ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

企業における。「盛者必衰の理(ことわり)」

2011年08月02日 04時10分04秒 | Weblog
最近、企業というものはまさにひとつの「生き物」のようだと痛感しています。
やはり、「組織」というものは歳を重ねるごとに体質が変化するものですね。

「創成期」、「成長期」、「成熟期」、「衰退期」、「淘汰期」
企業というものは、まるで人と同じように輪廻のサイクルを重ねながら生きているようですが、

しかし、人間と違って企業組織は若返る事が可能です。

組織細胞の「核」である経営者の世代交代や能力、
細胞ともいえる社員スタッフの能力や若返りによる組織活性化で企業の生命力は大きく変化します。
どのようにしたら、時代のへ変化に合わせて組織を新鮮に維持できるか、また再生化させる事が出来るのか、
そして、蘇生させる事が出来るのか、経営者や幹部は常にみずから苦労しているはずです。

今迄成長しながら生き延びてきた歴史ある企業には、
それぞれの歴史に培われた「企業風土」というものが感じられます。
特に、老舗と呼ばれるような企業にはそれなりの「空気」と「雰囲気」があります。
それを人は「社風」と云いますね、

一概に老舗と云っても
「ガソリンスタンド」という業態のみで古い企業の歴史といえば、
せいぜい戦後以降ですから50~60年といったところなのでしょうか、

しかし、全国には江戸時代から色々な仕事を手掛けながら、
現在、石油ビジネスも展開しているという老舗企業が多いわけです。

それらの企業は時代の変化や流れを読みながら、
成長の可能性が高いビジネス分野に可能性を賭けて果敢に挑戦して勝ち残っている企業です。
いつの時代でも、変化に対応し時代を先取りするという事は経営者に与えられた最大の課題であり、
自身の能力を問われる厳しい使命でもあるわけです。

現在、『ガソリンスタンド』という業態を含む石油流通ビジネスは大きな過渡期にあります。
ハイブリッドやエコカーの普及により自動車用燃料を中心とするビジネスは大きく変わるはずです。

さらに、昨今の大災害によりエネルギービジネス全般の見直しも必要な時代です。

『ガソリンスタンド村』だけの目先の理屈や常識だけでは生きていけない時代ですね。
たとえば、最近とくに見受けられる、元売間の販社を利用した市場攻勢などもその一例でしょうか、
それらの、現象を批判したり嘆いてみても、時代の流れには竿さすことはできません。
難しい時代ですね。

元売も、一つの企業ですし、リテール販売店のガソリンスタンドも一つの企業だとしたら
特約店、販売店はどんなに厳しい状況であっても、
仮に、元売が倒産したとしても、
自分の会社は業態を変える努力をして、企業として生き延びるための方策を自ら考える必要があるわけです。

私の本年の、月刊ガソリンスタンド誌の原稿テーマは
『変化と試練が、人と企業を強くする』となっています。

昨日は、某地方の老舗特約店の中堅幹部に出世したという古い知り合いと話しましたが、
かなり、形骸化していて既成概念にとらわれ中味がなくて、失望しました。

経営幹部がサラリーマン化した組織は変化に対する「対応力」を失っているように感じました。

昔は、元売の施策とは距離を置き独自路線で地域マーケットの制圧をはかる、活性化された企業だと感じていましたが
いつの間にか、当面の個人の立場を保持しながら無難な選択の枠の範囲だけで生きる方策を考えているようです。
「栄枯盛衰」は世の習いです。

時代は変わりましたね、
しかし、そんな企業だけではありません。
日本中を見渡せば、次の時代を見据えて羨ましいような企業もたくさんあるわけです。
そんな、元気印の企業と触れ合っていると自分も元気が出てきます。


祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色

盛者必衰の理をあらわす

おごれる人も久しからず

ただ春の世の夢のごとし

たけき者も遂には滅びぬ

偏に風の前の塵に同じ


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