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美味しいものがあれば幸せ♪

藤城清治美術館へ

2014-07-02 22:17:24 | 美術館

予報では雨模様だった土曜日、午前中は青空が見えていたのでドライブへと繰り出したのですが
やはり途中から雨が降り出しました。
雨は、時折強く窓を叩いたかと思えばふっと途切れて、薄日と共に乾いた道路が続き、
暫く走ると、また雨の中に入っていく・・・・・そんな不思議なお天気でした。

雨と晴れ間に一喜一憂しながら那須ICで高速を降り、向かったのは「藤城清治美術館」
昨年春に那須高原にオープンしたと聞いて、ずっと行きたいと思っていました。

藤城清治といってすぐに思い浮かべるのが、子どもの頃に親しんだ懐かしい影絵劇や絵本。
5年前、郡山の美術館で藤城清治展があったときも、そんなノスタルジーに駆られて出かけたのでした。
けれども、そこで出会ったものは、子どもの頃に見たあのメルヘンの世界だけではなく
気が遠くなるような緻密で繊細な影絵から放たれる、光と色の不思議なパワーでした。
あの時は、影絵の前に佇み、ただただ感嘆の溜め息を発するばかりでした。

そんなことを思い出しながら那須街道を進み、一軒茶屋の信号を左に曲がると、
やがてこびとの看板が現れ、案内通りに右折すると、間もなく左に美術館が見えてきます。




美術館の入り口。
ここは、かつてニキ美術館があったところ。門に名残りが。




塀の上で、影絵から飛び出してきた(?)仲間が出迎えてくれ、
霧のような雨がまだ降っていましたが、それもまた楽しの清治ワールドへの誘いです。





庭ではあちらこちらに、猫ちゃんの案内係。



           


林の中に小さなチャペルがあり、入り口にはこびとのステンドグラスが。


       


窓には、人魚姫やペガサスのステンドグラスが施され、
祭壇には、ノアの方舟をモチーフにしたステンドグラス。
よく見ると、方舟にはケロヨンも乗っていました(笑)




チャペルを後にして再び林の中を歩きます。
たっぷりの雨を含んだ木々は瑞々しく匂い立ち、しめやかな空気が体の隅々まで染みわたるよう。
美術館の庭を小川が流れ、そこに架かる小さな橋を渡ると、美術館の建物が見えてきます。





緑のトンネルを抜けると、ぽっかり現れた美術館の入り口。なんて可愛らしい。


ドアの向こうには、70年を超える創作活動の集大成でなる藤城清治ワールドが待っています!
清治氏が若い頃に描いた絵や影絵のためのデッサン、
子どもの頃に見た、懐かしいモノトーンのメルヘンの世界や聖書の物語。
日本の美しい風景と歴史的建物、文化遺産。

そして、東日本大震災の後に描いた陸前高田や南三陸町、福島県の原発被災地。
かつては田畑や民家があったところは、ススキの原と化してしまい
そこで防護服を着てスケッチっをする清治氏の姿がとても印象的でした。
被災地に何度も足を運び描かれたそれらの風景には、
自然への畏敬と復興への強い祈りを感じました。









藤城清治美術館 那須高原

栃木県那須郡那須町湯本 203
℡ 0287-74-2581








                       
                              ozさん作    







 

Comments (6)
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