イギリスにおいて、サッチャー政権以来の規制緩和や民営化などにより、
エリート層が国の制度や財政をいかに私有化に繋げて来たのかを描いている。
公務員にやらせるより安くできるという企業に任せると、利益を出すためにサービスや給与、給付を削り、
企業が利益として取った後に不足した分は国の財政から補填しているとの事だ。
少ない支出でより成果を出すとして始められた規制緩和や民営化だが、
結果的に公共のためにならず、一部のエリート層、富裕層の利益となっているとの事である。
さらにはそうして得た富も、タックスヘイブンに移して税金を回避しているので、
その富に対する課税もまともに行われていないとのことで、様々な活動家により、
タックスヘイブンが取り上げられるようになったとのことである。
このようなことを読むと、労働党のジェレミー・コービンがなぜ支持されるようになったのかが
よく解る。
米国においても、ヒラリー・クリントンならば投票しないという人が多く出たというのも、
同じような理由なのだろう。