わたしたちの洋書の森

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納涼読書会『春の宵』レポート

2022年05月16日 16時56分37秒 | 魔女のメリー

昨年の夏に開催された、「納涼読書会」のご報告をさせていただきます。ブログへの投稿がたいへん遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

2021年8月28日(土)、「おしゃべりサロン」主催で納涼読書会が開催されました。課題図書はクォン・ヨソン著『春の宵』。わたしたちの読書会では初めて取り上げる韓国文学です。ゲストとして、訳者の橋本智保さんをお招きして、参加者の方々と楽しいひとときを過ごしました。

今回は夕方5時にイベントを開始するという初めての試みでした。一日の仕事を終えた夕暮れどきに、ゆったりとお酒やソフトドリンク、おつまみをいただきながら語らうというわけです。短編集『春の宵』はそんな趣向にぴったりの物語。お酒にまつわる悲喜こもごもが、繊細かつ鋭利な感覚で、ときにユーモラスに描かれます。

参加者のなかには「韓国語を学んでいる」、「橋本さんの手掛けた訳書に惹かれて」という翻訳以外の仕事をされている方々もいらっしゃって、おしゃべりサロンがより広い層の方々が集う場となったことも嬉しく思えました。読書会ではいちばん気に入った物語を発表していただいて、そのあとは時間の許すかぎり思うままに語っていただきました。タイトルの由来について、韓国文化について、作品の背景について、著者について――質問が投げかけられるたびに、橋本さんは翻訳秘話ともいえるようなお話をしてくださいました。そして、橋本さんから参加者のみなさんへの問いかけも。物語の世界をさまざまな角度から見つめることができました。

読書会のあとは、二次会です。ひきつづき参加してくださった方々、お仕事の都合などで読書会には参加できなかったけれど、それでも皆さんとお話ししたくて、という方々が集まってくださって、ここでも話題は尽きません。あっというまに時間は過ぎ、またこのような機会をもちたいね、と言いあいながらお開きとなりました。

ご参加いただいた皆様、橋本さん、充実した時間をありがとうございました。これからも読書会をはじめとして、さまざまな企画をお届けしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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