ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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ニュアンスの違いじゃない?

2014-09-05 07:00:00 | ドラマ・ワイドショー

 あんみつさま、名無し様、資料をどうもありがとうございます

早速使わせて頂きます。

すみませんねえ・・・コメントを下さる方々に「ネタ」を頼るふぶきの未熟さをお許し下さいまし。

 

さて。

軍用犬」テルの話。

これは村岡花子作の「アンのゆりかご」に載っているお話だそうです。

実際に読んでいないので、一言一句を引用することは出来ないのですが

ドラマも原作も昭和13年のお話になっているようですね。

 ある日、美里と妹が帰って来ると、鎖と首輪からテルがすっぽり抜けていなくなっていた。

 花子は美里に

 「兵隊さんが来て、テルに「僕と一緒にお国の為に働きませんか」と言ったら、テルが

 「ぼく行きます」と言って行っちゃったと説明。

 ラジオで軍用犬の話をした時、名前のない犬を「テル」と言ってしまった。でも、ラジオ局

  では何も問題にならなかった。

・・・・という事でいいのかな?

ゆえに「事実」という話になるんですよね。

 

 軍用犬

 シェパード・ドーベルマン・エアデール・テリア

 手紙を運んだり、兵隊さんのお友達になる

 戦争末期の食糧難の頃には毛皮や食料になったケースも。

体型がよく利口な洋犬じゃないと、軍用犬にはなれない。犬のエリートだったわけです。

一般家庭のテルのような雑種が軍用犬として徴用される事はなかったそうです。

そもそも軍用犬はドイツが戦争で用いた事が始まりで、日本でも歩兵学校で

研究が始まりました。

ある意味、当時としては「旬」な話題だったんですよね。

 

では、なぜ花子は美里に「兵隊さんと一緒に行っちゃった」と言ったのでしょうか。

私、思うに、テルは逃げちゃったんじゃないか?と。

でも、逃げちゃったって言ったら「テルは美里が嫌いなの?」って泣かれるから

「兵隊さんに誘われて行ったのよ」という事にしたんじゃないでしょうか

前述したとおり、軍用犬は犬のエリート そこらそんじょの犬がなれるわけではないのです。

もし、選ばれたとしたらそれこそ「自慢」になった筈。

そういう名誉を与える事で、美里を慰めたのではないかと・・・・・

 

現代から見ると、犬を軍事的な事に使用するなど「可哀想」だし「残酷」だと考えるのかも

しれませんよね。

でも、被災地で被災者を探す災害救助犬だって可哀想だし、残酷といえなくもない。

犬は可哀想で、ハトや馬ならいいのか?って話でもないし。

 

「事実」を読むとき、作者が書いた年代とか社会背景を知る事も重要だし

そこに作者の「思想」を読み込むことも重要です。

「花子とアン」の脚本家はそれが出来ていないのです。

昭和13年の話であれば、13年当時の「考え方」で物語を進めなくてはならないのです。

それを21世紀の考え方を昭和13年にあてはめるからおかしくなる。

この回でNHKが言いたかったことは

一般家庭の可愛いペットである犬さえも奪い取ってしまう日本軍の残忍さ」であると思います。

だけど軍用犬は兵隊さん達にとって「殺す材料」ではなかったし、いくら軍でも

昭和13年に一般家庭から犬をもぎとっていくような真似はしていないでしょう。

当時の世相を知りたければ

「ひと目でわかる戦前日本の真実」(1936年ー1945)(水間政憲著)

をお読みくださいまし。

 

  追記 

本屋さんで「アンのゆりかご」を立ち読みました。

これは村岡理恵さんが書いたものですよね。

軍用犬テルが「徴用」されたと解釈したのは理恵さん。

軍国主義の足音がそうさせた・・・・とあります。

花子自身は何も書いていません。

つまり、花子の文章を読んで理恵さんがそう「解釈した」という事なんでしょう。

でも、ごめんなさい。

花子の原文を読んだだけで「徴用」と解釈すること自体がおかしいんじゃないかって。

どうみても犬が勝手に逃げちゃっただけでしょ?

なんで、そう解釈したかというと、やっぱり「兵隊さんに誘われて「僕行きます」と言って行った」という

文章なんですよね

花子はここの部分を「慰め」に書いているんです。

ラジオでテルを「テル号」と言った事に娘達は大喜びしています。

「テルよりテル号の方が偉いのよ」って。

そこに「軍用犬」の悲惨さはありませんでした。

 

 

 

 

 


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11 コメント

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Unknown (ひよこ)
2014-09-05 08:37:06
こんにちは。いつも読ませていただいています。
過日、地元の護国神社にお詣りに行って参りました。
いろいろな部隊の慰霊碑がまとまっているスペースの中に、
軍馬や軍用犬、軍鳩の慰霊碑も少なからずあって、
(少し離れた所には、育ててくれたお母さんの碑なんてものもあって)
GHQが入る前の日本人の心の優しさに、温かい思いがいたしました。
まったくその通りです。 (茉莉茶)
2014-09-05 08:40:27
70年も80年も前のことを現代の常識や感覚で判断する。

だから、おかしくなっちゃうんですよ。
慰安婦だって昔は親が娘を売り飛ばしたりしたのに、親がそんなことするはずない!っていう今の感覚でしか考えられない人が多すぎます。

だって、今じゃ、盲導犬だって犬に対する虐待だって言う人がいるんですから(笑)
Unknown (スナッチャー)
2014-09-05 09:59:55

原作では、軍国一辺倒に生活全般が
なっていく一例として「テル」の件が書かれてます。

大体あのまんま書かれてます。

ただ、この原作自体が・・・評伝としても
「出来がイマイチ」かな?
(他人が書いた方がいいのかも)


北海道へ嫁に行った下の妹の花子に
対する微妙な感情などは、ドラマでは
詳細に描かれてますが、
原作は、ほぼなし
(現作者としては、実の祖母なのに)


脚本家は、薄い中身の本を
なんとかすべく、白蓮の存在を大きくしたり、
ドラマ的に成り立たせるため
“苦労した”?のかしら?

Unknown (ふみさき)
2014-09-05 13:07:12
貴重な情報ありがとうございます。
以前、『平清盛』を見ていた時に、源頼朝が清盛の死を悲しむというか、残念がるというか、そんな感情表現だったので違和感が凄くありました。
殺戮略奪で勢力を拡大していた時代にライバルの死をあんなに惜しむなんてあり得ませんよね。
NHKのドラマの作り方ってどうして時代背景無視が多いのかな~。
そういう訳で、私はNHKの朝ドラも夜ドラも殆ど見ません。
突っ込みどころが多過ぎて疲れるので。

Unknown (時音)
2014-09-05 13:38:43
当時、日本の兵士にとって動物は軍用犬のような役割だけでなく、心を癒やす役目もあったようです。
高知出身者の部隊がヒョウの子を拾い、八紘と名づけて部隊で育てて可愛がりました。
成長して部隊と行動するには無理となり、日本の上野動物園に送られましたが、当時のことですから、空襲が激しくなる頃には象やその他の肉食獣達と共に安全の為に殺されてしまいました。

この話はペギー葉山さんのブログで紹介されています。
戦争の最中、動物を可愛がることで癒されていた日本の兵士のことを考えると胸が締め付けられます。
Unknown (アン大好き)
2014-09-05 14:37:08
最近、よく訪問させて頂いています。
NHKの朝ドラはよく見ますが、
戦争の時代になると、どれも同じテイストでうんざりして見ているのが苦しくなります。
楽しいドラマだったのに、この時代は描き方が同じで、
どんな内容でも日本が悪い、政府が悪いが主流のプロパガンダドラマにってしまうように見えます。
でも、どうしてなのだろう?といつも疑問に思っていました。
内容もそれを書く脚本家もそれぞれ違うのに。
今日は、朝イチに花子とアンの脚本家の中園ミホさんが
出てたんですが、
そのお話の中に、オオモリ閣下は時代のことをよく
知っていてって教えてもらうというような話が出てきました。
ここでオオモリ閣下と言われている人は、NHKの職員で、
時代考証を専門にしていている方らしいんです。
なんとなく、同じテイストの理由がわかったような気がしました。まあ、マスコミも全体が戦争時代はこのように扱われているので、仕方ないのかもしれませんが。。。
9/4付けにふぶきさんが
蓮子さんの「お国ために。。。」の言葉に

それの何が悪いのか。と感じ、

まさか、自分がこのセリフでこんな風に思うとは思わなかったです。

一昔前なら蓮子さんのセリフに共感し、感動していたでしょうから。

という言葉に共感したので、コメントを書きたくなりました。
これからも楽しみにしています。





Unknown (翡翠)
2014-09-05 17:02:41
こんにちは。

>昭和13年の話であれば、
13年当時の「考え方」で物語を
進めなくてはならないのです。

それを21世紀の考え方を
昭和13年にあてはめるから
おかしくなる。

全くその通りです。
そういう意味で「ごちそうさん」も
全然できていなかった。だから
違和感だらけ。
今回のお話などは特に実際に
存在した方のお話だから、余計
当時の考えや思いというものを
大切にし丁寧に描かなければ
ならないと思うんですよね。
軍用犬についても仰るとおり
犬のエリート。戦地で兵隊さんに
可愛がられ、きちんと世話もされていたという話もあります。

戦地で亡くなった犬達は
靖国神社や護国神社に慰霊の碑が
建てられ顕彰の対象になっています。(犬、鳩、馬など・・・)

次回作 (のん)
2014-09-05 17:36:10
今の朝ドラは見ていないのですが、次回作が気になります。
ウイスキーの製造の話ですよね。
北海道が舞台なのかと思ったのですが大阪局の製作で関西が舞台みたいです。
北海道の余市が舞台でで奥さんの名前はリタさんだったと記憶しているのですが、NHKのHPをのぞいたら登場人物も関西の方が多かったです。
関西が舞台で明るいドラマになるのでしょうか。

本屋さんで森遥子さんの「望郷」というタイトルの作品がが夏の文庫フェアで平積みになっていたので手に取りました。
森さんはお子さんたちを話題にしたエッセイを自分が若い頃?たくさん読んだのですが、小説、翻訳と随分作品を残されていたんだなとこの夏知りました。
まとまりのない話題ですみません。
Unknown (ふぶき)
2014-09-05 19:24:20
>ひよこさま
まあ、軍用犬や馬やハトまで・・・日本人は優しいんですね。
いいわあ。

>茉莉茶さま
226事件とか、そういうものの背景には東北の凶作とそれに伴う娘達の身売り話があります。
仕方ない時代でしたのにね。

>スナッチャーさま
NHKは「花子とアン」の逓信省のようなものですかね。命令には従わないと?
そもそもドラマにしにくい題材を選んだのが間違いだったかも。素直に柳原白蓮を主役にしていたら違っていたでしょう。

>ふみさきさま
木曜時代劇は違いますよ。すごくいい出来です。BSプライム系の時代劇も。
大河は非常に反日思想が濃いのでしょう。

>時音さま
素晴らしいお話ですね。
戦いのさなかだからこそ、癒しが必要。
兵隊さん達は動物を大切にしたんですよね。

>アン大好き様
私、村岡花子訳で育ったので、こういう風に描かれると非常に不本意だし残念です。
国があって人がある、人がいて国がある。
どっちが先でもいいんですが、国を亡くした国民は悲惨です。
だから守ろうとするんじゃないかと。

>翡翠様
NHKはどうも21世紀の考えを反映させたがるんですね。偏っているし。
一体、どこの放送局なんでしょう。

>のんさま
外国人が主役でしたっけ?
うーん、みないかも。
さすがふぶきさま (おくり)
2014-09-05 22:29:44
一字一句、ものすごく共感しました!

それから、木曜時代劇すきです。

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