TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

奈良女でひととき

2013-10-19 | 近代化遺産

 

奈良女といえば一目置かれた存在、あこがれの人も奈良女の卒業生だった。

知友の計らいで奈良女のメルヘンチックな正門をくぐった。

真正面に明治末期竣工の記念館がある。

この建物は、奈良女子高等師範学校の旧本館、

案内チラシによると、寄棟造り総2階延べ面積は952㎡。

1階には中央の玄関をはさんで大小7部屋あり、

2階は全体が講堂になっていて、建築当初からの長いすが並んでいた。

ご覧のように中間には全く柱はなく、広々とした空間になっている。

天井の模様は何を表しているのだろう。シャンデリアも風格がある。

幸いなことに、まもなく学園祭『恋都祭(ことさい)』が始まる。

日程は11月2~4日だが、この期間を中心に記念館も公開される。

きっと若い人たちが多いだろうが、静かで落ち着いた学内の散策ができる。

リフレッシュする意味でも、ちょっと覗いてみては・・。

 


奈良きた町めぐり出発点

2013-10-18 | 散策

この地に詳しい知友の案内で、少し歩いた。

近鉄奈良から東向き北商店街を真っ直ぐ上る。

辻に差し掛かると、カツオの香りが漂ってきた。

戦後すぐに始めたという鰹節の店があった。

そこから東に向かいひとつ目の角を曲がると、

小さいが歴史のある初宮神社がある。

春日大社の若宮おん祭りの折には田楽が奉納されるという。

その隣にはなんとも奇妙な建物がある。

今もお店を開いているが、

2階は完全に壁を塗りこみ、全く窓がない。

何でも道を挟んで向かいにある

奉行所を覗くべからずということでこうなったらしい。

さらにその隣に可愛い格好の建物がある。

交番として使われていたそうでここに移され、

今はきた町の案内所となっている。

地図やもろもろ町の資料があるのでぜひ立ち寄ってほしい。

奈良きた町の散策は、ここをスタート地点にするのが一番。


日本三奇

2013-10-15 | 散策

生石神社略記によると、三奇とは播磨石の宝殿の鎮の石室(奇岩)、

東北の鹽竃神社の鹽竃(鐡)、九州霧島神社の天乃逆鉾(銅)を謂う。

鎮の石室は7メートル四方で高さが約6メートル、重さが500~700トンともいわれている。

どうしてここにこんな巨岩が?はっきりした言い伝えはない。

万葉集巻三に、

大なむち少彦名のいましけむ しづのいわやは幾代へぬらむ

最近は聖地ブームのせいか、休日で会ったこともあり、

パワーを授かりたいという参拝者の姿を見かけた。

天正七年、羽柴秀吉が近くの神吉城を落そうと

この神社を陣所に貸せと申し出たそうだが、

岩山の頂上に登ると、なるほど周辺一帯の地形や動きが一目瞭然

戦国武将秀吉の思いがつかめるようだった。

 

 

 

 

 

 


映画は興行?

2013-10-12 | メディア

比嘉愛未主演の映画『飛べ!ダコタ』、

上映中の塚口サンサン劇場に足を運んだ。

観客はわずか5人、劇場内は寒々としていた。

佐渡島で実際にあった話を題材にしたもので、

不時着したイギリス軍用機と地域の人たちの

複雑なからみを描いていた。

涙を誘う感場面もあったが、

導入部の不時着シーンは動きがまったくなく、

場面はいきなり砂浜に置かれた機体を映し出した。

まるで舞台を見ているようで唐突な感じだった。

イギリス人と村の人たちとの距離は次第に縮まっていくのだが、

その描写は踏み込みがやや浅く、私は感情移入が出来なかった。

この映画を見て分かるように、地元の協力が得られ

多くの支援者によってようやく上映にこぎつけたのだろうが、

上映館は兵庫県内でただ一つ、これでは全く採算が合わない。

映画はあくまでも興行、観客に見てもらえる環境をつくることが肝心。

きちんとした配給ができなければ多くの協力者に恩返しができない。

きのう10日付の朝日新聞が主演の比嘉愛未を取り上げていた。

これで少し観客が増えればいいのだが・・。 


ひとつ歳が増えた

2013-10-10 | 失敗&間違い

時間はどんどん過ぎていく。またひとつ歳をとった。

物覚えが悪くなり、もの忘れも速い。

日常のいろんな失敗をメモっておこうと思う。

何かの役に立つかもしれない。

早速今朝笑ってしまうようなミスをした。

珈琲を煎れようと思いお湯を沸かし始めた、のだが

冷蔵庫から何かを取り出そうとした際

アイスコーヒーのペットボトルが目に入った。

どうもここで方向が変わってしまったらしい。

グラスに氷を入れ、アイスコーヒーを入れて出来上がり。

お湯がわくと同時にこちらも吹きだしてしまった。

 


魅せるピッチャー 田中将大

2013-10-08 | ブログ

兵庫県伊丹出身・楽天のエース田中将大。

闘志をむき出しにしたピッチングはほんとにスカッとさせてくれる。

ピンチになるほどにテンションがあがる。

ストレートを主体にした投球で相手をねじ伏せる。

ガッツポーズ。しびれる。

そして、今夜開幕から負けなしの24連勝、おめでとう。

兵庫県はこの栄誉に乗り遅れまいとスポーツ特別賞を贈る。

しかも井戸知事が直接手渡すという。


羽田の下駄履き

2013-10-08 | ことば

MBSのひるおび、

昭和39年の東京オリンピックに関するクイズを出していた。

第1問。オリンピックの際羽田空港で禁止になったのは、

下駄かそれともジーンズか。答えは下駄。

私はオリンピックの翌年大学に進んだ。

この頃は、ジーンズに下駄履きという姿が流行っており、

私も好んで似たような格好をした。

禁止にする必要があったかどうかは分からないが、

日本の国際化スタートの象徴的なイベントでもあり、

当然の措置だったのかもしれない。

当時、東京の一流ホテルはやたら服装にうるさかった。

正装とまではいかないにしろ、ネクタイは必須だった。

ただし日本人のみ。ホテルの従業員はうるさく注意をしていた。

外国人は短パンにサンダル姿でロビーを闊歩していた。

きょうのクイズでついこんなことを思い出してしまった。

これは付け足しだが、東京オリンピックの開会式を

10月9日であると1面トップで大々的に報じた誤報が

今も私の目に焼き付いている。

どこの新聞だったかははっきりしないが・・・。


いきいき行動する“活”

2013-10-08 | ことば

きょうのNHKの「あさイチ」で「温活」を取り上げていた。

秋バテ克服のためには、体を温めることが必須という理由からである。

キャスターの井ノ原快彦ことイノッチが、「なんでも活」とやや皮肉っぽい言い方をしていた。

これは言葉をやたら縮める短縮化への抵抗と

流行病のように安易に“活”をつけることへのいら立ちのように思えた。

 

広辞苑によると、「活」は“いきいきと”という

極めて前向きな意味を含む響きの良い言葉である。

「生活」はまさにいきいきと生きることであり、

「活魚」はピンピンと跳ねる魚、

「活花」は静と動、凛としている様、

華やかを際立たせることがあるかと思えば

清楚な装いも見せることもある。

 

破壊活動と言った言葉は良しとしないが、

貧乏生活という表現でも、

つつましやかに強くたくましく生きようという

前向きの姿勢が伝わってくる。

 

前置きが長くなったが、最近は“活”のオンパレードである。

御三家と言えるのが「婚活」「就活」「終活」、

今さらこの意味を説明することはないだろう。

ただ「終活」については「就活」と紛らわしいし、

もっといい表現がなかったのかと言いたい。

「終活」は、身内の醜い争いを避けるため生前に相続計画をたてたり、

自身の葬儀やお墓の手当てなどをしたりしておくことのようだが、

ストレートすぎる「終」の文字をあてなくても

極楽浄土の「浄」や臨終の「臨」などのほうが語感もいいのではないか。

 

「活」を拾っていくと、“早起きは三文の徳”を実践する「朝活」、

円満離婚を図るための「離活」、泣いてストレスを和らげる「涙活」

それに元気な赤ちゃんを産む「妊活」等々。

 

ネットで見ると某教授は、「活」が広がった理由として

「結婚活動を婚活のように2文字に縮めたことによる語感の変化と

“カツ”という音の響き」を挙げている。

短縮化で本来の「活発に動く」という意味が薄まり、

「楽しもう」という意味合いが浮き立ってくるという。

「婚活」「就活」もあまり悲壮感を持たずに楽しくやろうということなのか。

ただ当事者は、最初からあきらめの境地でとりかかるのではなく、

何が何でも成就するという気持ちで頑張ってほしい。


国語調査

2013-10-05 | ことば

先日文化庁の「国語に関する世論調査の結果」が載っていた。

朝日・読売・NHK等そろって「噴飯物」にズームイン。

どう読むのか、その意味はどうだろう。

読みはそのまま「ふんぱんもの」、

NHKの漢字表記辞典にはちゃんと載っている。

さてこの言葉の意味は?

(例文)「彼の発言は噴飯ものだ」、

(ア)「腹立たしくて仕方がない」

(イ)「おかしくてたまらない」

それに「わからない」

回答は(ア)が49パーセント、(イ)は19.7パーセント

「分からない」が27.4パーセント。

さて正解は(イ)、5人に1人しかいない。

半数が間違いで、4人に1人が分からない。

〔NHKTVから〕

分からないのはどうしてこの言葉が調査の対象となったのか。

私はこの言葉を使ったことはないし、

現場からあがってきた原稿でも使われたためしはない。

マスコミ内部では死語と認定されても仕方がない。

ついクイズのようなつもりで答えた向きもあろう。

“噴”にに引っ張られれば、「憤り」や「憤怒・憤懣」につながり

「腹立たしい」ほうに結びついてしまう。

“飯”に目がいけば「飯を噴き出す」状況が浮かぶかもしれない。

間違いの割合が最も高いということで

マスコミはこの言葉を取り上げたのだろうが、

日常の暮らしとはかけ離れた言葉であり、

記事のための記事でしかないように思う。

 

 

 

 


奈良のおもてなし

2013-10-04 | グルメ

これは私が言っているのではない。奈良の人から教えてもらった。

「奈良に美味いものなし」。

遷都祭以降店の数が増えたとはいうものの、

まだまだ少なく、逆に選びやすい。

そんな中で行き当たったのが、国重文の『今西家住宅』。

近鉄奈良からだと歩いて15分ほどの所にある。

春鹿の醸造蔵をめざして行けばいい。

建物は、興福寺大乗院家の坊官を務めた福智院氏の居宅を

今西家が譲り受けたそうだ。

日本庭園もあり、とにかく立派な屋敷だ。

ここで食事が摂れる。確認はしなかったが、HPによると、

食事の予約は3日前までに、しかも平日2組、土日は1組限定。

お値段は、書院午前が見学料込みで2300円。

とにかく造り酒屋だけに、食前酒はシャッキリ感がある。

粕や麹などを生かした工夫された献立だ。

珍しい料理が運ばれてきた。ひろずは本当においしかった。

“奈良にも、味よし、自慢できるものあり”。