現代視覚文化研究会「げんしけん」

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はるまの願い。

2006年12月16日 23時38分50秒 | アニメ・映像全般
 『ごめんね・・・はるま・・・いもうと、だめになっちゃった・・・』

 1人きりの朝食。何気ない日常。そこには彼女の姿はなかった。『お兄ちゃんの妹』はその隣にはいない。出逢ったみんなが、どことなく憶えているんだけど、心に穴が開いたような感覚の世界。だからこそ【はるま】にだけは、はじめに思い出して欲しかった。【ちょこ】の事を・・・。大切にすると誓った妹を・・・。その涙も笑顔も忘れて欲しくないのだ。
 違和感。何かを忘れている・・・。ふと見る机の上にある大学ノートの下に、学習帳。その何も書かれていない絵日記帳に【ちょこ】の生きた証があった。涙のあと。そして【はるま】が彼女の為に残した走り書き。幼き頃の神様への願い事。その時だった。【はるま】は【ちょこ】を・・・思い出した。まだ【ちょこ】の笑顔を取り戻せる。必死に捜し始める。
 夕方。【はるま】は公園内の遊具の中にいた。自分を責めて泣いていた。あの軽率な言葉に後悔し泣いていた。【ちょこ】がどれだけ大事な存在だったかを気づいた。いや、気づかされただろう。
 『神様、お願いします。今度こそ、本当に大事にします。だから・・・だからっ!』
 千歳。『ちょこちゃんが待ってますよ』と【はるま】に声をかける。【ちょこ】はお部屋で待っている。【はまる】は何度も心の中で【ちょこ】の名前を叫びながら「つばき荘」に向っていた。
 部屋の前、緊張がはしる【はるま】。ドアを開けると【ちょこ】が夕食の仕度をしていた。何も変わらない。笑顔で迎える【ちょこ】。『おかえりなさい、お兄ちゃん』と言う。抱きしめて、あやまる【はるま】。【ちょこ】も泣いていた。その想いが、またつながった・・・。何も変わらない日常。【ちょこ】を大好きなみんなも笑顔だった。今は【ちょこ】ちゃんがいる。
 夜。【はるま】に【ちょこ】がお願いをする。2人で一つの布団で眠る。そこには温もりがある。【ちょこ】から【はるま】へと体温がつたわり、お互いにその存在を確かめているようにも見えた。安心し、ホッとしたと思いますね。