争うのは、双方とも費用や
時間などで負担が重い。正面から対立すると、勝っても負けても
感情のしこりが残り、不幸な結果になりやすい。
そのため、裁判所の代わりに全国に10カ所ほど、
患者が医療内容に疑問を持った場合、調査を依頼できる
第三者機関を設ける。医療従事者や法曹界の人間で構成し、
通常の診療をしていれば事故を回避できたかどうかを調べる。
回避できたとの結論が出れば、患者への補償を公平に行う。
運営には医療費全体の1~2%ぐらいの予算をかけるべきだ。

 患者の医療機関内での迷惑行為には、厳しく臨むことも大切だ。
過去1年間に患者から暴力や暴言、脅迫を受けた経験のある
看護師が7割近いという報告がある。また、酸素が配管されている
病床でたばこを吸い、同室の患者の安全を脅かすようなケースもある。自分の要求だけを一方的に言い募る行為が、他の患者の権利を
奪っていることにも気づいてほしい。航空機内での迷惑行為が
法的に罰せられるように、病院内も厳正な対処が必要ではないか。

 医師は、いかに医療の状況が大変なのかを一般の人に理解して
もらうため、社会に向かってもっと発言すべきだろう。
医師の労働環境が悪化すれば結局、患者がまともな医療を
受けられなくなることにつながる。「医師は金持ち」
「医師は特権階級」のような偏見を解くためにも、
実情をきちんと説明しなければならない。
自分たちの権利だけを主張するのではなく、あるべき医療について
当事者である医師は考えを訴える責任があると思う。(談)

(引用終了)

自分たちの権利だけを主張するのではなく、
あるべき医療について
当事者である医師は考えを訴える責任があると思う。

よろしい。よねの考える「あるべき医療」を語ろうではないか。

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「医療崩壊」シリーズ。よねとブログ界との接点。

2007-02-22 19:53:40 | 医療の話

よねがブログ界にコメントを出すようになったのは、
2006年3月である。そして、そのブログで重要なテーマとなったのは、
2006年6月に発刊された【「医療崩壊」小松英樹著 朝日新聞社】に
ついてである。
「医療崩壊」「立ち去り型サボタージュ」なる言葉を生み出した同書に
現在、問題になっている「福島・大野病院・医療事故裁判」や
なぜ、「最前線の勤務医が足りないか」の答えが全て書いてある。
よねの考え方は「小松氏とほぼ同様」と述べておく。

同書の「最前線の勤務医」の記述の紹介と、
よねの実感について述べていきたい。

まず、なぜよねが発信しているか。
p127より

(引用開始)

日本医師会は、開業医の利益代表として忠実に活動しすぎた。
これは現在の政治体制では当然のことであって、非難されること
ではない。議会民主主義は哲人政治ではない。
利害対立のせめぎあいで政策は決定されていく。
勤務医は、政治的役割を果たさず、
自らの利益を主張しなかった。
これは無責任だったといってよい。
しかし、日本医師会は、勤務医側の政治活動がないことへの
配慮が足りなかった。結果として、病院が冷遇されすぎた。

(引用終了)

よねは「自分の力量を磨き、患者のためになれば、それでいい。」
だから、医療関連の政治的なことには無関心で生きてきた。
それが、よねの罪である。

昨今、「医師ブログ」をみると、「大野病院」や「周囲の過重勤務」
への、不満、怒り、絶望に満ちているようにみえる。
時に、その論調は過激に走り、これでは「他者の理解」は
得がたいように思える。いかに、本人に責任感や正義感があろうと。

そして、正直、よねは「田舎ではもう手遅れ」と思っている。

悲しいお話

このような地方は今後、急速に広がっていくであろう。
そして「医療崩壊」根室の悲劇も。

今から手をうてば、「都会」はまだ助かるかもしれない。
北海道でいえば、「札幌」「函館」「旭川」の周囲。
道民の人口比でいえば、280万 / 560万人。
本州なら、もっと助けられるかもしれない。

でも、このままだと、「全滅」してしまうかもしれない。
だから、よねは発信する。
よねの「自己満足」「偽善」かもしれない。


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徒然なるままに。その2

2007-02-21 14:23:05 | その他

今回は漢字にしてみました。

高校数学の考察してます。
「Z会」の参考書を1冊、「お取り寄せ」したので、それまでは
「高校数学」はお休み。
なお、大学受験編では、他の科目はやりません。
よねは、物理、化学も英語、数学と同じ偏差値でした。
授業だけでセンター75%までいっていまいました。
浪人時も時間はかけたのですが、
時間の割りに伸びが低く、他人にお話できる内容がありません。

数学ですが、
「B問題」と「C問題」の「断層」は「よね世代」は感じてない人が
ほとんどです。和田氏、泉氏、「よねの予備校友達」、
読者の方2名。「断層があるかも」といっているのは「よね」だけです。

一方、nimsel氏は、「断層」を強く意識してると思います。
氏個人の体験談+氏の家庭教師としての経験から、
「断層」を乗り越える方法を模索しているようです。
「A問題」「B問題」からなる「基本問題集」に
「C問題」「D問題」からなる「受験問題集」が基本形なのですが、
nimsel氏は間の参考書を強く主張しています。

「よね世代」に「受験参考書」の説明しますと、
「赤チャート」がそう。「鉄則」の「例題」以外がそう。
「大学への数学 1対1対応」これも昔からあったと思うのですが。
「赤本」で「やや易」が「C問題」です。

nimsel氏は、「ストイックな、勉強家」です。
とにかく、ある段階で「穴」を残すことを「徹底的」に排除します。
1浪終了時までの、nimsel氏の「勉強量」はよねの2倍以上。
おそらく、偏差値も彼が5ないし7程度、上でしょう。

よねは、「費用対効果 最大効率を図る なまけもの」です。
よねのメインターゲットは「北大 理・2」。
しかも、「大胆な切捨て」しています。
まず、国語の勉強は「0」です。古典もやってません。
センターで古文25/50点という「痛撃」くらいましたが、
漢文で50/50点で「致命傷」は避けました。これは反省。
英語では、英作文をやってません。
北大は「長文」3問。「英作文」1問。「長文」で70%、英作文で40%、Total 60%越えがよねの戦略でした。

「数学」はよねの苦手科目だったと思います。
「B-C断層」感じていましたので。
「理科」「社会」がよねの得意科目でした。
「授業だけでセンター75%」ですから。
特に「日本史」。普通、「ポンシ」をセンターに選ぶ理系はいません。
「必要勉強量」が多い科目ですから。
浪人12月の「河合マーク」で91点のときは、友人に驚かれました。
本番は残り1分まで「95点」だったのですが、最後に答えなおして、
3点X2の連鎖地雷をふんで、「89点」。少し残念。

今日は重要な会議あるので、軽めの更新です。

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ホンダ「カブ」最強伝説。

2007-02-20 17:44:27 | その他

よねもね、ホンダ「カブ」が丈夫だと知ってましたけど。

ここまでとは。



















1.ガソリンの代わりに食用油を入れられても走行する。
2・高さ22mから落とされ、車輪は曲がったが、エンジンは動く。

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厚生労働省の基本姿勢

2007-02-19 18:39:54 | 医療の話
「産科医減少は出生数が減って医療ニーズが低減した反映」
(柳沢厚生労働相国会答弁)

2月7日の国会答弁だそうです。

枝野議員 (民主党)
「なぜ産婦人科と外科だけ(医師が)減っているのか?
産婦人科の医師は94年から04年の10年間で8%減っている。」

柳沢厚労相
「いま手元にH16年の資料しか手元にないが、
産科医10594人、施設はH17年2933施設と聞いている。」

枝野
「大阪市では市民病院を4施設から3施設に集約化したが、
それでも産科はさらに病院を減らさねばならなくなっている。
都市部でもハイリスクを扱える病院は足りない。」

厚労相
「産科の医師減少は出生数減少の問題。出生数あたりの
医師の数は横ばいである。」

枝野 「なぜ産科と外科だけが減っているか?」

厚労相
「産科は出生数が減っているから。外科は専門化しており、
呼吸器外科や消化器外科などを足すと外科総数はかわらない。」

(以上)

あるブログによると

【既に産科医、医療関係者の間では、
大問題として議論になっていた。
だからこそ、当日、予算委を取材していた在京メディアが1社と
して反応しなかったのにも驚かされた。朝日新聞が17日朝刊で
ようやくブログやネット上の動きを伝えた。
今回は完全にブロガーたちの問題意識が先行した。】

【「産婦人科医数と出生1000人当たり産婦人科医師数推移」
グラフを見れば、出生1000当たりの産婦人科医師医数は、
平成6年の「8.9」が平成16年で「9.1」と何の問題もないかのようだ。
経済通の柳沢厚労相には「需給バランスの問題ですよ」と
進講する官僚の言い分がすんなりのみ込めたのだろう
ところが、そうではない。産婦人科医師医数は1万人以上いるの
だが、日本産婦人科学会が2005年末現在で調べたたら、
お産を扱っている医師数は7873人にまで減ってしまっていた。
残りは産科を止め、婦人科だけを担当しているらしい。】

それでですね。
毎日新聞 2007年1月23日 東京朝刊

(引用開始)

◇「高額医療費」実は平均以下--OECDデータ

 地方だけでなく、大都市にも「医療崩壊」が広がり始めた背景
には、日本の低医療費政策がある。医療費を巡る政策論議では
長年、いかに抑制するかがメーンテーマとなってきたが、
経済協力開発機構(OECD)の国際比較データからは、
正反対の実情が浮かぶ。

 医療費を対国内総生産(GDP)比でみると、
日本は1960年代半ばの一時期にOECD加盟国平均に達していた
以外は、一貫して平均を下回っている。
03年もGDP比8%で、平均の8・8%に届かない。

 特に、先進7カ国(G7)の水準には程遠く、差が広がるばかり。
03年のG7平均は10・1%で、日本はG7平均に比べて医療費の
支出が2割も少なく、先進国並みに医療にお金をかけているとは
言えないのが現実だ。

 人口1000人あたりの診療医師数(診療に従事する医師の数)は、一度もOECD平均を上回ったことがない。差は年々拡大し、
04年には平均3・1人に対し日本は2人。OECD平均に達するには、
医師を1・5倍に増やす必要がある。

(引用終了)

柳沢さんや、安倍さんとは関係ありませんね。
それ以前から厚生省は「一貫した」政策をおこなってますねえ。

だから、今さらよねが怒っても、嘆いても事態は変わりません。
「勤務医」としては「情報発信する」だけのことです。

 



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悲しいお話。

2007-02-19 16:51:44 | 医療の話
前エントリーで、こんな声を紹介した。

【分娩は、あらかじめ10ヶ月になったら分娩施設の周辺に滞在
すればいいのですが(大変ですが)、子宮外妊娠破裂を起こすと、
今後、この地域では確実に死にます。
外科医でも手術は可能でしょうが、子宮外妊娠破裂を診断できる
医師は現在は産婦人科医師以外にいないでしょう。
診断できなければ、手術はできません。自宅で早剥を起こすと、
胎児は死亡するか重度障害児になります。母体は、死ぬか、
助かったとしても、子宮が残っていることは少ないでしょう。
このような事態になります。
広大な地域に少数の人が住む地域では集約化しようがありません。】

根室支庁では、この半年、このような事はなかった。

(北海道新聞 平成19年2月17日 ネットソースなし)

「安心して子供も産めないのか」

「6時間で天売→羽幌→留萌→札幌 赤ちゃん死産、母体も危うく」

留萌管内羽幌町・天売島の妊婦が昨年6月、医療体制が整っていない地元で死産し、 自らの命も一時、危険な状態になった。天売島から羽幌町、留萌市を経て札幌市まで 約六時間、二百キロ。妊婦が病院を転送された軌跡をたどると、医師不足が深刻化し、 危機に直面する地域医療の縮図が見えてくる
(報道本部 田中祥彦)

 冷たい風がほほを刺す。
 羽幌港を出て二時間、フェリーは天売島に着いた。
夏のようななぎ。地元の女性は「二月に、こんな日は珍しい」という。定期船は離島の生活を支える
命綱だが、海が荒れれば欠航することもある。
 昨年六月十日。天売島に住む主婦(二二)は前日から続く腹痛に耐えきれず、出向を五分遅らせてもらい乗船した。
妊娠九ヶ月。周期のない痛みに、付き添った義母(四六)は、陣痛ではないと直感した。
 羽幌で下船した主婦は救急車で道立羽幌病院へ運ばれたが、わずか十数分の滞在後、五十キロ以上離れた留萌市立病院を目指して再び救急車で運ばれた。
 羽幌病院の産婦人科は二○○五年夏から常勤医が一人だけで、体制の問題から経産婦の正常出産しか扱えなかったためだ。車中、到着を待つ留萌病院の医師からの携帯電話での問い合わせに、明確な答えを返せない羽幌病院の医師。主婦の不安は募った。
 「全身麻酔で帝王切開を行います。」主婦を診断した留萌病院の医師は緊急手術を告げた。胎盤剥離だった。必死の蘇生措置にもかかわらず、子供が産声を
上げることはなかった。「あと二、三十分(到着が)早ければ」。義母の耳に留萌病院の医師の言葉が残った。
二千五百ccの大量出血により、母体も危険な状態となり、主婦をドクターヘリで札医大へ空路搬送された。幸い子宮の摘出は免れたが、容体が安定したのは翌日の朝だった。航路、陸路、空路を経てたどり着いた札幌。天売島を出てから六時間以上たっていた。
 「初めての男の子の孫。名前も決めていたんだ」。主婦の義父(四六)は、天売島の自宅で悔しそうに口を開いた。
義母も「診察も手術も出来ないのであれば、意味がない」と地域医療体制の不備に憤る。夫(二四)は「安心して子供をうむこともできないなんて」と肩を落とした。
 「批判は承知しているが、あれが限界だった」。羽幌病院の国田松博事務長は苦渋の表情で振り返った。相次ぐ医師の引き揚げで、欠員状態が続く羽幌病院。
九つの診療科のうち、眼科など四つの診療科は常勤医がいない。昨秋には通常出産も中止に追い込まれた。
 羽幌病院は、現在も留萌管内北部の広域医療を担うセンター病院と位置づけられている。その病院が地域住民の要望に応えられない。こうした事態に、「集約化なども検討しているが、絶対的な医師不足で抜本的な解決には程遠い」と無力だ。
 「子供は欲しい。今度は早めに留萌に移りたい」。主婦は、子供のために用意した産着を手に言った。医師不足でやせ細る地域医療。
「住む場所で命の重さも違うのだろうか」。主婦の件を受け、医療体制の改善を訴える、天売島在住の羽幌町議、寺沢孝毅さん(四七)は鉛色の海を見ながらつぶやいた。

(引用終了)

なんとも悲しいお話である。

羽幌の先生は「最善」を尽くしている。
【わずか十数分の滞在】と書いているが、
「すぐに判断して転送」してくれている。
羽幌で無理したら、お母さんも生命がなかっただろう。

留萌も「ドクターヘリ」を要請している。

しかし、各人が「最善」をつくしたのではあるが、
結果は・・・・・・

なんとも悲しいお話である。


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「医療崩壊」。根室の悲劇。

2007-02-19 09:47:00 | 医療の話
「どうする?日本のお産、ディスカッション大会」HPより。

質問1

あなたの身近な産科・産院について入院予約がとれない、
産院を探せない、産院閉鎖の予定、人手やベット数が足りない・・・
など、現状をお書きください。

ある解答

北海道の一つの支庁から産婦人科勤務医がいなくなります。
現在、私一人しかいませんが、派遣元から病院長へ9月一杯で
派遣を打ち切ると通告がありました。

近隣の病院までは、救急車で3~4時間かかる地域です。

分娩は、あらかじめ10ヶ月になったら分娩施設の周辺に滞在すればいいの
ですが(大変ですが)、子宮外妊娠破裂を起こすと、今後、この地域では
確実に死にます。
外科医でも手術は可能でしょうが、子宮外妊娠破裂を診断できる医師は
現在は産婦人科医師以外にいないでしょう。
診断できなければ、手術はできません。自宅で早剥を起こすと、胎児は
死亡するか重度障害児になります。母体は、死ぬか、助かったとしても、
子宮が残っていることは少ないでしょう。
このような事態になります。広大な地域に少数の人が住む地域では集約化
しようがありません。
仮に、私が派遣元をやめ、現在の病院に残ったとしても、派遣元
からの応援なく365日、24時間拘束ではやっていけません。
必要なのは、個人の頑張りではなく、永続して産婦人科医師を
確保するシステムなのです。【北海道郡部/産婦人科一人医長】

(引用終了)

「どの支庁」かは記述してないが、
よねには、何箇所かこころあたりがあった。
宗谷支庁、日高支庁、檜山支庁、根室支庁のいずれか。

そして・・・・

【産婦人科】

 平成18年9月から産婦人科の外来診療は、毎週火曜日と木曜日の週2日、
釧路赤十字病院産婦人科の派遣医師による診療となり、他の曜日は
産婦人科医師が不在となります。

 このため、市立根室病院では、分娩や産婦人科の入院診療ができなく
なります。

産婦人科受診の皆様へ  2006.8.28

患者様から問合せの多い項目についてまとめましたので参考にして下さい。

Q陣痛や出血等が起きた時はどうしたらいいでしょうか?
A出産予定病院へ連絡をして、指示を受けて下さい。
 (事前に出産予定病院の電話番号等、連絡方法を確認しておいて下さい。)
 直接、市立根室病院へ来ても産婦人科医師がいないため対応できません。

Q陣痛が起こったら救急車を呼んでいいでしょうか?
A出産は病気ではありませんので、基本的には救急車を要請出来ません。

さらに・・・

【内科・消化器科】
消化器科外来は、現在、週1回、木曜日あるいは金曜日に診療を行っておりますが、都合により、当分の間休診となります。

*よね註)夜中に胃潰瘍で出血したら、胃全摘か、助からない。

まだ、話は続く・・・・

市立根室病院 内科医不在の恐れ 4月から 旭医大が引き揚げ
北海道新聞 平成19年1月31日 (記事はリンク切れ)

【根室】市立根室病院(羽根田俊院長、百九十九床)で内科に常勤する
四人の医師が四月から不在となる恐れがあることが三十日、分かった。
旭川医大が内科への派遣を三月末で打ち切るなどするためで、
市は道などに新たな医師派遣を要請している。内科医を確保できなければ、
年間延べ五万人を超える外来患者や入院患者の多くは百二十キロ離れた
釧路市などでの受診や入院を余儀なくされるほか、救急患者にも影響が出る。

 市立病院は内科、外科、小児科など十七診療科がある総合病院で、
道の地域センター病院に指定されている。常勤医師は現在十一人。

 内科の医師四人のうち三人を派遣している旭医大は、新人医師に二年間の研修を義務付ける臨床研修制度の影響で同大学自体の医師不足が深刻化
したため、四月からは派遣できなくなったと市に通知。もう一人の医師も
退職する意向だ。

*要約:「内科医がいなくなる」

棟木がたわんでも、誰も手が出せない。
よねにもどうしようもない。嗚呼・・・・・。





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医療における大企業と中小企業

2007-02-02 20:14:21 | その他

よねは今の病院では、
「とんでもなく忙しいとき」と「とんでもなく暇なとき」が混在している。
だから、こんな駄文を書いているのだが。
今日は朝から忙しかった。ところが・・・・・・ 

「昼飯、食べ損なったかな。」と思って時計をみたら、
あらまあ。びっくり。
何とまだ、am11:30
我ながら、「ルーティン・ワーク」は「とんでもなく速く」なった。

午後はまったりお仕事して、夕方、ネットでふらふらしてたら、
こんなもの拾いました。

(引用開始)

以前、実質的に社員全員がホワイトカラーエグゼンプションを
適用されている会社で働いていたことがあります。
仮にホワエグ社としましょう。

普通に残業代をもらっていた大企業のサラリーマンだった時代も
あるので、この大企業を、仮にサラリ社としましょう。

大きな違いは、責任分解、人事評価、年収格差、社内失業率、
ストレス、鬱病発生率でした。

ホワエグ社では、サラリ社とは、まったく次元の異なるレベルで、
凶暴に能率アップが追求されていました。
鋭い判断を素早くできない人は、置き換え可能人材と見なされ、
露骨に安い人間として扱われていました。

失敗をやらかせば、どんどん降格されました。
失敗した人は、非難されました。そのまま鬱病になってしまったり、
退職してしまったりする人も多くいました。
こうして、仕事のできない人が、どんどん排除されていきました。

サラリ社には、社内失業者がたくさんいました。

生産性は低いのだけど、一生懸命働いているのだからということで、
ちゃんと給料をもらっている人たちです。
会社に養われている人たちです。

充実した社員教育制度を持つサラリ社に比べ、
ホワエグ社には、社員教育制度はほぼ皆無でした。

しかし、スキルアップ速度は、サラリ社より、
ホワエグ社の方がはるかに上でした。短期間の間に、
みるみるうちに化ける人材が生まれていきました。

ホワエグ社では、過度な能率アップ要求、過度に鋭い判断を
求められます。
これは、もともとポテンシャルの高い人を急速に成長させる一方で、
ポテンシャルの低い人を破壊してしまいます。

一方で、サラリ社は、鋭い判断を徹底追求しないので、
ポテンシャルの高い人材は、ぬるま湯の中で、
開花適齢期を逃してしまいます。
本当は、すごく有能な人材として花開いたかも知れないのに、
生暖かい空気で、普通に仕事のできる人で、終わってしまうのです。

徹底して高速に鋭い判断を求められ続ける職場の空気が、
キツイのです。
ただ、徹底して鋭い判断を求められ続けると、次第に慣れてしまい、
たいしてストレスも感じなくなる人もいます。そうでないひともいます。

ある種の花は、栄養をやりすぎると、葉っぱばかりが成長し、
花を咲かせません。
過酷な環境になると、大輪の花を咲かせ、子孫を残そうとするのです。その花が咲くことが、幸せなことなのかどうか、
それは価値観の問題でしょう。

(引用終了)

よねの科は「ホワエグ社」に近いのかもしれません。
違いは、
【鋭い判断を素早くできない人は、置き換え可能人材と見なされ、
露骨に安い人間として扱われていました。
失敗をやらかせば、どんどん降格されました。】の部分。

医者は「置き換え」が非常に困難なので、
よねの科では、必死で育てようとします。

ただし、
【徹底して高速に鋭い判断を求められ続ける
職場の空気が、キツイのです。】

それで、「空気に耐え切れず」やめてしまう人もいます。

【しかし、スキルアップ速度は、サラリ社より、
ホワエグ社の方がはるかに上でした。短期間の間に、
みるみるうちに化ける人材が生まれていきました。】

よねは4年目からの5年間で「化けて」しまいました。
何しろ「ルーティン・ワークの処理能力」が3倍になりましたから。
ただし、医者は「研究・海外発表」の科学者の側面もありますから、
よねは「優秀」なわけではありません。

【ただ、徹底して鋭い判断を求められ続けると、
次第に慣れてしまい、たいしてストレスも感じなくなる人もいます。】

我ながら、そう思います。ただし判断は「速いけど鋭くありません。

【過酷な環境になると、大輪の花を咲かせ、
子孫を残そうとするのです。その花が咲くことが、
幸せなことなのかどうか、それは価値観の問題でしょう。】

私も疑問に思います。自分に花が咲いたこと(大輪でない)が、
幸せなのか不幸なのか、よくわかりません。

ちなみに、どこの科が「サラリ社」などとは申しません。

私は大企業より中小企業の方が好きなだけです。


コメント (6)
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