荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

「三島由紀夫と若者たち」

2012-07-21 11:54:59 | 映画
前売り券を買っておくと否が応でも観にいかなきゃ行けなくなるんで、最終日にテアトル新宿へ。

若松孝二という監督の名前は宮台先生から聞かされて知っていたが映画をみるのははじめて。というより、映画も舞台もほとんど今年から観はじめたようなものだ。

三島由紀夫が結成した「盾の会」というのは高校生の時から知っていた。彼が市ヶ谷駐屯地で自決したとき、一緒に自決したのが森田必勝ということもそのときに知っていた。

この映画は森田必勝のことにもかなりのエピソードをさいていたのですごく面白かった。
観ているうちにこの映画はノンフィクションなのかフィクションなのかがわからなくなる錯覚に陥るくらいリアリティがあった。この監督の映画はDVDでも漁ってまた観ることにする。

1970年といえば俺はもちろん生まれていたが、子どもの頃出し、この事件のことは当時の記憶が全くない。左翼的な風潮が広がっていた自分の少年期に、こういった右翼的な人物はそれだけですごく興味があった。
ただなぜ彼がこんなことをしたのか、というようなことをろくに調べた記憶もないということはそれほど興味があったとは思えない。俺は自殺をする人の気持ちもわからんわけではないが、ボロボロになってまで、生き恥をさらしてまで己の信念に従って生きていく人物の方が好きだ。

1970年頃というのは「戦前」という時代から「戦後」へ離陸していく時期だと俺は位置づけている。この時代の精神史のようなものをうまくとらえられたら、ずっと考えている80年代の精神史がもっとヴィヴィッドに見えてくる気がする。

それにしても面白い映画だった。役者さんがすごくイメージにあっていた。低予算でもこんなに素晴らしい映画がとれるんだね。



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