宮廷歌人・柿本人麻呂を祀る明石の柿本神社、通称「人丸さん」、
東経135度の子午線上にある。
明石海峡を見下ろす高台にあり、明石大橋も目の前。
ここは私の父の出身地であり、私は幼い頃、何度かここを訪れた。
記憶は定かではないが、まだ天文科学館はなかったと思う。
天文科学館の開館が昭和35年というから、
私が訪れたのは少なくとも55年ぶりということになる。
妙にはっきり憶えているのが境内にある茶店「かじもと」の甘酒、
主の説明によると、酒粕でなく米麹を使っており、アルコール分はなし。
とろっと深みのある味わいは、私の好みである。
こんなことを先に書くと祭神・柿本人麻呂公に叱られそう。
まず本殿にお参りし、境内の歌碑も丁寧に見て回った。
「天離る 夷の長通ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島身ゆ」。
こんこんと湧き出る名水・亀の水は“長寿の水”、
一言で言えば、優しくまろやかな味わい、
八房の梅もまだ咲きはじめですが、まもなく見ごろを迎えることでしょう。