マチンガのノート

読書、映画の感想など  

振動する身体ー私的ブルジョア主体の誕生/フランシス・バーカー

2020-04-20 23:13:13 | 日記

原題は「The tremulous  private body :The essays on subjection」

tremulous=震える、おののく、びくびくした

なのだが、どういう経緯でだか「振動する」になっているので

何について書かれているかが表題からは解らなくなっている。

シェークスピアの「ハムレット」とデカルトを主に取り上げて、

中世以降の近代的主体の誕生について書かれている。

原書の出版は1984年で、ジュリア・クリステヴァの「恐怖の権力」が出た年で、

翻訳が出たのは、1997年だったので、時代的に早すぎて関心を持たれなかったのだろう。

哲学や臨床心理に興味があり、主体の生成に関心がある人におすすめの一冊。

日本の古本屋 「振動する身体」フランシス・バーカー