というわけで今年も終わり。
いろいろ報告したいこともあったのだけれど、今年はなにかとばたばたしていたので文字を刻むことができなかったです。
ちょっと話がながくなるけど、年末のいま、本年の沖縄活動のトピックの最終報告をしておきますね。
本年度の最終回は「ジョギング中にお宝を発見した件」についてです。
このところだいぶ体重が増加してきたので近所をジョギングしていたんです。
不摂生による体力不足のため、50mくらい走っては3分間歩いて、のくりかえしだからそのへんの人からすると「見えない犬の散歩をしているおじさん」、みたいに見えたかも。
30分くらいでへばったからちょっと小高い丘のベンチで休憩してたのよ。
遠くにコバルトブルーの海が眺められ、気持ちいい風が吹き、青い空がひろがっている、そんないい場所で。
でも眼下をみるとじめじめと暗く鬱蒼とした樹林帯があって、その先は急な崖なのね。
真冬なのに蚊がブンブン飛んでる薄気味悪い林の下には急な崖
冬だからハブも寝てるはず、という根拠のない自信を肩にして、林をちょっと分け入ってみました。
気持ちの良いところと不気味なところが混在している場所っていうのは、たいがい「なんかある」もんですから。
蔓をかきわけながらずんずんと行ってみました。
妖気アンテナはビンビンに立っているんだけど、いいの。
俺の人生にハンドルはついてないの。
でも、ほら、やっぱりあった。
うわーい、V字の崖にロープがある!
男子というものは、ヒモがぶらさがっていたらとりあえず引っ張ってみたくなるし、高いところからは飛び降りたくなる、猿に近い生き物なので、とりあえずよしざるもアースのダイビングに挑戦だ。
ああ、ロープを使って崖を降りるなんて何年ぶりだろうか、とワクワクする。
ダイビングといえば思い出すのは、中沢新一の本で読んだアメリカ原住民の古い神話だ。
はじめ世界には陸地がなかった。地上は一面の水に覆われていたのである。そこで勇敢な動物たちがつぎつぎと、水中に潜って陸地をつくる材料を探してくる困難な任務に挑んだ。
ビーバーやカモメが挑戦しては失敗した。こうしてみんなが失敗したあと、最後にカイツブリが勢いよく水に潜っていった。
水はとても深かったので、カイツブリは苦しかった。それでも水かきにこめる力をふりしぼって潜って、ようやく水底にたどり着いた。そこで一握りの泥をつかむと、一息で浮上した。このとき勇敢なカイツブリが水かきの間にはさんで持ってきた一握りの泥を材料にして、私たちの住む陸地はつくられた。
よしざるカイツブリも果敢にアースダイビングを試みるが。
おそるおそる30mほど降りたところにあったのは小さなウガンジュ(沖縄によくある先祖を拝む所)だけでした。
な~んだ、これだけか。
ウガンジュは聖なる場所だから写真は撮りにくいし、なにしろ蚊が柱をつくる勢いで容赦なく攻めてくるので情けないけど早々に引き揚げ開始・・・。
まったく使えないカイツブリだよ。
しかし帰りに、よいしょよいしょとロープを使って15mくらいよじのぼったあたりで、崖の肌の土に何かが光っているのを見つけたちゃったんですよ。
よくみたら白い貝が層をなしているんだ。
うわ・・・キタコレ!
か、貝塚発見だ!
気持ちのよい風の吹く丘の上にはかつて古代人の集落があり、鬱蒼とした崖は彼らのゴミ捨て場だったのですね。
海で採った貝や山で狩った獲物の生ごみとか、割れてしまった器とかをぽいぽいと捨てた場所は、2千年ほど経過するとよしざる的には宝の山となるのです。
小学校のころは、かの大森貝塚の裏に住んでましたし、中学は久が原式土器がでた場所で過ごしたので、土器掘りはちょくちょく楽しんだもんです。
俺、こういうの大好きなんですよ=
夢中で堀りまくりです。蚊のことなんかすっかり忘れて。
ウホウホいいながら、もうどっちが古代人なんだかわかんないです。
ジャージのポケットを古代のゴミでいっぱいにして帰宅しました。
家の女どもには「げ、気味悪り~」とか言われましたけど、おまいらにはロマンというものはないのかと問いたいですよ。
石器や土器をルーペ片手に調べると、荒い砂が入っているのでどうやら縄文中期~後期のもののようです。
沖縄には黒曜石がないので、研磨されたちょっと特徴のある石器が興味深いです。
不思議な骨もありました。
顎の骨のようですが、シカや馬なんかの草食動物の歯とはあきらかに形状が異なります。
もしかしてUMA?とかロマンは宇宙までひろがっていきますが、たぶん家人たちはこういう骨(とかそういう得体の知れないものを嬉々として調べている俺)が気味悪いんでしょうね。
う~ん、猪ともヤギとも違う歯ですねぇ。 現在調査中です
あと、巻貝の画像を知人に送って調べてもらったところ、もしかすると奄美~沖縄に分布するリュウグウオキナエビスガイでは?との返答がありました。
パソコンで検索してみたところ。
げ・・・ナニコレ! オキナエビスガイとは
「生きた化石」とかいわれるエビスガイなのに、その化石を発掘している俺、というのもなんだか本末転倒な感じもしますが、
そういう貝をむしゃむしゃ食べていた人に想いをはせると、やっぱ縄文人って素敵だな!
っていうか、崖ダイブはとっても楽しいけどものすごく危険なので、俺もちっとは歳を考えないとな!
なんて感じで、ばかばかしい内容の一年があっという間にすぎてしまいましたが、来年もなんか見つけたらぽつぽつと書きますね。
それではみなさん、よいお年を。
獲ったど~!! キャン! ・・・うぅ、縄文萌え~
あ、ちなみに沖縄のハブは冬眠しないらしいっす。ので気をつけて!
モチ送ったんですけど、カピカピになってませんでしたか?つきたてだったんすけど・・・・
あぶなかったな。。
正月は哲らとがっつり呑んだよ。
日本酒と山羊の刺身が絶妙なマッチングで美味かった!
が、モチはまだ届かんぞ。
カビカビになってないかちと心配だな。