TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

知る人ぞ・・子規の庭

2013-10-19 | 散策

俳人の正岡子規は、昭和28年秋無理を押して奈良に立ち寄った。

宿は老舗の「對山楼」。そこで詠んだのが

秋暮るる 奈良の旅籠や 柿の味

評価は様々だが、私は好きだ。

侘しさ募らせる晩秋のひと時、鮮やかに熟した名産の柿が振舞われた。

病苦をおしての旅だけに、温かいおもてなしは嬉しかったろう。

情景がくっきりと浮かび、身にしみる想いが伝わってくる。

柿くへえば 鐘が鳴るなり 

こちらはあまりにもよく知られている

いずれも奈良において詠まれた柿を題材にした名句だ。

柿と奈良はどうにも切り離せないようだ。

 

この子規ゆかりの地に、「子規の庭」が整備され、誰でも訪ねることができる。

青石の句碑が立てられ、柿の古木が実をつけていた。

若草山や大仏殿を借景にした庭で、

句の題材となる季節の花も咲いていた。

なお入り口は分かりにくいが、

日本料理「天平倶楽部」の奥まったところにある。


奈良女でひととき

2013-10-19 | 近代化遺産

 

奈良女といえば一目置かれた存在、あこがれの人も奈良女の卒業生だった。

知友の計らいで奈良女のメルヘンチックな正門をくぐった。

真正面に明治末期竣工の記念館がある。

この建物は、奈良女子高等師範学校の旧本館、

案内チラシによると、寄棟造り総2階延べ面積は952㎡。

1階には中央の玄関をはさんで大小7部屋あり、

2階は全体が講堂になっていて、建築当初からの長いすが並んでいた。

ご覧のように中間には全く柱はなく、広々とした空間になっている。

天井の模様は何を表しているのだろう。シャンデリアも風格がある。

幸いなことに、まもなく学園祭『恋都祭(ことさい)』が始まる。

日程は11月2~4日だが、この期間を中心に記念館も公開される。

きっと若い人たちが多いだろうが、静かで落ち着いた学内の散策ができる。

リフレッシュする意味でも、ちょっと覗いてみては・・。