さて、早くも9月に突入。月日の過ぎるのは早いものですね。
最近、石油ビジネス最前線の現場感覚と業界紙などの情報に若干の温度差を感じています。
(すでに、多くの皆さんが感じていらっしゃることだとは思いますが・)
毎朝手にする業界紙の内容もマンネリ化していますが、確かに話題が少ない昨今の石油業界です。
大局的なグローバルな話題と現場での課題が遊離していて整理がつかないと感じているのは私だけでしょうか?
それでも、今年の灯油販売に関するお問い合わせなどはここにきて活発化しています。
一部には、原発全面停止により冬場の電力不安が発生するという、灯油復権に期待を込めた情報もあるようですが実際の動きはどうなるのでしょう。
先日も、「灯油の出荷が前年よりも多いというのですが、なぜそんなに売れているのか?」というご質問がありました。
現実は、元売り出荷ベースの流通在庫が増えているという事です。
今年の灯油は商社や薪炭系、JA系などへの大型備蓄タンクへの流通在庫の積み増しが早くも開始され、元売り出荷が増えているという事。
一般SSの地下タンクレベルの仕入れとは異なり、今シーズンは先行き値上げを見込んでの在庫積み増しが旧盆前から開始されているという事です。
ですから、まとまったボリュームでの荷動きが活発化しているわけです。
今年は在庫の積み増しが速いため、大手のタンクは満タンでスタートしますから、スタート時にかなりの実需が発生しても元売ベースの出荷量は緩やかになることが予想されます。
そうなると、業界紙などでは「前年比で出荷不振」などと報道されますが、実際の現場での需要感はむしろリテール業者のほうが確固としたデータをつかむことができるわけです。
そんなタイムラグが微妙に市況に反映されることがありますので、今年の灯油相場には注意が必要です。
大局的にみると、
依然として、イスラエルとイランの対立が続いており、外国の投機筋などは日本が感じているよりもさらに緊迫した一触即発の状況としてとらえているようです。
そんなわけで、イランによるホルムズ海峡閉鎖などが懸念されており原油は高止まりの様相です。
日本は現在、中国や韓国との領土問題で揺れていますが、緊迫を深める中東情勢にも気を配らなくてはなりません。
『第三次オイルショック』ともいえるとんでもない試練が待ち構えているような感じです、
現在の不況にさらに、もしオイルショックが追い打ちをかけるとしたら、考えただだけでも恐ろしいことです。
灯油市況の大きな流れと、天候条件や個別的なマーケットの流れはまったく異なるものです。
「着眼大局。着手小局」の視点に立った灯油ビジネス展開を心がけるようお勧めします。
末端リテール業者としては、個別的な条件に沿っての対応が一番大切だと思います。
まず、足下のビジネスを囲い込んで、着実な拡販体制を構築することです。
軽井沢では、雨の影響で先週末から急に冷え込んできました。
一週間でこんなに気温が変わると体調の変化にも気を付けなければなりません。
今日の気温予測も20度程度のようです。