月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

「ふたりのイーダ」

2010-08-08 19:09:45 | 子ども ボランティア 読み聞かせ
“列車は 花浦についた”

ここから始まる物語。



花浦というところが
どこかも知らないまま読んでいた

「ふたりのイーダ」という本。

松谷みよ子さんの
児童文学です。



最初に読んだのは
小学生の頃です。


その時はよく分からなかったけれど

中学に入って
また読む機会があり、


その最後のくだりでは
ずっと涙が止まらなかったのを覚えています。



学校から
いつものように祖母の家に帰り

部屋の隅に積み上げられた
座布団の上に座り
ひとり本を読んでいました。

最後の場面。

その場所その時の感覚が
ふとよみがえります。



直樹とゆう子、兄と妹
夏休み

雑木林の廃屋

歩く椅子
イナイ、イナイと探し回る
椅子の声…


帰らない廃屋の主が出かけた日は
広島に原爆が落ちた日と
同じであることなどが
徐々にわかってきます。



原爆の、戦争の
辛さ苦しさ悲しさは
昔の終わったことではなく

今も色々なかたちで
生き続けているのだと

そのとき初めて思いました。




“ヒロシマ”を思うとき
いつも「ふたりのイーダ」を
思い出します。



図書館でも
この時期になると
戦争や原爆のことに触れた
本のコーナーができます。



「ふたりのイーダ」

子どもに 一度は読んでほしい
本のひとつです。



先日mixiにて

マイミクさんの日記で
原爆がテーマの
絵本の話がありました。


それで私も
この物語を思い出しました。




65年目の夏。
ニュースでも
色々報道されています。


核なき世界は実現できるか?


核は もはや抑止力にはならない。

テロ組織の手に渡る危険性もある。


核の傘に守られる考え方は
もう成り立たない。


転機にきている。




たしかに…


誰の為でもない
自分たちの為だと

理想だけじゃなく
現実として


そんなふうに
それぞれの利害が一致すれば
不可能ではないような気がします。



明日は
ナガサキ。



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