後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

冬の山林の美しさと落ち葉焚きの煙の香り

2017年12月09日 | 日記・エッセイ・コラム
すっかり落葉して梢が黒いシルエットを描いている山の雑木林は美しいものです。その山林の背景には雪山になってしまった甲斐駒岳の稜線が連なっています。
遠い森の方から鳥の声が聞こえます。誰もいません。静かです。石空川の瀬音がかすかに響いています。
山林の中の小屋の周りは落ち葉が一面に散り敷いています。
落ち葉の香りを楽しみながら多量の落ち葉を熊手で集めます。そして落ち葉は山林の中へ掃き入れ樹々の肥料にします。
ほんの少しの落ち葉を庭で燃やします。煙りの香りを楽しむためです。
昼が近づいたら小屋に入り、薪ストーブを勢いよく焚きます。夜の寒気で冷え切った小屋が暖かくなります。
ストーブで湯を沸かしコーヒーを淹れます。コーヒーの香りが小屋の中に流れます。持参のおにぎりとコーヒーの質素な昼食にします。
午後は庭の小川のほとりで日向ぼっこをします。
活発な家内が庭先の斜面を登って上の雑木林から見下ろしています。
一昨日は風の無い静かな晴れた日でした。小川の岸には氷がありましたので夜はとても寒いようです。
静かな山林の中に座って足もとの小川の水音を聞いています。自然に、「人間は土から生まれ、土に帰る」という言葉を思い出します。
長い間、座っていると自分の体も山林の一部になったような気分になります。
午後3時近くなると急に寒くなります。
急いで荷物を車に積んで山道を下り、泊まる予定の諏訪湖ホテルへ向かいました。
こんな山林の様子の写真をお送りします。

1番目の写真は山林の中の小屋に入る道路の風景です。奥の山が甲斐駒岳で右側に石空川が流れています。河原に立つ鉄の棒は、ゲージツ家クマさん(篠原 勝之)のオブジェです。近所に彼のアトリエがあります。この道路までは人間の行き来する世界です。

2番目の写真は標高の一番高い水田です。この上は寒すぎて水田が出来ません。水田の向こうの山林は四季折々美しい景観を見せてくれます。来るたびにここで写真を撮ります。

3番目の写真は山林の小屋へ登る細い自動車道路です。冬はすっかり落葉して明るい道になります。夏はうす暗い小道になっています。

4番目の写真は冬の雑木林の美しい風景です。新緑や深緑の風景も良いものですが梢が冬空にシルエットを作る光景も魅力的です。

5番目の写真は山道のはてにある小屋を東側の崖の上から撮った写真です。幼かった孫がその崖をイノチガケと名付けました。丘の上は視界の利かない荒々しい自然林になっています。
1974年に建てた小屋の周囲の樹々はまだ細く弱々しかったものです。それが大木になってしまいました。月日の流れをしみじみ感じます。

6番目の写真は小屋の中の薪ストーブです。いろいろなストーブを使いました結局このシンプルは鉄板を瓢箪形にしたストーブが一番使い易いことが分り、長年、愛用しています。

7番目の写真は小屋の庭を流れる小川です。岩魚が棲んでいた時期もありましたが現在は蛙とトンボの幼虫だけが棲んでいます。一年中水が涸れません。
この小川の源流を調べたことがありました。500m位上流がカラマツ林になっていて水があちこちで湧いている湿地帯になっていました。
さて昔はこの小屋の周囲には自分で作った風呂小屋や焚火用の広い小屋や3畳間のバンガローもありました。その頃には毎週のように行っては泊まったものです。
しかし素人の作った木造の建物は腐りやすく、全てが10年以上前に倒壊してしまいました。全ては朽ち果てて土に帰ったのです。
現在は鉄筋コンクリート製の小屋だけが残っています。
昔は年間を通して何度も泊まり、朝夕の小鳥や蝉の声を聞きました。しかし75歳を過ぎる頃から泊まるのが辛くなり、次第に行く回数が減り始めました。
それでも79歳までは年間に24回は行き、何回も泊まったものです。
80歳になり、来月は82歳になろうとして、泊まるのを止めました。寄る年波には逆らえません。
昼間だけ遊び、泊まるのは八ヶ岳のホテルや諏訪湖のホテルにしています。
それでも今年は7回この小屋に遊びに行きました。
静かな山林の中に座って足もとの小川の水音を聞いてボンヤリして来るだけです。
それで元気になるから不思議です。老境の一つの健康法のようです。
皆様はどのような健康法をなさっていますでしょうか?

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)