帰ってきた特派員報告

2004年に沖縄移住しteacupブログ開設→gooブログへ引越し

週末のこと

2014-07-28 10:24:00 | つれづれ
土曜日、どろどろに疲れて家に帰ると家人が「今月は家の経済が少々厳しい」などとおっかないことを言い、日曜日には、夏休みで沖縄に遊びに来ているサラリーマン時代の元同僚が「年収が大台に乗って嬉しいことだ」などとつまらぬことをいうものだから、俺はひとりふてくされてぶつぶつとなにか呪詛のような言葉をつぶやきつつ酒をあおっていたのだが、一時間ほどたつと次第になんだか楽しい気分になってきていろんなことがどうでも良くなった。

そのままテレビをみながらウイスケーをガブガブと5杯ほど飲んで、焼酎をロックでちびちびやっていたら、今度は気が大きくなってきて、
「そもそもどんな統計をもってしても、現在の日本の平均寿命は史上最高なわけだし、逆に、殺人事件数や交通事故などは最低で、今こそがまさにこの世の春じゃないか、だというのに、やれ、どこぞで飛行機が落ちただの、安すぎるファストフードの肉の出自が怪しいだの、細胞ができたできないだのと、些細なことで大騒ぎしている連中がすっかりバカバカしい」と画面にむかって毒づきはじめることになった。

「若い頃は、たとえ歳をとったとしてもテレビに向かってぶつぶつ独り言をいうようなジジイには決してなるまいぞ、と思っていた。 でもなってしまった 」などとつぶやたらなんだかいたたまれなくなってきた。

楽しい気分がしだいに煮え煮えとしてきたので、気分転換でもするかいな、と近ごろ妙に冷たい娘を相手に格闘技の練習をしていたところ、誤ってテーブルの脚をしこたま蹴ってしまい、指がおかしな方向に曲がり、あまりの痛たさにもんどりうっていたところで記憶を失った。


結局、馬鹿か、俺は。 と気づいた月曜日、50歳の夏である。









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