荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

「三島由紀夫と若者たち」

2012-07-21 11:54:59 | 映画
前売り券を買っておくと否が応でも観にいかなきゃ行けなくなるんで、最終日にテアトル新宿へ。

若松孝二という監督の名前は宮台先生から聞かされて知っていたが映画をみるのははじめて。というより、映画も舞台もほとんど今年から観はじめたようなものだ。

三島由紀夫が結成した「盾の会」というのは高校生の時から知っていた。彼が市ヶ谷駐屯地で自決したとき、一緒に自決したのが森田必勝ということもそのときに知っていた。

この映画は森田必勝のことにもかなりのエピソードをさいていたのですごく面白かった。
観ているうちにこの映画はノンフィクションなのかフィクションなのかがわからなくなる錯覚に陥るくらいリアリティがあった。この監督の映画はDVDでも漁ってまた観ることにする。

1970年といえば俺はもちろん生まれていたが、子どもの頃出し、この事件のことは当時の記憶が全くない。左翼的な風潮が広がっていた自分の少年期に、こういった右翼的な人物はそれだけですごく興味があった。
ただなぜ彼がこんなことをしたのか、というようなことをろくに調べた記憶もないということはそれほど興味があったとは思えない。俺は自殺をする人の気持ちもわからんわけではないが、ボロボロになってまで、生き恥をさらしてまで己の信念に従って生きていく人物の方が好きだ。

1970年頃というのは「戦前」という時代から「戦後」へ離陸していく時期だと俺は位置づけている。この時代の精神史のようなものをうまくとらえられたら、ずっと考えている80年代の精神史がもっとヴィヴィッドに見えてくる気がする。

それにしても面白い映画だった。役者さんがすごくイメージにあっていた。低予算でもこんなに素晴らしい映画がとれるんだね。



ドラム練習(通算746時間目 341時間目)

2012-07-21 01:24:32 | ドラム
酒井愁の演奏をみたら当然、練習したくなる。

この8時間くらいひたすら右手の強化だ。
SATOKOのドラムクリニックで少し周りの人と話す機会があったが、俺は1年半という期間で700時間以上というかなり多くの時間を練習に費やしてきた。少なくとも周りにいた人と比べてだが群を抜いていた。それなのにたいしてうまくならない。その理由がSATOKOの演奏や話を聴いてて気づいたことがあった。

普通右利きの人は右手でハイハットを、左手でスネアを叩く。SATOKOはその逆だ。
実はスネアを叩くというのはドラムでは一番と言っていいほど大事なことで、ほとんどのひとにせよ、SATOKOにせよ利き手ではない手でスネアを叩いている。これは自然と利き手ではない手の強化がされていくということだ。

俺の場合は左利きなのに右手でハイハット、左手でスネアだ。したがって、得意な手でスネアを叩いているので右手を強化する機会が少ない。これがいつまでたっても上達しない原因だ。
手拍子だって左手が上になるように叩くとパンパンとしっかり音が出るが、右手を上にするとプシュップシュッと音が出ない。
早いフレーズを叩くにはスティックが当たった反動を利用するが、右手はミートするポイントがうまくつかめないから反動を利用できない。

これに気づいたことは大きかった。SAYOKOと同じように右手でスネアを叩くレフトオープンハンドで練習をしているのはそのためだ。ようやく右手でもスネアをいい感じで叩けるようになってきた。まだ左手に比べれば話にならないが、手首の使い方、指の絞り方、いろんなことが左手に似せた形でできるようになってきている。

右手が強化されてきているおかげでダブルストロークも少しずつできるようになってきているし、なんといってもハイハットを細かく刻むこともできるようになってきた。テンポ176で16分のウラが狂わずに叩けるようになった。「ごめんね、summer」も楽勝で叩ける。

右利きの人は足も右利きの場合が多い。そのためハイハットを踏む左足がうまく動かないという人は多いらしい。俺の場合はそれはさほど心配していない。
ドラムをはじめて2ヶ月くらいは成長を実感していたが、それ以後は何度となく少し成長しては壁にぶつかり、という繰り返しだったが、この10時間くらいでドラムを始めた時と同じくらいの成長が自分で実感できて嬉しい。
次に演奏を撮るときは小川直也が橋本に一度負けた後に、体をシェイプして格闘家の姿になってきたように、俺も少しはドラマーらしいいでたちになっていると思っている。



TWO TRIBES summer tour 吉祥寺シャッフル

2012-07-21 01:10:52 | ライブ
岸利至と酒井愁によるユニット、TWO TRIBES。
どちらも布袋のバックで演奏していたので何年も前から知っていたが、こんなに間近で見られるとは思わなかった。布袋のライブのときは遠くから観ているだけで表情なんかわかるはずもなかったからだ。

小屋は満員でも100人入るかどうかというところ。訪れたアーティストのポスターが貼ってある。辻詩音や川上ジュリアも来ていたようだ。
観客はほぼ全員女性。男性は俺をいれて二人だけ。まぁ、そうなるとやはり話はするわな。

開演してから、なんと15曲連続で演奏。そして終了。一切、MCはおろか挨拶すらない。
それにしてもすごいのは、あのハードな曲を15曲ぶっ続けで叩いてしまう酒井愁のドラムだ。
無表情でひたすら叩く。なにかつまらないことがあったのあろうか?と思えるほど、ムスッとしている。でもたぶん、これが彼のスタイルなのだろう。
歌ものとは違うから(基本はインストゥルメンタル)今まで観てきたドラミングとは違うが、圧倒される。ツーバスはやっぱりしびれる。手数足数なら誰にも負けんとばかりに叩きまくる姿は今の俺にとって何も盗めず。ただ、あれくらい動かすこともやればできるようになるのね、という限界はわかった。

アンコールでようなくMCが入るが漫才みたいでとても面白い。
また機会があったらぜひいきたい。酒井の出る次のライブに行けるのは9月8日。歌ものではどういうドラミングをするのか楽しみ。たぶん、変わらない感じはする・・・。