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卒業の拳に拳軽く当て 池谷秀子

2018年03月13日 | 俳句
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池谷秀子
卒業の拳に拳軽く当て
三月は卒業の月である。我々の昭和っ子は「蛍の光」と「仰げば尊し」だったが今はどうなんだろう。式も終わって学校から解放される時、親しく学び遊んだ友との別れがやって来た。おうおうと肩を叩き拳と拳を軽く当て合う。二度と会うことが無い友、何時までも傍に居る友となって行くのだか、お互いに明日の事は全く分からない。ただ輝く未来である事の予感に満ち溢れている。:ネット誌『丘ふみ游俳倶楽部』(163号)所載。