後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「多摩の雑木林の今日の紅葉」

2017年12月02日 | 写真
中央高速道路の八王子インターを出て、創価大学の裏側に入ります。するとそこは雑木林に覆われた丘陵が連なり、谷間の狭い平地には新しい住宅が沢山並んでいます。今日はその住宅地に分け入って裏山の雑木林の紅葉の写真を撮って来ました。
創価大学が出来る50年ほど前には住宅が無く一面の雑木林の丘陵地帯でした。時の流れを感じながら写真を撮って来ました。









アメリカのマフィア博物館、そして永遠の名作映画、「ゴッドファーザー」

2017年12月02日 | 日記・エッセイ・コラム
今日は面白い話をお送りします。
始めにロンドンに何十年も住んでいる石山 望さんが趣味人倶楽部のご自分の日記欄に掲載したニューヨーク訪問記です。そしてその中に出て来る「マフィア博物館」に関連して映画の「ゴッドファーザー」をご紹介します。映画をご覧になった方はその場面、場面と音楽を今でも憶えていると思います。お楽しみ頂けたら嬉しく存じます。
=====石山 望著、「どこがお金を出すの?」==================
このニューヨークには、8年前に一度来たことがある。
だから、今回のNY旅行は2回目ということになる。今朝、ロンドンに帰ってきた。いずれも、10日ばかりの滞在。
ただ、1回目のときは、正直に言って、この町が、あまり好きになれなかった。まあ、8年前は、私、英国人の友人と一緒だったし、また初めての訪問とあって、物珍しさが先に立ち、観光が主目的であったから、物の見方がどちらかと言うと表面的。
とあって、今回は、観光というのを極力避けた。できるだけ、多くのニューヨーカーがしておられそうなことをしようとした。
英国では、もうクリスマスモードである。しかし、私は家で一人、どうということもない。この国では、クリスマスの日、残念なことに公共交通機関が完全に止まるので、ただ不便なだけである。
今度のNY旅行は、一人住まいの私の友人(85歳、日本人男性)のお手伝いを主な眼目に置いた。
彼と一緒に日本のお寺にも行ったし、日本人会の行事にも参加した。そういうところで、米国在住の日本人の方々にもお会いした。ロンドンに住んでいるので、英国の日本人会のことも少しは知っているけれど、やはり、住む国のお国柄を反映してか、アメリカ在住の日本人の方が、なんでも素直に仰言って、気さく。話しやすい。日本人の多くにとっては、アメリカの方が住むのに楽かもしれない。
NYに定住しておられる日本人の数も多いし、そこに進出している日本企業も、英国に比して多いであろうから、やはり、米国日本人会には、お金もあるであろう。
まあ、歴史的に、また地理的に、アメリカ合衆国は、日本と最も繋がりの強い国であるから、それも、宜なるかなというところか。
今回のNY滞在中、友人のお手伝いをしていたことは確かであるが、それでも、一人で博物館などには行った。
しかし、それらは、観光客のあまり行かない様なところである。とにかく、今回は、観光抜きと決めていたので。
一つは、Greenwich Villageにある”Museum of American Gangsters(マフィア博物館)”。これはロンドンのご近所の方の「ご推薦」、ちょっと面白そうなので行ってみた。
私知らなかったのであるが、マフィアというのは、第一次世界大戦後、アメリカ政府が取った「禁酒令」、それに関連して誕生したものなのだそうな。その、今博物館になっているところで、密造酒を作っていたのだという。その場所が今も残っていて、しかも博物館になっているのであるから、いかにも面白い(ただ、この博物館は小さくてみすぼらしい。マフィアから、一銭もお金が出ていない模様)。
もう一つは、「Museum of Jewish Heritage (ユダヤ人歴史博物館)」。2001年9月11日に惨劇を受けた、かつてのWorld Trade Centerのすぐ近所にある。ベルリンに同様の博物館があり、いつぞやそこを訪問して、非常に感銘を深くしたことがあるので、今度は、NYのユダヤ人のことを知りたく思い、行ったという経緯がある。ただ、時間があまりに少なく、全ては観られなかった。今度また行ってみようと思う。
ところで、この二つのユダヤ人歴史博物館、背景がだいぶ違い、ベルリンのは、第二次世界大戦後、ドイツ政府が、自発的に(?)建てたものである(その意図は非常に立派である)のに対し、このNYのは、ユダヤ人が建てたのではないであろうか。
私、こういう意味合いの博物館が、日本で存在すれば、何を差し置いても絶対に行く(「フランス印象派大美術展」とかいうのは、別に観たいとも思わないけれど、)。
「日本のヤクザ、歴史博物館」とか、あるいは「日本在住韓国人、歴史博物館」とか、。
まあ、日本ではこういうこと考えられませんね。そういう国ではないんです。
第一、どこがお金を出すの?
====終り================
上の洒脱な、しかし鋭い日米英の社会評論の一文に,マフィアの事が出てきます。
そのマフィア一家族の運命を叙情豊かに描いた「ゴッドファーザー」という映画があります。
この映画は1972年公開のアメリカ映画で、今でも映画史上に残る傑作と言われています。マフィア映画として有名ですが、実際には家族の愛と悲劇を美しく描いた名画です。ご覧になった方も多いと存じます。私も見て非常に感動しました。
まず題目の「ゴッドファーザー」はカトリックの幼児洗礼のとき親代わりとして立ち会う「代父」のことです。神父と直訳したら間違いです。
この代父は洗礼を受けた幼児の生涯の後見人です。幼児の生涯の優しい相談相手であり、或る時は叱る役をします。日本で言えば心優しい伯父さんのような存在です。
ですから欧米ではこの題目を見て映画の内容を家族愛とその運命がからんだ叙情豊なストーリーなのだと分かるのです。
この映画はマフィアの父、長男、次男、三男、養子の子供の悲劇的な物語です。
その3つの場面を、「ゴッドファーザー」の魅力【永遠の名作】https://matome.naver.jp/odai/2140773232541496201 から転載します。

1番目の写真は主演のマーロン・ブランドが演じたコルネオーネ役です。
以下の解説も「ゴッドファーザー」の魅力【永遠の名作】から転載しました。
映画史上最大の俳優といわれる天才ですが、才能がありすぎて仕事に熱心になれず、一時期の名声は失われつつありました。追い詰められた彼がようやく本気で取り組んだのが、この映画の「ビトー・コルネオーネ」役です。
彼に比べればほとんどの俳優は、無理をして体を動かし、無理をしてセリフを語っています。ブランドは全てを自然に表現します。それでいてマフィアのドンにふさわしい威圧感があるのですから、本当の天才と思わずにはいれません。
しかし彼もこれ以降、「地獄の黙示録」で怪演をした以外はこれといった作品を残せていません。いわば天才の一世一代の名演技を鑑賞することができます。

2番目の写真は三男マイケルの役を演じたアル・パチーノの写真です。
この映画で一躍スターに上り詰めた彼ですが、実は演技はあまり上手くありません。同世代のデニーロにくらべれば大きく落ちます。しかしこの映画では、脇を固める俳優が素晴らしいため、パチーノも素晴らしく見えます。特にブランドの影響力が感じられます。同じゴットファーザーでも、パートⅡ以降の演技は大きく落ちます。(パートⅡ以降はブランドは出演していません)

3番目の写真のサングラスの男は次男フレッド役のジョン・カザールです。
次男フレッドの役は夭折した名優、ジョン・カザールが演じていました。
気弱で、軽薄で、頼りない次男を見事に演じています。
カザールはこの後数本の映画に出演しますが、6年後若くして病死してしまいます。この作品と「ディア・ハンター」が彼の代表作品になりました。惜しいですね。でもこの映画では絶妙の演技を見せてくれます。

このような写真を見ると粗筋が知りたくなります。粗筋が知りたい方は下のURLをご覧下さい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB) 
この映画はマリオ・プーゾの原作を脚本家したものです。
もう少し、「ゴッドファーザー」の魅力【永遠の名作】https://matome.naver.jp/odai/2140773232541496201 から転載させて下さい。
この映画の原作の原案はドストエフスキーの長編小説「カラマーゾフの兄弟」にあります。
カラマーゾフも父、長男、次男、三男、養子の、一人の父と四人の子供の物語です。父は殺され、長男は殺人の罪を着せられて流刑になり、次男は発狂、結局三男が後を継ぎます。このロシアの地主の物語を、アメリカのマフィアの物語に翻案したのが、ゴッドファーザーです。「カラマーゾフの兄弟」は世界文学史上最高傑作の一つですから、この映画の内容が重厚で、手ごたえのあるものになったのもうなづけます。
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最後にこの映画のテーマ音楽をお送りいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=TGMmL0f0XVI

それにしても日本のヤクザ映画は内容が軽々しいですね。もっと重厚なヤクザ映画がないのでしょうか。
「ゴッドファーザー」のように内容が重厚で、見ごたえのあるものな無いのが淋しいですね。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)