第2次世界大戦が終結した1945年。シベリアの強制収容所では、ソ連軍の捕虜となった
山本幡男(二宮和也)ら多くの日本軍兵士たちが収容されていた。わずかな食料しか与え
られず、零下40度という過酷な状況下で重労働を強いられる彼らに、山本は「生きる
希望を捨ててはいけません。帰国の日は必ずやって来ます」と訴え続ける。山本の信念
と仲間を思う行動に勇気づけられる捕虜たち。8年後、山本のもとへ妻からのはがきが
届き、帰国の日は近いと感じる山本だったが、その体は病にむしばまれていた。
山本幡男さんとシベリア抑留という、実在した人物と実際にあった出来事を題材にした
だけあってとても心に響くものがありました
シベリア抑留の理不尽さと悲惨な生活が描かれる。過酷な収容所生活が続き、いつ帰国
できるかも判らない。誰もが絶望的な気持ちになる状況で、希望をもって仲間を励まし
待遇改善にも努める山本幡男さんを応援せずにはいられない。
普通はこの後、山本さんが帰国できたか、できなかったかで話は終わると思う。この後に
続くまるでドラマか小説のような出来事が事実に基づくという事に驚かされた
結果、最後の30分でこの作品の全てを持って行かれた気がしました
戦争が招いた悲劇を、折に触れ映画などにするのは良いことだと思います。シベリア
抑留はソビエトによる国際法違反、ポツダム宣言の無視、今も対ウクライナでロシアが
見せるのと同じ詭弁の数々で、捕虜にした元日本兵を奴隷的強制労働へと追いやった
非人道的な歴史です。ドイツのアウシュビッツと同じく、語り継ぐべき戦争犯罪であり
このウクライナ侵略戦争が起きている時期に、旧ソ連・現ロシアの本質が見えてくる
事件でもあると思いますね(と、同時に日本のダメな体質も)
只、欲を言えば北川景子さんが綺麗すぎた。普通に綺麗で好きな女優さんなのですが
この映画との雰囲気があわな過ぎるのでは無いでしょうか?
無事に4通の遺書を届けてくれて「ありがとう」という気持ちです。 ☆☆☆★