SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

ばかもの / 絲山秋子

2024-04-26 | 読書感想

私の大好きな作家、絲山秋子の新刊(再文庫化)。

絲山さんの王道の恋愛?!小説。

絲山さんの舞台は住んでいる高崎、前橋が舞台で、

必ず遠出もする展開だが、今回は片品へ。

風変わりな男女間からスタート、その額子というちょっと変わった女性と

別れてからアル中に転落していく様子がかなりリアルで驚く。

アル中の勉強にもあった。

額子の母親にも助けられ、アル中から脱出、久しぶりに額子に会いに

片品へ。

事故で左腕を無くした額子と再会して二人は寄り添うことに・・・

絲山節が炸裂と思ったら、2008年の作品で、2010年に新潮文庫になり、

絶版になっていたが、河出書房から再文庫化されたのだ。

だから、絲山節の王道の小説なのであった。

しかしアルコール依存症は怖いんだなあ。

 

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アカギカメラ / 赤城耕一

2024-04-13 | 読書感想

この本はサイン入り。

CP+会場のインプレスの売り場で買った。

赤城耕一さんがネットでサイン本を置いておいたって書いてたからw。

それぐらい赤城さんのファン歴は長い。

Leica時代からだろうか、アサヒカメラを毎月読んでたからだろうか。

作例写真がかなり好き。

赤城さんの作例写真の露出をマイナス補正した青い空とか、壁とか

古い建物とか、かなり頭の中に入り込んでいる。

一方、私の高校の1年後輩がアサヒカメラの編集長だったので、赤城さんは

彼のFacebookにコメントしたりもしている。

ということは三角関係なのだw

赤城さんが好きなカメラは、小さくてスタイルが良く、持った感じも大事で、

レンズは35㎜偏愛で、望遠とかは使わない。

仕事はマイクロフォーサーズのオリンパスが多く、元々はニコンやLeicaが王者だった

時代からのカメラ偏愛なので、ニコンとLeicaは今でも大好きだが、

ニコンもZ9,Z8には興味が無くヘリテージデザインのDf、Zfが好き。

ライカはM型とR型が好きで、ちょっと仕方がない面もあってM11-Pは使っている。(思想として成金は嫌い。)

SONYのα7cはオデコが無いのが気に入って常用している。

メカニカルシャッターじゃないと嫌で、電子シャッターは好まない。

小さいカメラが好きで、リコーGR、ニコン・COOLPIX A、LUMIX GM、LUMIX LX100Ⅱ、

富士フイルムX20、シグマfpなども好き。

ああ、私は趣向や考え方が赤城さんにそっくりだから、前から好きなのか。

この本は作例写真にはデータが示されていて参考になる。

赤城さんはマイナス補正が基本になってるのがわかる。

この本はデジカメwatchの連載に書きおろしを加えたものだが、

デジカメwatchの連載は続行中なので、見ると面白いのである。

私は赤城耕一さんと1歳違いだから、そもそも遍歴が似てるのだ。嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

α7c、FE4-5.6/28-60

 



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宇能鴻一郎 / 姫君を喰う話(傑作短編集)

2024-03-04 | 読書感想

宇能鴻一郎は東大文学部を出た芥川賞作家で、でも駅の売店で売っている官能小説も書いていて、

何が本当か分からない作家だとも思っていた。

この小説の6編は純文学から官能小説で大ヒットする間の狭間、10年間に書かれたものや、

初期の純文学も入っている。

結論、宇能鴻一郎はものすごい小説を書く人だ。

中には18禁のような官能的な部分もあるが、「鯨神」を読んでいたら、

昨年読み返したヘミングウェイの「老人と海」を彷彿とさせ、それを超えたような感じがした。

読んでから知ったが、「鯨神」は芥川賞をとっている。

「姫君を喰う話」は迫力に満ちたすごい話だし、「ズロース挽歌」もグロいのだが何となく文学的。

「リソペディオンの呪い」は忘れられない情景の物語。

誰にでも勧める本ではないが、やはり見直すべき文芸の鬼才である。

 

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平福百穂 素描集

2023-12-23 | 読書感想

長崎県諫早市の「すえ わた野」を拠点として活躍する陶芸家、永井文子さんは

昔の会社の同僚だったが、私の祖先の本を埼玉の実家の近くの骨董屋で見つけて送ってくれたのだ。

https://nagaifumiko.jimdofree.com/profile-1/

私の祖先の平福百穂は画家だが、まつまわる絵などの書籍はかなりたくさんあるらしく、

見つけたら集めている。

この本は持っていなかった。

昭和57年に発刊されているが、当時でも定価は9,800円だったから、買えた本では無かったのだが。

秋田魁新報社という日刊の新聞社が出していて、絵画展の時に出版したものらしい。

大切に見させてもらいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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二匹目の金魚 / panpanya

2023-10-13 | 読書感想

 

これは盛大にお勧めの漫画。

大体は小学生の女子が主人公で小学校の行き帰りが舞台になっているが、

今回のはそんな日々の生活で疑問や不思議なことが起こる設定。

って、まあいつもか。

しかし1話目からすごく面白い。

夕方にどこからともなく流れるチャイムのような音楽。

帰宅を促される音楽。

その秘密、出所を友達と探しに行く話。

もう最高。

音楽を「ローポポー」って表現するpanoanyaさんの感性が好きだ。

かくれんぼの話、お守りの工場に行く話、一方通行だらけで帰れなくなる話、

野原が開発されて街になるまでの話、海の家の閉じ方の話。

どれも誰もが疑問に持った時の話。

お勧めの1冊。

 

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国道者~拡幅整備済~ / 佐藤健太郎

2023-10-09 | 読書感想

この本は京王稲田堤から南武線稲田堤に乗り換えるときに、啓文堂書店で買ったw。

まあ、どうでも良いんだけど。

面白い国道の紹介の本。

登山道になってる国道、全長200mの国道、階段国道、海に消える国道、未舗装の国道、

国道の歴史や規則も知ることができた。

今は、未舗装の国道は無くなってしまったそうだ。

昔、北海道の襟裳岬から北上して広尾から十勝に抜けるナウマン国道がずっと未舗装だったのを

思い出す。

他にもいっぱい未舗装の国道があったなあ。

もう無いのか。

作者は東工大を出て、医薬品会社勤務を経てサイエンスライターになった人。

著書に『世界史を変えた新素材』(新潮選書)、『ふしぎな国道』(講談社現代新書)、『番号は謎』(新潮新書)

などがあるそうだが、本業とは違う国道マニアぶりがいかんなく発揮される本。

最近、クルマをやめてから長距離ドライブしてないなあ。

 

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絲山秋子 / 海の仙人・雉始雊 (河出文庫)

2023-10-04 | 読書感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番好きな作家は誰と聞かれたら、恐らく絲山秋子が入るだろう。

この人は、絲山A、絲山Bが居て、作風が少なくとも2人、多く見積もると数人いるのだ。

どの小説も不思議な雰囲気が漂っていて、読後感が強い。

でもすごく下調べや勉強がなされている気もするが、そもそも何でも興味があって詳しいのかもしれない。

旅が好きなようで、日本のあちこちが出てくるが、クルマには滅法詳しく、

特にアルファロメオが好みのようだ。

海の仙人も不思議な小説で、舞台は今や北陸新幹線延伸で話題の敦賀。

琵琶湖の北側の町だが、実は日本海側に面していて、関西では有名な場所。

ここから各地に話が繰り広げられて、新潟やなんと自由が丘のロータリーまで出てくる。

もともとTOTOの営業マンをしていて北九州で働いていた経験があって、そこから小説家に転身。

関係ないけれど、今TOTOを聴きながら書いてる(笑)。

音楽も詳しく、この小説にもシェリル・クロウやパット・メセニーが出てくる。

ファンタジーと呼ばれる人間じゃない幻の人間が脇役で登場するのだが、なんだか違和感が無い。

割と悲しい展開もあるのだが、やはり不思議な読後感。

最高傑作と言う人も居る。

 

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ヘミングウェイ / 老人と海

2023-10-02 | 読書感想

最近はすっかり読書感想文を書くのを忘れていた。

ライブの日記が多くてw

アーネスト・ヘミングウェイが大々的に新潮文庫で売られていたので読んだ。

老人と海でピューリッツア賞を取り、ノーベル文学書を取った。

内容は知っての通り、老いたベテラン漁師がメキシコ湾に小舟で出て、

18フィートのカジキマグロと3日間寝ずに格闘して、ようやく捕獲。

闘いのうちに愛情も湧いてきたが、港に戻る途中には、血の匂いを嗅ぎつけた巨大な

サメと次々に格闘して、カジキマグロがどんどん食い荒らされてしまうのだが、

友情、愛情を感じたカジキマグロを守るために死闘を繰り広げて港に戻る。

いつもは一緒に漁に出ていた10歳前後のマノ―リンが暖かく迎えてくれる。

その一人ぼっちの大海原での自然や自分との戦いを描いたシーンが続く。

薄いが、読み応えのある小説だ。

ヘミングウェイ自身は波乱万丈の人生で5回ほど結婚している。

鬱病も繰り返して、最後は自決している。

作品は1952年に書かれ、1961年死去。

 

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乃南アサ / 美麗島プリズム紀行(きらめく台湾)

2023-07-20 | 読書感想

 

長男が台湾に留学しているので、7月の終わりに家族で台湾に行く。

個人的には台湾は5回目ぐらい。

家族では2回目。

その前にたまたま書店で出ていた新刊の、乃南アサ / 美麗島プリズム紀行を購入。

非常にためになった本。

乃南アサは好きだからもっと面白いと思ったら、シリアスな台湾の歴史を訪ねる紀行。

知らないことがたくさんあった。

本省人、外省人の事。

中国人、台湾人の事。

日本統治の事。

国民党、民進党、投票の事、政治の事。

蒋介石の真実。

2.28事件の事。

高雄の事、台南の事、台風の事。

パイワン人、首狩り族、原住民族の事。

あらゆることが勉強になった。

台湾に行くなら予め読んでおくと良いと思った。

 

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村上春樹『街とその不確かな壁』はまだ買わないw。

2023-05-10 | 読書感想

村上春樹の新刊『街とその不確かな壁』は10回以上は手に取ったが、まだ買ってない。

大きく重すぎるw。

通勤で読む気がしない。

最近は急激に電車が混むようになったしまったのだ。

スマホも見れないラッシュ時にあのデカい本は無理だから。

文庫本になるのを待つ。

おまけに3000円近くする。

ああ、負け惜しみかwww。

『街とその不確かな壁』でノーベル賞は取れるのか!?!?

いや、どうでもイイだろう。

写真のように売れてるんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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