帰ってきた特派員報告

2004年に沖縄移住しteacupブログ開設→gooブログへ引越し

岩だらけ

2020-09-11 13:53:00 | トレッキング
Stay!と言われGo to!と言われ

俺らは犬か。

ならばよしざる犬は再び行っちゃうよ。

8月に常念岳山頂から西側を眺めたとき、ちょっと行ってみたくなったあの場所へ。


常念岳から見た涸沢のカール

氷河が岩肌を削ってできたスプーンでえぐったような窪みに大きな砂場がある。

あのバカでかい砂場にテントを張ってこちら側を眺めてみたい。

北アルプスに行くとなれば高速道路を使いますからね、左に南アルプス、右に八ヶ岳を眺めながら中央フリーウェイ♪をのんびり行きたいところですが、前回の山行で知ってしまったんですよ、深夜にETCを使うとなんだかんだ割り引かれて2千円ちょっとで北アルプスに行けちゃうってことを。

夜だから景色は楽しめないけど、これなら丹沢に行くのと変わらないくらいに経済です。
アルペン号で行くと数万円飛びますからね。

仕事帰り深夜発の一泊三日でちょっくらいってみましょう。


まずは上高地から登山開始。

途中の小梨平キャンプ場で8月に女性キャンパーが熊に襲われたのでびくびくしながら歩きます。コロナの影響で登山客がほとんどいないので余計に怖い。

6時間ほどのコースタイム。ラスト3時間の急登をヒイヒイ登って振り返ると 


常念山脈が望めました。こちらからはこんなふうに見えるんだ。

自分が登った山を眺めながら、あの鞍部には池があった、あそこで2度吐いた、などと行程を思い出すのがとても好きです。

やがてカールに到着します。

お砂場にテント、を夢見てましたが、これが思っていたのとまったく違って歩きにくいったらありゃしない。

そこは


岩、岩、岩


岩アンド岩


       頂上はさながら岩の殿堂!


常念岳から見えた大きな砂場は全部ゴツゴツと荒い岩場なのでした。
おかげでテント場はデコボコで寝にくいし、岩が冷たいので、山小屋のテラスへふてくされにいきます。


登山後の生ビールはIQが低くなるうまさ!一杯千円が美味しさのスパイスでしょうか。


おでんと信州の地酒、寒いので熱燗をオーダー。銘柄を見て一瞬泡盛かと思いました。

泡盛残波の飲み過ぎですね

岩が波のように押し寄せるこの場所で飲んでこその猛々しい名前の酒ですが、味はふにゃふにゃでパンチに欠け、気の抜けたような感じでちょっと残念でした。

おでんのほうは絶品でした。そのうえ600円と安い。(生ビール比)
七味ふって出汁割りにしたらびっくりするほど岩波が化けて幸せな気持ちになりました。

さすがは長野の七味。これは土産に買って帰らなきゃ。
冷蔵庫に眠るいまいちな酒をいろいろ変えてやりたい。

大航海時代にスパイスがもてはやされたのは、ダメになった肉を復活させる妙薬になるからだった。
あまりに食欲が湧くのでローマ時代には禁止令がでたこともあります。

岩波の腰の弱さを劇的に補い昇華させた七味はスパイスのブレンドであることから、つまりは弱者を強者に変える力が香辛料にはあるわけで、医薬品と同等の価値がある理由がよくわかりました。

カルディや北野エースでたまにものすごく高いスパイスを買うと、全く新しい世界が見えることがあります。

そうでもないことのほうが多いですが。

近頃はカレーの辛味つけにレッドペッパーをやめてビンダルウペーストを使っていますが、鶏肉に和えて焼くだけでも世界が変わりましたので報告しておきますね。



テントにもどって穂高の峰を眺めながらアルプスの犬の話を思い出していた。

といってもセントバーナードじゃなくて柴犬の話。

岩稜帯の歩きは緊張するのでだれだって苦手なんだけど、日本犬は岩場がけっこう得意なんだって。
今どきアルプスに犬なんか連れてきたら大炎上するところだけど、黒部の主人の伊藤整一が山荘で飼っていた柴犬は、人間が8時間かかる槍ヶ岳までの道のりを1時間で走っていたそうです。
途中でウサギなんかを獲って食べながら。
山岳環境が柴犬や甲斐犬には相応しいのでしょう。
こないだ雨の高尾山でカッパを着せられた柴犬を見かけたけど、犬にとってはどうなのか。

山だろうが、海だろうがご主人様と一緒にお出かけできたらとにかくハッピーなのか

雨に打たれながら、兎や雷鳥を追いかけ回して、獲って食うのが最高なのか

それは犬にしかわかりません。


夜、刺さない蜂が一泊だけさせてくれっていうので、いいよっていったら友達をうじゃうじゃ連れてきて困りました。
外に追い出してふと見上げると、満天の星空。
長時間露光で撮ってみたけどやっぱりゴミのような写真が生成されていた。

あくる朝、日の出の時間に5分間だけ現れるモルゲンロートにテント場は包まれます


ピンク色に染まる山肌をみて心が震えました

山がお腹いっぱいになったので下山します。
それにしてもこの夏はコロナにめげずよく登ったなー。
しばらく山はいいや。


上高地までの16キロには3軒の山小屋がありまして、それぞれの名物を味わいながらあるくのも楽しいです。

イワナの塩焼き、大人のカレーうどん、自家酵母ハニーバターパン、ソフトクリームなどなど。

カロリーの暴力を体現したかのような飯を食わないと山はキツいのです。
しかしこの時点で食費が交通費の3倍位かかっているという本末転倒な事態に。
馬鹿かしら。



うちに帰ると、ミネがひんやりとした玄関のタイルの上ですやすやと昼寝をしていました



ときどき寝言をいいます。こいつは昼寝をしている時が一番幸せ(そうに見える)



娘どもも今夏、高所デビューしました







コメント (2)    この記事についてブログを書く
« 北アルプス逍遥 | トップ | 反抗の秋 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (きょんまま)
2020-09-17 16:00:07
ご無沙汰しております。娘さん共々お元気そうでなによりです(^・^)
Stay!の後にGoto!と言われてもお国に認定された高齢者夫婦ゆえ、では早速沖縄にGoto~!とは行かず過去最高半年も訪沖していません。
その代わり暇で暇で、毎日走っていたらなんと過去最高月間250キロを超え、坐骨神経痛を発症しました。
お互い、コロナ禍元気に過ごしましょうね。
無理とヤンチャは禁物ですょ!!
返信する
Unknown (よしざる)
2020-09-22 10:59:07
ご無沙汰しておりますー。ご尊顔をテレビで拝見したときは、15年前とちっとも変わってなくてとても驚きました。
月間250キロ凄い!若い!ワタクシは髪が白、顔は皺、腹は出、でございますことよ。。。
ランニングで腰椎下部を痛めると長くかかりますのでアフターケアをしっかりとしてください。
早く沖縄に(気兼ねなく)行けるようになるといいですねー。皆様によろしくお伝えくださいまし!
返信する

コメントを投稿