処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

長唄・筝曲

2009-01-28 20:30:24 | 舞台・演劇

時々お世話になっているレストランが主催する新春特別企画「長唄・筝曲 人間国宝の会」に臨む。誘いがあった時点で、自身とは余りの異次元世界のゆえお断りしたのだが、尊敬する先輩が行くと聞き、ともに観賞した次第。

結果的に、大いに楽しめた。食わず嫌いはいけませんな、やっぱり。

一般的には、今どきの超マイナーな芸能。そのうえ高額なこともあり、観客はまばらと思いきや、宴会場を仕立てた会場にはおよそ200名。

 

                 

 

出演は人間国宝、長唄の’東音 宮田哲男’、 筝曲の’二代目の米川文子’。同じ邦楽の世界に生きながら、競演は初めてという。

 

プログラムは

 合奏 「黒髪」  唄 東音 宮田 哲男

           三弦 米川 文子

 対談トーク   葛西聖司(司会)、宮田、米川

 筝曲演奏「六段の調べ」     米川

 長唄演奏「酒」           宮田、三味線2名

 

家元制度とか流派の世界なのだが、東音というのは東京音楽学校、すなわち芸大出の芸術家を、区別して称するのだという。

 

ブログ主のような素人が途中で席を立たなかったのは、司会を務めたNHKアナウンサーの葛西聖司によるところが大きかった。

 

         

 

日本の古典芸能を、実によく勉強しており、その豊富な知識を、巧みな話術で分かり易く解説してくれる。退職の暁には、どこぞの大学教授になっても通用するのではないかしら。

 

「黒髪」から

  ♪ 黒髪の、結ぼれたる思いには、解けて寝た夜の枕とて、

       ひとり寝る夜の仇枕、袖は片敷く妻じやというて

    愚痴な女子の心も知らず、しんと更けたる鐘の声、ゆうべの夢の今朝覚めて

        床し懐かしやるせなや、積もると知らで、積もる白雪 

 

「酒」から

    おもしろや、酒なくてなんの己が桜かな

       春の木陰で酒盛りすれば、花が散りこむ盃に、散れや花、飲めや酒 

 

 

 

 

 


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1 コメント

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な、なんと (永作)
2009-01-29 07:09:06
艶のあるお二人でしょう。黒髪、酒、うたことばは極上に艶々の雰囲気を高めて、NHK氏の称賛も同感させられます。

芸の道、人の道、素直な人は吸収も早く目標達成と幸福の直道だそうです。
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