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いつまでも花のうしろにある日かな 大峯あきら

2018年03月27日 | 俳句
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大峯あきら
いつまでも花のうしろにある日かな
花は桜、桜は吉野の山桜だろうか。背後にある日輪は花の朧に淡々と照っている。今では観光銀座と化したメインストリートを外れれば自分だけの穴場スポットも発見出来ようと言うもの。ふと来し方を思えば幼児からこの方春は桜を纏う記憶ばかりである。入学式の記念撮影もそうだし家族との旅行でも記憶には桜が着いて来る。幾つもの春を過ごしその数だけ桜を共にした思い出が蘇る。そんな日々が桜のうしろに霞んでいる。:俳誌「角川・俳句」(2018年4月号)所載。