フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

カテゴリーの説明

カテゴリーは居住地によって分けています

愛の力は偉大なり

2011年10月09日 | プロヴァンス
さて、京都で会った数日後、いよいよ奈良へやってきた。
この日も雨が降ったりやんだりだった。
 
しかも待ち合わせの時間にとても行けそうにないから一時間遅らせてほしいとの連絡があった。
一時間遅れでやってきた彼は言った。
京都での宿は一軒は駅からそんなに遠くはなかった。これは二年前と同じ宿バックパッカー向けの宿で彼はまあ気にいっていた。
もう一軒は私がよかろうといくつか勧めたうちの一軒で駅からは遠いが、静かな場所にあり、部屋も清潔で広いところだった。
しかしこの宿には問題があったと二人して、ご機嫌が悪い。まずオーナーのパスポートのチェックの仕方が失礼だったそうだ。明かりにかざして「透かし」が入っているかどうか確かめたらしい。
 
おまけに京都駅まで雨で観光シーズンと言うこともあり、一時間かかったという。
観光地には近いと言っても駅から遠いところは何かと不便だと文句タラタラだった。
これ以来、彼にとって宿は駅に近いことが絶対条件になった。
 
そして私も他の人も含めて、フランス人に尋ねられたら、駅に近いところをまず勧めることにするようになったのである。私のとっても初めてのクレーム?で、反省材料になった。
 
さあ奈良観光だ、もうすっかりお昼だったので、すぐにお昼ごはんを食べ、東大寺へ。
 
どうやら、御機嫌は直ったようだ。
       
クリスチャンはすっかりいいガイドだ。
鹿せんべいをやったり彼女と「ワニみたいに食いしん坊の鹿だ」と大喜びである。
 
大仏殿では、柱くぐりだ。
前回は失敗。
今回は再チャレンジだ。
たぶんダメだろうと思っていた。180cmを超える彼は肩もがっしりしていて、つかえていたことを覚えている。
しかし、奇跡が起こった。何と!!見事、通り抜けた!!
彼女の前でいいところを見せられ、ご満悦だ。
愛の力は偉大だ。彼はこの後二回の来日でチャレンジするも失敗、つまり成功したのはこの一回だけである。
さすが、愛の国フランス、不思議な力を発揮できるようだ。
 
        
春日大社に、二月堂、能楽堂ホール、興福寺五重の塔などお決まりのコースだ。
       
途中、手向け山神社の木の根っこの苔を見て、彼女は何枚も写真を撮っていた。
気付かず通り抜けてしまいそうなところであるが、彼女は大変気に入ったようだ。
言われてみると、確かに美しい。
       
 
夕食には町屋を選んだ。
二人とも完食だ。古代のチーズと言われる「蘇」の説明もした。
 
今回は奈良は日帰りだったので、奈良駅まで見送り次の再会を約束して別れたのであった。
       
 
実は彼女はモンプリエ在住、彼はアルル、毎日会えるわけではない。
束縛が嫌で独身主義、自由な生き方をこよなく愛する彼には、これくらいのリズムがいいそうだ。
しかし彼女にとっては、決して嬉しいことではないであろう。でもそんな彼を理解していて、彼に言わせると「彼女はあり得ないほど、素晴らしい」ということであった。
 
 

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