お世継ぎ(八幡和郎・平凡社)
タイトルだけみるとめちゃくちゃ「右翼的」な内容に思えるかもしれませんが、
内容は「世界の王室」の現状を記録し、それと日本の皇室を比較したものです。
私のような「王室ウォッチャー」にとっては最新の「世界の王室事情」が
わかるわけで・・・・面白いですよ
びっくりしたのは、イギリス王室の話で、
エリザベス女王の夫君であるエジンバラ公は
「皇配殿下」(プリンスコンソート)の称号を得られていないこと。
その事が彼の大きな心の傷になり、子育てに失敗した・・・という話
一般的に「女王」を認めている国でも夫はみんな外国人だったりするし、
結構難しい問題がそこにはあるということね
(エジンバラ公はギリシャ王室の出)
あまり議論にならないけど、ヨーロッパの方が身分に対する意識が
強いので「貴賎結婚」はあまり認められていません
(最近はチャールズ&カミラ)
例えば、アン王女は貴賎結婚だったから
彼女の子供達には王位継承権はないし、宗教も関係して、王室に近い
けど継承権がない人が一杯います
どんなに「自由な王室」とはいっても一定の縛りがあるのは当然
公務にしても「妃」であるから公務をしなければならない・・・
それが嫌だったらカミラ夫人のように「妃殿下」ではなく「夫人」
でいいのではないか・・・「称号」に義務は付き物なんだから
でも一番大きな一文は
「雅子妃殿下が官僚出身で父親も霞ヶ関高官であり、ご成婚の手引きを
したのはその先輩、「皇室典範に関する有識者会議」の実質的な
取りまとめ役は、妃殿下の父親とほぼ同じ時期の事務次官会議のメンバーで、
妃殿下の母堂と同じ県出身である。狭いサークルの中で、性急にことを
進めては本人たちがそんな気持などなくても、霞ヶ関高官達の麗しい
友情を出発点としておごりとみえてまう」だと思う
そうでなくても、ご実家の意向が重要視されているのは衆知の事実で
そういう意味ではすでに「女系」は始まっているのかも。
でもまあ・・・確かに「王室」「皇室」はすでに時代の流れから外れて
いるのかもしれないなあ
国民が「憧れ」を抱かなくなったその時から・・・・
(日本よりタイの王室の方が王位継承でもめそう・・・・
なんたってあちらは皇太子殿下の愛人さんに子供がたくさんいるし。
それはある意味羨ましい事実?)