Unit out
『ツイノスミカ Farewell ,My m.c』
松山公演 2019.5.25(土)~26(日)
会場:シアターねこ
5/26(日)
1年ぶりのシアターねこへ!
前日、娘の運動会の疲れもなく(笑)
高速の運転も順調に。
予約は早割で。長距離割引も。
計800円OFFは嬉しい。
昨年はGW中。
今回は普通の週末だったが
前日土曜の方が賑わっていたとか。
(高速SAの生搾りジュースの店の人談)
前よりはゆったりした雰囲気の街、
だけどさすが観光地。城下町。
日傘が要りそうな日差しの中を
行き交う人々も多かった。
お城脇のロープウェイ街を抜け
新緑に囲まれた
シアターねこにて観劇。
“ツイノスミカ”は、今年3月、
SHIKOKU LINK!!!!の出演団体として
ノトススタジオでの公演があり、
私も観劇した作品。
その時は短編であり、その後
一年を通じて
『終の住処(ついのすみか)』
をテーマに作品を作る予定とのことで。
今度はどんな作品に
なっているのかなと興味があった。
………………
舞台には長机や
カラーボックスの棚が並ぶ。
脚付きホワイトボードには
柿ノ木町のポスターなどが。
いかにも事務所的な雰囲気。
そして、ローテーブルに長椅子二つ。
後で分かったけれど、そこは
駅の待合所でもあるようだ。
いわゆる役所の支所。
出張所も兼ねているということか。
そこで働く地方公務員の男女と、
そこに現れる地域おこしで有名な
都会の人。
以前から関わりがあったようだ。
そして、後で分かるが その妻も加わり
展開していく、あれこれ。
それぞれの語調、視線や表情で
そこにある何かを感じられた。
そして話の流れの中には、
現実にも思い当たる問題があった。
地域の賑わいのための活動が、
そこに住む人の暮らしやすさと
両立できない問題。
どこかで聞いたことありそうな話。
どちらにも一理あるのだろうけど…。
ただ、地域おこしの“くらこう”さんが
いい感じにクソ野郎なのだ(笑)。
いいとこ取りで
いい格好しいというか…。
言ってることは正しいけれど
どこか、うさんくさい(笑)。
実直な感じの、地元の彼とは正反対。
そんな彼の仕事は
直接的で誰かの役に立つものだと
言われていた。
確かに、観客としては彼の方に
肩入れする気分ではあった。
何のための地域振興だ?とか。
耳障りのいい言葉だけど、どうせ
ここに住まない都会の人だから
言えるんじゃないの?とか。
日々の地道な暮らし、なめんな、
とか。
その一方で、
引っかかることもあった。
“ 役に立つ ”という言葉。
個人的にはこれまで
抵抗を感じてきたことなのだ。
自分が居る場所で
“ 自分は役に立たない存在 ”だと
思うことほど、キツいものはない。
そのくせ、
そこから離脱することは許されず
役立つ結果を求められる。
そんな自分を抹殺したくても
現実には叶わず
心と体が引き裂かれるような思い。
役に立たなくても
存在していいと思えたり、
誰かがそう言ってくれたら
もっと楽に生きられるのに。
でもそれは日常に追われて
見つけにくい価値でもあるので、
難しいことは理解できる。
(自分も他人のことは言えない)
だからこそ、
“何かのきっかけ”は必要で、
これまでの当たり前を
ひっくり返すこともできるのかな、と。
どちらかに傾きすぎるのは危険だ。
どちらかだけを優先すれば
そうでないものは排除されてしまう。
いい意味で、
いいとこ取りができれば。
とんでもない野郎だと思った
くらこうさんも、それこそ
役立つ力を持っていて(笑)、
それを活かしてくれたらいい。
困難なミッションも
それぞれの得意な力を出し合えたら
新たな道が見つかるかもしれない。
何もないと思える中にも良さがあり
それを見つける過程にも
意味があるような気もする。
自分は何を大切にしたいのか。
それが
自分の終の住処に繋がるのだろう。
物理的な場所、というだけでなく
そこでの生き方を考えること。
日々の諸事に追われて
いき詰まる時こそ
こんな きっかけが必要だと思った。
……………
余談だけど……
個人的に響いたのは、
一杯の珈琲のくだり。
そして、排水口の水が溢れたところ。
いっぺんに水を流しちゃいけないという…。
普段従事してる人じゃなきゃ
分からないこと!
あるある、だ!
一見して分からないことでも
大事なことはある。
人の目に触れないところで
地道に続けていることにも
大きな意味がある!
主婦的には心に響くものがあった。
そういう意味では
最後まで話の中にしか
出て来なかった室長(笑)
ご尽力、ご苦労様でございました!