ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!

山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと19年目を迎えました。ACL効果でJ1昇格だ!

篠田監督契約解除!新監督に大塚コーチ

2024-07-05 | Weblog
ヴァンフォーレ甲府はチームを指揮してきた篠田監督との契約を2日付けで解除したことを発表しました。新たな指揮官として現在ヘッドコーチを務めている大塚コーチが監督に昇格することも発表しています。


◇篠田善之監督◇



篠田新監督誕生(2022年11月30日過去記事)

篠田監督続投決定!(2023年12月9日過去記事)


就任2年目となった今シーズンは他のJ2クラブに先がけてACLのノックアウトステージに臨むため例年より早く始動。2月15日と21日にACL蔚山戦を戦います。結果は2試合合計5対1のスコアで敗退したものの、J2クラブ初のノックアウトステージの舞台をチーム&サポーター一丸となって楽しみました。その激闘から4日後にJ2開幕戦を迎え、徳島相手にアウェーで5対1の勝利。すでに2試合をこなしているヴァンフォーレと公式戦初戦となった徳島とのチームの仕上がりの差を見せつける結果に。続く水戸戦でも勝って連勝スタートとなり絶好の開幕ダッシュをみせます。その後も順調に勝ち点を稼いでいきますが、第7節で山口にホームで敗れた辺りから雲行きが怪しい展開に変わっていきます。GKの相次ぐ負傷離脱から始まり、マンシャ選手&孫選手&井上選手&神谷選手などCBにもケガ人が続出し主に守備陣を中心に離脱者が目立つようになります。そして中盤の選手にもケガ人がみられるようになると4-2-3-1のフォーメーションのクオリティを保てなくなり、第18節藤枝戦から基本的なフォーメーションを3-4-2-1に変更することを決断。3バックで固く守るスタイルで一時は引き分けで連敗をストップさせたもののチーム状況はあまり改善せず。最近では守りを重視した結果、今シーズンの自慢だった攻撃力も影を潜めるようになり停滞。8試合白星なしで14位まで順位が後退するなど混乱したチーム状態がみられていました。チームはこのタイミングがチームが持ち直し再び目標に向かうラストチャンスと捉えており、悪い流れを変えて修復と安定を図るとして双方合意のもと2日付けで篠田監督との契約解除を決断。新たな指揮官としてチームのヘッドコーチを務めていた大塚コーチが監督に昇格する運びとなりました。

篠田監督は監督就任時長年クラブの伝統になっていた3バックの3-4-2-1から4バックの4-2-3-1のシステムへの導入に挑戦し、前から奪いに行くディフェンスで素早く攻守を切り替え、縦に速い仕掛けで得点を狙う堅守速攻のスタイルを目指していました。それは出場する選手全員がハードワークしなければチームが機能しなくなる要素が絡んでいましたが、気温が比較的涼しい春や秋の試合ではうまくいっていたものの、夏場の暑さで体力が消耗する季節では動きの質が悪くなり調子を崩すシーンがみられるように。また得点はフィニッシュ役のウタカ選手への依存度が高く、彼のモチベーション次第でチームがうまく進めていても勝てないことがあったのも忘れてはいけません。前から奪いに行くスタイルでショートカウンターを狙っていくサッカーは決して悪い方針ではなくむしろこれからも推進してほしい戦術ではありますが、篠田監督はウタカ選手を前線の軸に置くことでチームスタイルを100%堅守速攻型に振り切れない戦術上の迷いがあったと思います。就任2年目となった今シーズンは取り組んできた堅守速攻型のさらなる熟成が望まれましたが、日本では同じようなスタイルのチームが数多くあり戦術上の違いを見いだせなかったこと&それと相手が守備を固めてきたときには前方のスペースが消されて自慢の速攻が使えなくなり、相手の守備網を切り崩すパワー系のアイディアが乏しかったのもうまくいかなかった要因と言えます。時間をかけてアタッキングサードに入れても仕掛ける隙を見つけられずに横パスを繰り返したりバックパスで攻撃を仕切り直したりと弱気な姿勢をみせることで、相手がこちらに対して怖さを感じずに自信を持って向かってくるようになるなど、崩せないことで消極的になってしまったのも痛かったですね。しかし主に守備陣にケガ人が続出したことで現有戦力では前から奪いに行く守備のクオリティが保てなくなり仕方なく3バックに変更し奪いに行くスタイルから待ち構えるディフェンスをせざるを得なくなったことや、個の力で打開してくれると思っていたファビアンゴンザレス選手のブレーキなど不運と言える要素があったのも確か。ケガ人を出さずに4-2-3-1のフォーメーションでベンチに個性が強い選手を揃えていた開幕戦のメンバーでシーズンをやり続けていたらどうなっていたかと考えると少し可哀想な気もしますね。

前から積極的に奪いに行く堅守速攻スタイルに慣れていない相手チームに対してアグレッシブに挑めたACLの舞台。オーストラリアやタイ&中国の強豪クラブに対して臆することなく臨み、グループリーグを首位通過できたのは紛れもなく篠田監督のおかげ。J2からの参戦ということで失うものは何もない純粋にチャレンジャーという立場が何事にも挑戦していこうとする選手たちの勇気に変わっていきました。我々サポーターがACLの舞台で楽しめたのも篠田監督がアジア16強に導いてくれたから。その点では感謝しかありません。欲を言えばこれからの数年間篠田監督が率いるヴァンフォーレの姿を見たかったのですが、様々な負の巡り合わせがそれを不可能にしてしまったと思います。まずは篠田監督にヴァンフォーレでの1年半お疲れさまでしたと言いたいですね。そしてこのチームからは契約解除で離れてしまいますが、ACLでの実績はそう簡単に色褪せないので他のクラブが自分のところで率いてほしいという誘いの声は間違いなくあると思います。これからの篠田監督の活躍も楽しみにしたいですね。

改めまして今までヴァンフォーレを率いて下さり、ありがとうございました!












…そして篠田監督に代わる新監督に大塚コーチの監督就任も発表されています。


◇大塚 真司(おおつか しんじ)◇


大塚新監督は千葉県千葉市出身1975年12月生まれの現在48歳。選手時代は習志野高校で頭角を現し、1994年にジェフ市原に入団。その後旧JFLにいた川崎フロンターレに移り、チームがJFLからJ2&J1へとステップアップする原動力になります。2001年に大宮アルディージャに移籍。大宮では3シーズンプレーした後にモンテディオ山形に加入。選手晩年はコンサドーレ札幌でプレーし2008年のシーズン終了後に現役引退。翌年から指導者生活をスタートさせます。2009年に大宮U-12のコーチを務めると2011年にはトップチームのコーチに就任。再びユース年代に戻りコーチや監督を歴任。2018年から2021年までトップチームのコーチを務めると、2022年に吉田監督率いるヴァンフォーレのヘッドコーチに就任します。そしてコーチとして天皇杯制覇を経験。2023年からは篠田監督のもとでチームを支え、2024年の今シーズンも引き続きヘッドコーチを務めていました。この度成績が低迷するチームが修復と安定を図るため篠田監督の後任として新監督に就任しました。

大塚監督は今年(2024年)Jリーグの監督ができるS級ライセンスを取得。資格を取得したばかりということでトップチームの指揮未経験の不安は確かにあります。しかしポゼッションサッカーを志していた吉田監督&堅守速攻スタイルを推奨していた篠田監督のもとでコーチを務めてきた経験を活かして、彼らの良い部分を取り入れることができると思います。そして現役時代の大宮では佐久間現GMとは選手とコーチの間柄、川崎と大宮では伊藤元監督(現金沢監督)と一緒にプレーした関係があります。この2年半は選手と監督を繋げる兄貴的な立ち位置だったと思うので選手からの信頼も高いと思います。他のたくさんのヴァンフォーレの関係者の力を借りつつもまずは混乱しているチームに落ち着きを取り戻し、そこから再び上昇気流に乗っていけるように努力を続けてほしいと思います。しばらくは前途多難な日々が続くと思いますが、ヴァンフォーレの立て直しをよろしくお願いします!






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