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京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

やらせ「意見聴取会」-世論が批判ー政府が少し改善はかる

2012年07月17日 | 原発ゼロ
昨日ここで書いたエネルギー基本計画にかかわる「選択肢」
それについての「意見聴取会」が
市民の批判を受け、一定改善されることになった。
報道によると、
「原発ゼロ」「15%」「20~25%」の”選択肢”について
それぞれ”均等”に、3人ずつ意見発表を行う形だったが、
「原発ゼロ」に関しては
それについて意見発表したい人が多いため、6人に増やすことになった、とのこと。
バカバカしいほど当然で、
しかし、もっと普通にやるのなら
意見発表希望者が200人なら、200人全員から無作為に抽出し意見発表をやってもらうべき
今度の割合が6:1:2か、6:2:1か知らないが、
20~25%の枠など敢えて取らなくても、普通に抽選すればいいこと。

しかも、意見発表の場所が少なすぎる。
京都などは、ない!
こんな大事な問題について
「意見聴取」や「意見発表」が行われている事など、ほとんどの人が”騒ぎ”になるまで知らなかった。
もっと、国民が参加し、意見も述べられるように、
こうゆう取り組みは日本国中、すべての県で行うべき。

・・・・・以下、気候ネットワークが3つのシナリオについて
「意見を出そう」と呼びかけています。・・・・・

エネルギーと環境の選択肢について、意見を出そう
 政府のエネルギー・環境会議は先月29日、「エネルギー・環境に関する選択
肢」をまとめ、「国民的議論」を開始した。2030年の原発比率をもとに「ゼロ
シナリオ」「15シナリオ」「20-25シナリオ」の3つのシナリオを提示し、意見
聴取会、パブリックコメントの募集、討論型世論調査などを8月半ばまで行う
としている。わずか1ヶ月足らずという期限に対して批判が多く出ているほか
、意見聴取会は、すでにさいたま、仙台、名古屋で開催されているが、開催箇
所が少なく、出席者に発言の機会がないなど問題が浮き彫りになっている。し
かし一方で、将来のエネルギーや気候変動政策を決めるために国民が直接意見
を言える唯一の機会であるだけに、様々な市民団体から国民的議論の場を最大
限活用するよう「意見を出そう」との呼びかけも活発になっている。
URL:http://www.npu.go.jp/policy/policy09/archive01.html

*意見を表明できるさまざまな方法
◯パブリックコメント(パブコメ)
 政府への意見を提出する方法は、WEBサイトからの入力、FAX、郵送とあり、
いずれも専用のフォームから、100字以内での入力ができる。
URL:http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf


「7.16」に連帯する関電京都店2周デモ

2012年07月17日 | 原発ゼロ
17万人が集った「さようなら原発10万人集会」に連帯して
京都でも集会とデモをやりました。
デモは関西電力京都支店の周りを二周するデモで
これはなかなか歩きがい、訴えがいがありました。
準備不足でとりあえず横断幕を持って参加しましたが、
大阪から参加したTさんのドラムが盛り上げてくれました。
やっぱり”楽器はデモの必需品”と思いました。
デモが行く中で、どんどん参加者も増え、300人以上に膨らみました。

「原発村的」国民の意見聴取会ーエネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取だって

2012年07月16日 | 原発ゼロ
先ほどもテレビで取り上げられていた
政府の「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」
それに関して、
NPO法人川口市民環境会議の浅羽理恵さんが気候ネットワークのMLに投稿されていました。

14日さいたま市の意見聴取会での浅羽さんの”フロアー発言”も新聞が取り上げていました。

意見聴取会は、政府が今
日本のこれからのエネルギーの在り方を考えようと「原発ゼロ」「15%」「20~25%」の3案を提示
各シナリオについて「国民から意見を求める」というものですが、
問題になっていることの一つは
それぞれの「案」に対して、なぜ3人ずつ”均等か”という問題
実際には、「原発ゼロ」に関して述べたいという人が、それぞれの会場でかなりの数を占めるのに
なぜ”3人ずつ均等?

浅羽さんは各会場の内訳を以下紹介しています。

<仙台会場>では、
応募者175人で、抽選による105人が参加。
意見発表希望者93人。
その内訳は、原発比率で
「ゼロ」66人(71%)
「15%」14人(15%)
「20~25%」13人(14%)

今日のテレビ朝日の報道によると、
<名古屋会場>では、
意見発表希望者161人。
「ゼロ」106人(66%)
「15%」18人(11%)
「20~25%」37人(23%)

<さいたま会場>
応募者541人。
意見発表希望者309人。
「ゼロ」239人(77%)
「15%」30人(10%)
「20~25%」40人(13%)
だそうです。

なぜ、もっと国民の自由参加の討論ができないのか。
応募者全員から無作為に抽選して、9人に話させない?
シンプルなことだが、こうゆうことこそ政治への「国民参加」ではないか。
なぜ、上から目線で仕切るの!
そして、この事と通じている本質的な問題は
テレビでも紹介されていましたが、
賛成の少ない「20~25%」案ーいわゆる原発を増やす案については
「原発企業関係者」が会社の考えを次々と発言していることです。
そもそもこれは「原発癒着村による”国民の意見聴取会”」ですね。
民主党政権は、こんな「形」も変えられなかったか
とほんと、幻滅する。
野田ヤメロ、は当然のこと、民主でも自民・公明でもない政権を欲しますね


原発なくせ、7、16ー10万人集会

2012年07月16日 | 原発ゼロ
これから「さようなら原発10万人集会」
京都も、急遽「10万人集会」に連帯して、
「ストップ大飯原発7.16京都アクション」を行います。
会場は、JR京都駅横のビッグカメラ西側の公園で本日午後2時から(2時半からデモ)
こちらは東京のように「会場には入れません」ということにはならないので、
時間のある方、ぜひお越し下さい。
何か、アピールできるものを持って、ね。

ー10万人大集会前夜ー
「初デートの前に似て 服選びする 7.16集会前夜」
「鞍馬山のお面はどうかといったけど 真っ赤な缶バッチ 私の冒険」 

本日、関電前「黄色のスタンディング・アピール」

2012年07月06日 | 原発ゼロ
6月29日に続き、本日午後5時~7時 
関西電力京都支店前で
大飯原発再稼動に対する
「黄色のスタンディングアピール」をします。
ぜひ、皆さんの原発ゼロ社会への思いを
できれば、黄色のグッズ・ボードとともに
メッセージにして(ひとこと書いて)
持ち寄ってください。

このアピールは、私たちのMLで、
「東京は官邸前で大きな抗議行動をやっている、京都もできないかなぁ・・・」というつぶやきから始まったもの。
”主催者”は、参加・応援の思いを持つ市民です。


”原発、再稼働するな!”官邸前と関電前

2012年06月30日 | 原発ゼロ
29日、関電京都支店前での”原発、再稼働するな!”の市民アピール
ほんと、市民の携帯から携帯へ、パソコンからパソコンへ
どんどん広がったようです。
京都駅前の関電京都支店前では、手作りボードで訴える市民の列が関電前から西に伸びて北上、長蛇の列となりました。

http://www.youtube.com/watch?v=3JbBqWFSPuc&feature=youtu.be

首相官邸前の行動は、15万とも20万とも言われています。
映像で見るとほんと、すごい。今回はあまりの人で、車道を半分開けてもらったようです。


***********
TBSニュースweb
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5068612.html

現場の抗議活動とともに、そこには参加できないけれど家で官邸前の市民アピールを一緒に見るお母さんたちの動きも紹介されています。呼びかけも共感もネットで、私たちが手にしたパーソナルメディアは、私たちの力を飛躍的に強めています。

*********
朝日web
http://www.asahi.com/national/update/0629/TKY201206290577.html

上空からの映像を見ると、「20万人参加」も納得です。京都でもそうですが、このアピールは、団体の支持や動員ではなく
市民が友達や知り合いに呼びかけて広がった抗議行動です。日本が変わり始めていると思います。

京都、来週もやります。

29日、関西電力京都支社前で”再稼働するな”

2012年06月29日 | 原発ゼロ
5時からの関西電力京都支社前での「大飯原発、再稼働するな!」のアピール行動に参加してきました。
マイボードは「原発は、未来を閉ざす」
野田首相の顔をモンタージュで入れた手作り。
午後7時半
列は関電支社南から西の角を曲がって、さらに北に伸びて300人以上
若いママ+子どもたちが沢山目立ちました。

再稼動やめよ!官邸前4万5千人ー報じない「読売新聞」

2012年06月23日 | 原発ゼロ
本日の「しんぶん赤旗」
一面トップで「官邸前に4万5千人」「”再稼動やめよ”地鳴りの唱和」と
先週に引き続き、官邸前行動を大きく載せている。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-06-23/2012062301_01_1.html

先週の1万2千人行動を全く無視した大手の各紙
今週は?

「朝日」が社会面で「再稼動『いらない』デモ膨らむ」と14行(横書き・写真付き)載せているが、「毎日」「読売」「京都」(いづれも京都で)では見当たらない。
ネットで検索してみると、「朝日」「毎日」が書き、遅ればせながら「産経」にも
ただし、扱いの大きさはこちらでは判らない。

「読売」は書かない。
大阪本社に電話すると、電話に出られた方は、官邸前で大きな市民の行動があったことも知っていなかった。
ネットで「読売新聞 官邸前」で打ち込むと、「読者のレポート」というのが出てくる。変だなと思って質問すると、「うちとは関係ないですね」との返事だった。
やっぱり、書かない。

原発事故をめぐって、今起こっている「官邸前」の市民行動は
ネットを通じての日本の市民革命につながる出来事になるかも知れない。
報道さえしない「読売」は、たぶん”報道機関”の資格を失うのだろう。

「40年で廃炉」自民から異議、だそうだ。

2012年06月13日 | 原発ゼロ
本日の「朝日(5面)」
「原発を原則40年で廃炉にする野田内閣の方針をめぐり、自民党内から異論が続出」とのこと
”40年は長すぎる”とかの異論?と読んでみたら、違う。
「『部品は定期的に交換されており、40年たったものを技術的に劣化しているとは断じがたい』(細田博之元官房長官)などの反対論が噴出」したそうだ。

今回の大地震で、福島第一原発がどう壊れたのか、まだ調査も検証もされていない。
地震列島は活性期、その真っ只中の日本
部品は新品でも、継ぎ目が各所で破壊されれば手がつけられないだろう。

40年でも長すぎるのに、
民主党の”脱原発依存”もボロボロと崩されていっている。

朝日一面には、「東電、06年に大津波想定」「福島第一『13.5mで全電源喪失』」の記事がある。東電は、06年、大津波に襲われた際の被害想定や対策費を見積もっていたことが内部資料でわかったそうで
「防潮堤建設に80億円」などと試算、
「資料は05年12月から06年3月の社内研修の一環でつくられ」「東電によると研修の報告会で発表」された。

こんな重要情報、幹部は知っていただろう。
日本国民の安全第一なら、こうした情報は早急に深く検討され、対策に万全をきすことになるのが”常識”だ。
「20mの津波から施設を守るには、5,6号機の周りだけで長さ1.5キロの防潮堤が必要で、80億円かかる」計算だったそうだが、
今回東電が、「絶対安全」を叫び続ける中で引き起こした事故の賠償を考えれば、安い。
しかし会社は、安全対策費をつぎ込まなかった。

京都大学教授の植田和弘さんは、2日の「朝日」で
「失敗から学んでいない」と、大飯原発「再稼動」を批判している。
「関電幹部は大飯原発を再稼動させたい理由について『夏場に電気が足りないから』とは決して言いません。『安全だから』動かすという風に言うんです。『足りないから』だと、暑い時期だけ一部の原発を動かせば済む話になる。そうじゃないんです。関電は全ての原発を動かしたい。その背後には経営の問題が透けて見えます」
「この夏を原発なしで乗り切れたら、原発不要論が強まるでしょう。『原子力を基幹電源として維持し、電力会社の経営を助けたい』。経済界から出ているそんな声に今、政府が懸命に応えようとしているようにしか見えません。他の原発も、こんな強引なやり方で次々に再稼動するのではと心配しています。でも、目先の利益のために安全を削るこうした構図こそ、あの原発事故の背景にあったのではないでしょうか」

「目先の利益のために安全を削る」
その通りで
自民党細田氏は「技術的に劣化」云々といっているが、
そこにあるのは東電や関電の会社経営が大事で、
それがつぶれるようでは何ともならないではないか、という議論だ。
ボロボロと”脱原発依存”を崩していっている民主党の議員の皆さんも、そこをよく考えていただきたい。

東電や関電の、現在の”原発死守の経営”を是とすれば、
”脱原発依存”などと言っても、結局”入”に戻ってしまうわけで、
それがこの間の民主党の
国民の圧倒的な支持を受けたにもかかわらず、現在の体たらくに至った過程ではなかったか。
東電や関電の”原発死守経営”が、私たち市民の安全や日本という国の持続と相容れなくなっているのは明らかだろう。
であれば、この「経営」を規制することが、運動上はもちろんだが
制度的仕組みとしても、政治的仕組みとしても、どうしても求められるのではないか。
共産党以外の政党も、本当に、ここに踏ん切りをつける必要がある。
この、目先の利益のために安全を削る資本主義的「経営」には、
絶対に「規制」が求められる。

読売社説「原発ゼロでは立ちゆかない」の立ち位置

2012年05月29日 | 原発ゼロ
本日の「読売」社説は、「『原発ゼロ』では立ちゆかない」
これまでと同じ話ばかりで、新鮮味がない。
「電力供給」と合わせて、「原発の安全性」をともに議論しなくて
説得力が出るはずがない。
日本のエネルギーを考える大前提は、日本そのものの存立だ。
福島第一原発事故は、それが失われるかもしれない事態を
現実に生み出した。
「日本のエネルギー」のあり方は、暮らしにも産業にも関わる重要問題だが
原発事故で、日本の存立が脅かされれば、それは意味を失う。
「読売」がそんなことも議論できなくなれば、
「読売」は、”存立の基盤”を失ったも同然となる。

大飯原発「再稼動、妥協は禁物」ー双葉町長が京滋に提言(京都新聞)

2012年05月22日 | 原発ゼロ
今朝の京都新聞22面は出色
福島原発事故で被災、町民全員が避難を強いられ、町役場も埼玉県に避難を強いられている双葉町の井戸川克隆町長が
大飯原発再稼動問題で京都・滋賀に「提言」している。
これは、私たち市民への「提言」となっている。
・・・・・・・・・・
ー再稼動をめぐる動きをどう見るか
「野田首相に安全が確認できるだろうか。首相は福島第一原発事故は収束したと言ったが、収束と言うのは私たちが双葉町に戻り、生活が出来る事。再稼動は首相が何をチェックし、どう結論に至ったかのプロセスを全部国民に示してからではないか」

ー自治体として求めるべき事は
「防潮堤のかさ上げを終えないまま再稼動に突き進むなら、私たちの今につながる。関西電力の財産的な担保の提供も不可欠だ。事故を踏まえ、1兆円でも5兆円でも自治体に供託させるべきだ」

ー財政面の備えが不可欠ということか
「双葉町民が賠償も生活も中途半端で放置されているのは、東電に補償能力もその気もないからだ。責任能力のない会社に原発を運転する資格はない。住民は事故に学び、事故後の担保をしっかりとうるべきだ。それがなければ住民は安心できないだろう。大飯原発を再稼動する次元ではないということだ」

ー具体的には
「被害を受けるのは住民。原発を人任せにせず、自分たちもプロになって住民検査組織をつくり、安全をダブルチェックする。末端の行政機関の市町は災害対応特別基金をつくり、年限を限らず、予算を積んでいく事。事故はないと信じ込まされてきたので、私たちにその備えはなかった。そうすれば国や電力会社に頼らず、動くことができる」

最後に井戸川町長は、京都府と滋賀県知事への「提言」として
「住民の生命財産を守るのは、首長の責務。不安、不信に思ったら絶対に譲ってはいけない」「私たちのようになったら、全部置いて来なければならない。安全に勝るものは何もない。決して妥協してはいけない」と締めくくっている。


原発防災ー舞鶴市が暫定計画案公表

2012年05月11日 | 原発ゼロ
本日の京都新聞一面
「原発防災 全市避難も」と、舞鶴市の「原子力防災暫定計画案」(10日公表)について書いている。

「最大で全市民8万9千人を小学校区単位で集結し全市避難も想定している」
「しかしバスによる移動を想定するなどの内容に対し、議員から『具体性がない』『東日本大震災の教訓が生かされていない』と厳しい指摘が相次いだ」とのこと。

ある意味、具体的にならないところに、この”防災”の本質がある。
「全市避難」といっても、一挙に全市民の”避難”など出来るはずが無い。

しかし、こんな時だからこそ、
市は、市民全体に”原発防災”の議論を呼びかけるべきだ。
私は、環境教育関係者に、いま「環境教育のチャンス」と訴えているが、
原発防災は、いづれにしろ市民参加なしには絶対に成功しない。
舞鶴市は、市として公的に、堂々と原発防災=「環境教育」を行うべきだ。
原発の過酷事故を想定した全ての情報を市民に明らかにして
その事態をどう考えるか、
市民ぐるみの学習議論が行われるよう提案したい。

原発稼動ゼロを続けようー5月6日「ゼロ」の日

2012年05月06日 | 原発ゼロ
最新の「ねっとわーく京都」6月号に掲載してもらったものです。
次は、市民の力で「ゼロ」の継続
ドイツは自然エネルギー造りを市民が率先して進めましたが
日本ではこの時点に立っての
電力使用を減らす「減電所」造りの運動と
再生可能エネルギーの活用を大きく進める市民の運動が未来を開きます。

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大飯原発再稼動などあり得ないー「レベル7」をしっかり腹にすえて考える  

北山の自然と文化をまもる会代表幹事 榊原義道

「原発停止で激変の海」が静かな話題に
  「大飯原発再稼動」を許すか否か、この激しい闘いの最中、京都大学舞鶴水産実験所准教授・益田玲爾さんの連載(益田さんのホームページ:京大水産実験所・益田玲爾さんの空中散歩120)が話題となっている。詳しくはHpを覗いてほしいが、ダイビングを趣味とする氏の報告では、過去9年間、毎冬の潜水調査で南方系の魚を見ない年がなかったのに、この冬の若狭湾は様子が激変しているという。
「原子炉の停止に伴い、温排水の供給が止まったため、南方系の生物たちは軒並み衰弱している」。連載最後で取り上げられたのが南方系の「マガキガイ」。高浜原発の温排水で水温が上った音海では年間を通して見られてきたが、今冬は「元気がない」とのこと。続いて、熱帯の毒ウニが死滅し、トラフナマコも目立って衰弱・・・・と南方系の生物の衰弱が示される。氏は、「南の海から来て住み着いた生き物たちにはすまないが、音海の海も本来の若狭湾の生態系へと戻るのが良いことのように思われる」と記事を締めくくっているが、原発が永久に止まることを若狭湾本来の生物たちも願っているだろう。

3.11から3.10の一年
 大震災と原発事故から一年の3月10日、円山音楽堂(京都市東山区)と周辺では、「バイバイ原発3.10京都」の集会・デモが行われ、京都の脱原発集会・デモとしては5000人以上が参加する画期的なパフォーマンスとなった。実行委員会が出来てから3ヶ月、賛同は152団体・個人177人に達し、これまでの脱原発の市民団体や環境グループ、京都総評などの労働組合とともに、京都府保険医協会や京都民医連など医療関係団体、生活協同組合や産直グループなど、取り組みの輪は昨年9月と比べてもさらに広がった。集会の申入れは、お寺やキリスト教会、数十の幼稚園・保育園、近所のお店や喫茶店にも行われ、ある幼稚園では、対応された園長さんが「うちの園では、お母さんがビラを持ってこられ、もう宣伝されていますよ」と話してくれるなど、各地で好意的な反応が返ってきた。 
京都での脱原発デモ(大集会)は、昨年6月26日の梅小路公園での取り組みが最初で1000人弱、続いて9月10日、11日(円山公園)の二つの集会・デモは合わせて3700人、それと比べて今回は円山音楽堂に入りきれず(文字通りあふれ)、その参加形態も、個人個人の個性溢れる表現で意志を示した。
  こうした中、政府は、バタバタだがしゃにむに大飯原発3.4号機の再稼動を進めようとしている。これに対し、「不同意」を示す近隣首長の動きも続いている。嘉田由紀子滋賀県知事は「安全性を一部捨ててまでなぜ急ぐ」(4月5日)と批判し、山田啓二京都府知事も「恒久的な対策はこれからではないか。再稼動させることは無理がある」(12日)と表明、原発を止めようという世論の発展がこうした変化を生み出している。京都でいえば、この一年、脱原発の大集会・デモは5倍化した。運動の発展が社会と政治を変える力を生み出していることは間違いない。同時に、この世論と運動の「発展」は、さらに大きく広がることが求められている。

「脱原発」80%、同時に「電力供給に応じて必要な分だけ再稼動」の声も
  3月18日、日本世論調査会が行った原発事故などに関わる世論調査(10,11日)が発表された。「脱原発」が79.6%(賛成43.7%、どちらかといえば賛成35.9%)と高い支持を示す一方、国内の全原発停止後「定期検査後、安全評価で問題がなかった原発についての再稼動をどう考える」かの質問には、「再稼動を認める」(15.6%)、「電力供給に応じ必要な分だけ再稼動を認める」(53.5%)と答えている。
バイバイ原発・3.10のポスターを快く貼らせてくれた伏見区のある蕎麦屋のオーナーさんが、一緒にポスターを貼りながら「電気は大丈夫?」と質問してこられた。北区の仁和学区で原発ゼロの署名取りをしていた時も、結構真剣に原発について考えられているお母さんが、同じ“不安”をぶつけてきた。
昨年、多くの原発が止まった時、それに変わる化石燃料の輸入量増大で「電気料金が値上がりする」と大宣伝されたが、石油などの輸入量はほとんど増えなかった。気候ネットワークは2月15日、「化石燃料増加とCO2排出増に関する分析」で、日本全体の化石燃料輸入量は2010年度-13924pj(ぺタジュール)、2011年度-13928pjと、震災の前後でほぼ同じであり、原発の発電量減少分の半分程度しか火力での燃料使用は増えておらず、他の分野での化石燃料使用での省エネ効果が表れていると指摘したが、こうした事実はまだよく知られていない。
世論は発展してきているが、それをさらに広く、深く耕すことが求められている。“しゃにむに再稼動”は、この隙間を突いて強行突破を図ろうとしている。
 
「レベル7」とは、どんな事態なのか
  昨年、ねっとわーく京都7月号で、「レベル7」について少し触れた(「原発なくす温暖化も止める」)。事故直後は隠されていたが、その後、当時の菅政権内部で昨春「最悪の想定」が議論になり、その報告がされた事が明らかになっている。「最悪のケースでは首都圏の3000万人が避難対象となる」。この結果に菅前首相は、「国が国として成り立つのかという瀬戸際だった」との認識を示している。
私は、この「国家崩壊の瀬戸際」にまで立ち至ったことへの認識が、まだあまりにも弱いと思っている。「レベル7」とはどのような事態なのか。このことについて日本国民が共通認識を勝ち取ることは私たちの責務であり、この認識こそ新しい日本づくりの土台、出発点になるものだ。しかし、これはまだ非常に不十分だ。
  「脱原発」学習会では、この「レベル7」について必ず触れる。昨年、立命館大学の学生たちの学習会で「レベル7」について聞いてみた。「それはチェルノブイリと同じレベルです」と答えてくれた。それは正しいが、では「被害」とはどれ程のものか?今回は、それに比べてどうなのか?
チェルノブイリの場合、放射性物質による高汚染地域は半径300キロ圏にまで達し、55,5万ベクレル/㎡(セシウム137)以上の区域は「義務移住区域」となった。義務移住とは「強制移住」のことだ。それは、汚染地図で300キロ圏にまで達するエリアに、大きく湖のように広がっている。
今回、福島第一原発からの300キロ圏は、どこまで広がるか?福島第一原発を中心に半径300キロを円に描けばすぐにわかることだが、南西方面は、埼玉、東京を越え神奈川にまで広がる。

新幹線は東京までやってくるのか?
学習会では、もし、東京など「300キロ圏内」を、チェルノブイリと同様の被害が襲った時どうなるかを考えてもらっている。
「東海道新幹線は、東京までやってくるか?」
「そんな時でも、国会は東京で開かれるのか?国会議員は全員東京に残り、対策に当たるのか?」「大企業の東京本社は、引き続き東京で仕事をするのか?」
「皇居は・・・?」
3000万人の市民の、避難は可能? その時の食料は? 企業の株価はどうなる? 日本
の国債は? 円高はそのまま続く?
 新幹線は東京まではやってこないだろう。大企業の東京本社は、東京から脱出するだろう。日本経済や政治は大きく信頼を失い、円が暴落すれば、60%を外国輸入にたよる日本人の食料は大打撃を受けるだろう。エネルギーも同じだ。3000万人市民の避難は不可能だろう。
「レベル7」の事態が、まともに関東を直撃していたら、日本の国が現実的に崩壊の危機に直面したことは容易に想像できる。今回、私たちの国で起こったのは、その「直前の事態」だった。あえて言うが“運良く”被害は現状レベルとなっているが、現実は、チェルノブイリの直前にまで来てしまった。もっと人口密度の高い日本で。
「レベル7」とは、それを示す。私たちの国が、そこまでは行かなかったが、その「直前」にまでやって来てしまったことを、本当に真剣に、しっかり腹に据えて考えなくてはならない。これを見過ごせば、後はないだろう。
 11月16日、気象庁気象研究所は、今回の原発事故で大気中に放出された「放射性物質のうち、特にセシウムは4月までに70~80%は海に落ち、陸地に降ったセシウムは30%程度と推定される」(京都新聞2011.11.17)と発表した。新聞紙上の写真では、日本列島から太平洋側に大きく広がる放射性物質の帯が、赤黒い龍のように口を開けていた。今回の陸上の被害は、その「一部」なのだ。

大飯原発再稼動は、あり得ない
日本はまだ、やっとこさ“偶然”に助けられている。しかし、神や仏の顔も、何度も使わさせてもらえないだろう。
こうした中で、民主党政権の“しゃにむに再稼動”には、一片の理もない。福島原発で起こった重大事故の検証も出来ていない、それを行う専門家の体制さえ作られていない中での「政治判断」など狂気の沙汰だ。関西電力の「工程表」は、防潮堤のかさ上げなど工事計画を列挙しただけ、免震棟の完成は2015年度。それまでの“安全”はどうするのか?これこそ“安全神話”のよみがえりではないか。“無理が通れば道理ひっこむ”と言うが、そんな事態を許してはならない。ひとかけらの理もなく“しゃにむに再稼動”に突っ走る民主党の政権は許されない。もちろん自民党に戻る道理もない。政治は、おおもとから変えなくてはならない。
























                                              








コタの声が出ない。鼻血。口内炎ー赤旗日曜版の「今日もいい天気」

2012年04月26日 | 原発ゼロ
日本共産党発行の週刊紙ー「赤旗日曜版」で
山本おさむさんが「今日もいい天気」を連載している。
昨年の3.11を経て、すでに決まっていた今年の連載企画を変更して書かれている漫画だ。山本さん家族と飼い犬コタを中心に「原発事故」のことがずっと書かれている。
4月22日号に、妻の口内炎がひどかったこと、
飼い犬コタも、原因不明だが声が出なくなってしまっていること、
鼻血も出した事が書かれている。
山本さんの妻も飼い犬コタも、
都合で1ヶ月間、福島県の出身の村に残っていた。


昨晩、帰ってお袋と話していたら
「妹が体がだるくて、病院で一週間、入院して調べてみたけど、原因がわからないって言ってた」「私もここ最近、体がだるい。年のせいかね」と。
いつからかと聞いたが、あまり定かでない。ここ一年ぐらいか・・・
しかし、以前は体がだるいなどと言った事はない人だった。
90歳の母親なのだが、
肥田舜太郎さんが書いていた「ぶらぶら病」のことを思い出してしまった。

北朝鮮ミサイル発射と大飯原発「再稼動」

2012年04月14日 | 原発ゼロ
13日の夕刊・ニュースは
「北朝鮮ミサイル失敗」が一面を覆った。
これを見て、風の谷のナウシカに出てくる「最終兵器」を思い出した。
しゃにむに強行しようとしている原発「再稼動」も、同じ徹を踏むこととなる。
空中分解した北朝鮮のミサイルはひとごとではない。

本日の京都新聞社会面
野田内閣の首相+3閣僚の会議で、大飯原発再稼動については「安全基準を満たしている」ことを確認、その発表の記者会見で
「どさくさ紛れではないか」など厳しい指摘があったと書いている。
枝野経済産業相は、
「そうゆう指摘を受けることも検討したが、進められる議論を進めないのはおかしい」と答えている。
種明かしがバレたら、安物の手品にもならない。
とにかく、原発稼動を強行しようという民主党政権の姿だけが
くっきり、はっきり見えている。