処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち

2009-03-31 00:03:37 | 美術・絵

 

            

                ルーベンス「少女の顔」

 

 

春風に誘われて、ルーヴル美術館展に出掛ける。

 

ルーヴル美術館の7つの部門を横断してセレクトした、子どもを対象とした作品の約200点が展示。時代は、前20世紀から後19世紀にわたり、種類は、彫刻・絵画を中心に玩具からタペスリーまで広範。


日本人は、ルーヴル美術館好き。”ルーヴル”と付けばドッと繰り出す。開催まだ3日目、しかも土曜日ということで、やはり多い人出。めげずに1時間半観通す。

 

               

         ベラスケス「フランス王妃マリーテレーズの幼き日の肖像」

 

    

     「少年の肖像」2世紀末~3世紀初め。             「子どものサテュロス」ローマ帝政期2世紀前半

 

’子ども’のテーマは、未来、愛情、家族、教育、社会と展開が大きく広がり、いずれも、歴史不変の人類共通の関心であり、その意味では、なかなか考えられてた企画ではある。

が、印象としては、やはり、ルーヴルだけあって、絵画(デッサン・素描も含む)の作品群が重きをなしている。

 

この時期、ルーヴル展が並立して開催中なのである。実は、あのフェルメールを観たかったのだが、何か変。途中で、違うルーヴル展と気がつく有様。あちらは、讀賣新聞、日本テレビ主催。国立西洋美術館。先に観てたら、こちらは観ないで済ましたかも知れない。両方観る事になる。よかった。ちなみにこちらは朝日新聞の主催。

 

国立新美術館

3月25日~6月1日

 

 

 

 

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チェンジリング

2009-03-27 15:43:05 | 映画

原題:CHANGELING   

 

           

 

クリント・イーストウッド監督の作品に失敗作はあるのだろうか。2時間20分、最後まで時間を忘れて引っ張られる。「許されざるもの」「ミスティック・リバー」に連なる作品。

 

1928年のロスの街並みやCGによる遠景が素晴らしい。赤色の路面電車が象徴する時代の雰囲気。ローリング・トゥエンティのファッションがなんとも言えぬ落ち着きを与えている。陰影に富んだイーストウッドらしい映像が緊張感を生み出している。

 

儲け役は、グスタフ・ブリーグレブ牧師を演じるジョン・マルコヴィッチ。ロス市警の不正腐敗に真っ向から立ち向かい、世論作りの先頭に立つ。孤立無援のアンジェリーナ・ジョリーを精神病院から救出し、観客をホッとさせてくれる。それにしても宗教者がここまで現実の政治に深くコミットするのがアメリカ。彼の国の民主主義を支える宗教の力を思わずにはいられない。

 

劇中、1935年のアカデミー賞の発表のニュースが流れるシーンが出てくる。ロス市民が予想をし合い、式場に参加し、パーティに行く。一種のお祭であることがよく分かる。ちなみに、受賞は『ある夜の出来事』。アンジーの予想は当たるのである。

 

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WBC 連覇!! おめでとう!!

2009-03-24 23:31:15 | ちょっといい話

            

        

        

        

                                2009年3月24日

 

    感動と勇気をありがとう!!  日本は幸せに包まれました!!

         

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セレサモス

2009-03-21 22:05:46 | 身辺雑記

 

 

           

 

首都近郊、かつては炭焼き業も営まれていたほどの山あい。近年の開発凄まじく、アッという間に瀟洒な邸宅が林立。レストラン、コンビニ、ガソリンスタンド、介護施設、小学校 etc。

外車が行き交う新設の舗装道路と開発宅地と新緑田畑がパッチワークのように広がるランドスケープ。

 

はためく幟に誘われて入ってみた。JAが経営する農産物販売所。各種野菜をはじめ、果物、乳製品、醗酵物、瓶詰め、漬物、植木、草花から手作り民芸品にいたるまで地域の生産品が一杯。

 

生産者、連絡先、出荷日、値段などのタッグが付く。自然派や環境派を自認する都会からの転入組が好む拠点だ。そう、《道の駅》の地域版。新鮮で廉価。悪くない。

 

                

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BARE BONES

2009-03-18 22:47:33 | ジャズ

レーベル:ROUNDER 

       

 

マデリン・ペルーの4枚目のアルバム。2月新譜。全13曲、彼女が手掛けたオリジナル。

 

5月18日から21日までブルー・ノート東京に出演する。チャージが8400円。これにシート代、食事代を入れたら一体いくらになるの。

このご時世、ご多分に漏れず当方も厳しいのだ。で、涙を呑んでCDにしたという次第。もっとも、BNに行っても、CDは買うけどね。

 

ジャジーで、ブルージーで、アーシー。懐かしさと温かさ。素朴で地味。シンプルでナチュラル。

世評は、やれ"ノラ・ジョーンズ"だ、"ジョニー・ミッチェル"だと喧伝するが、そんなもんじゃない。ビリー・ホリディのレベルです。 

 

ただ、熱狂的ファンとして、一抹の不安がよぎる。果たして彼女はジャズをやり続けるかということ。入念なサウンドも曲作りの才能も、天は彼女にニ物三物を与えた。なるがゆえに、彼女は今後、自身の領域を広げ行くのではないか。そんな兆しをこのCDに感じてしまった。

 

Dance Me To The End Of Love アルバム「Careless Love」収録曲(youtubeより)

 

『Careless Love』

 

 

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グランレゼルバ・ブラックラベル タラパカ・カベルネ・ソービニョン

2009-03-15 15:53:22 | ワイン

                     

 

国     チリ

VINA   タラパカ・エックス・ザバラ

ブランド  ブラック・ラベル

品 種   カベルネ・ソービニョン

ヴィンテージ 2005

アルコール 12.1

地 方   マイポ

定 価   3580円

 

==================================

 

これはミディアム・ボディかな。でもフル・ボディぽい。

ソフト、フルーティ。

まろやかなので、いくらでもいけそう。

酸味が少ないので、女性にも受けるかな。

        

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珍妃の井戸

2009-03-13 22:15:33 | 

浅田次郎 著、 講談社文庫 刊 

 

                        

 

大作『蒼穹の昴』の続編にあたる物語。義和団事件、戊戌の政変が打ち続いて崩壊する清朝。その混乱の中で光緒帝の妃を殺したのは誰か。’犯人は西太后’の定説に挑戦した歴史小説。ミステリーとしても上々。

 

英露独日の高官が、カルテットを組んで、真相究明にあたるも、証言はバラバラ。その過程は芥川龍之介の『藪の中』を思わせる。

 

圧巻は物語の最終章、374ページからのどんでん返し。実に上手い。落涙しながら、’天子とは何ぞや’、’天子の愛とは’、’国とは’を自問することになる読者が多いに違いない。 

 

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初鳴き

2009-03-11 22:33:34 | 四季

            

 

ここ数年、我が家の周辺は開発が進み、緑が極端に少なくなりつつある。その上、隣家が鬱蒼とした庭木を伐採して明るくさっぱりになってしまった。

 

この季節、谷戸の向こう側とこちら側、あちらに渡りこちらに来て鳴きまくっていた鶯。果たして今年は来てくれるのか気を揉んでいた。

 

今朝、来てくれた!! 1年ぶりにいつものように。

鳴き方は、まだなっちゃあいない。でも明日からは上達振りを耳に出来る。

 

春だ、春だ、春が来た。

 

鶯さん、ありがとう!!

 

 

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ハルフウェイ

2009-03-10 22:22:28 | 映画

           

 

テレビドラマでヒットを飛ばし続けている脚本家・北川悦吏子の初の監督作品。期待にたがわぬ初々しい出来。成功の大部分は、主人公の高校生役二人によるところが大きい。北乃きい、初めて知った。いいねえ。

 

今どきの普通の高校生を普通に演じる。演技を感じさせない。日々の生活をそのまま、ある期間切り取ったような自然体。最もそう感じさせるのは、会話。生き生きしている。

 

彼らのはちきれる若さと無縁な領域に生きる老世代は、テンポと飛躍と歯切れに追いついていくのがやっと。でも刺激的で心地よい。

 

果たして、我が青春時代はどうだったのかと振り返る。懐かしさに満たされる。若いことは何と素晴らしいことだろう。惜しむらくは、その只中に居る時にはそれが自覚できないこと。せめて今を大切に。さあこれからだ。元気が出る映画だ。

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エレジー

2009-03-07 18:57:29 | 映画

原  題:ELEGY

製作国:アメリカ

 

      

                                   イサベル・コイシエ監督

 

自由恋愛主義の初老の大学教授と30歳も離れた彼の教え子との葛藤と愛憎のドラマ。というとカッコイイが、下世話に言うと、気侭で助平なインテリ爺が、遊びのつもりで引っ掛けた女学生に本気で惚れてしまう、その二人の生活、悩み、別れを女性の感覚で描いた作品。

 

歳が親子ほど違っていても、同年齢のボーイ・フレンドがいても、彼女の愛は教授に一途。なのに教授は生き方も愛もいい加減。こういう描き方を男性監督はしないだろう。それがいい。

 

イザベル監督は、この映画の最も大きなテーマの一つが男と女の持つ“恐怖”にあると語る。
「それはデヴィッド(ベン)が持っている、年老いることや死に対する恐れ。それから妥協すること、愛すること、そして失うこと…この人物は様々な恐怖に怯えながら生きており、それがまさに彼が抱える問題なんです。逆にコンスエラ(ペネロペ)はデヴィッドからその美しさや知性を常に「完璧」と称賛され続けてきたわけですが、彼女がそれを失ったときどうするか? そのときに彼女が噛みしめる恐怖を描いています」と。

 

それにしても、ベン・キングズレーの若いこと。27年前の『ガンジー』より若い。彼女の前で一人踊るダンスの身のこなし。彼我の違いに愕然。嗚呼!

 

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