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ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

三寒四温

2010年02月12日 05時07分19秒 | Weblog
春まだ浅きこの季節。体調管理に努めましょう。
私も古傷の腰痛が傷むのでここしばらくは慎重です。
年をとると体のあちこちに無理がきますね。

若い頃は、空ドラム缶を差し上げて車のボディーに放り投げるくらい元気がありました。
田舎では昔から灯油は「ドラム売り」でした。
490㍑だけのミニローリーの配達ではとても間に合わなくて、
ドラム缶での配達でしたから大変でした。

2㌧車に灯油を詰めたドラムを15本くらい満載に積んで、
古タイヤを敷いてその上にドカンと車のボディーから落として、ゴロゴロと転がして配達していたものです。

坂があったりすると、まるで「馬糞ムシ」のようにドラム缶を転がしながら押し上げていたのですが本当に大変でした。
配達先でのそんな仕事ぶりを好きな可愛い「あの娘」に見られて恥ずかしかった事もありました。
それでも、彼女が入れてくれたインスタントコーヒーを一緒に庭先で飲みながら、心まで温まったこともあったっけ。

当時は納品書の横には「容器勘定」を記入するところがあって、
ガスの容器勘定のように「貸しドラム」管理までしていました。
ドラム缶が貴重な時代だったのです。

ある時期から、元売りにドラム缶の買い取りを求められて大変な時期もありましたね。

「あの頃」のガソリン屋の社員は根性がありました。
それでも、灯油のドラム配達だけは大変でした。

当時は「100㌔スタンド」と言って、ガソリンが100㌔売れたら優秀と言われた時代です。
あの頃、灯油を200㌔/月以上売りました。
現在でもそうですが、ガソリンよりも灯油のほうが断然儲かりました。
何しろ田舎の事で、ストーブにあたりながらお客を待っていたのでは埒があきませんから、
ドラム缶の灯油を積んで、「灯油入りませんか?」なんて売って歩いたこともありました。

そんなキャリアが「雪ん子」誕生の原点となって現在があります。
そんな自分が今ではシステム屋。

どんなビジネスでも創業期の苦労はあるものです。

それにしても、最近の二世は軟弱な方が多くなってきました。
「儲からない・・」と嘆いていても、自分で考え、行動する気概が薄くなっています。
意思決定能力も欠落していて優柔不断な方が多く「草食系」なんて言葉もあるようです。

ガソリン屋はバリバリの「肉食系」でなければいけません。
スピーディーに考えてバリバリ稼ぎましょう!

先日も、先代が苦労して立ち上げた企業の「若旦那」と話をしていて、
そのお気楽さにびっくりしました。

社長の携帯電話にまで灯油配送の依頼が殺到しているのに、意欲が感じられない。
一体、まじめに商売しようという気があるのか、
石油ビジネスにおける淘汰の根本的な要因はそもそも人的課題のようにも感じられました。

年はとっても仕事に前向きな先代と、「お気楽」な後継者を見ていてつくづく感じました。
「仕事が嫌い」という事と「慎重」という事は全く別物ですね。