
今日は朝から曇り、雨が降らなければ良いのだが。9時15分キャンプ場を出発、州道149号線を西に向かいLake City を目指す。約一時間でLake City へ。町に入る手前で左折、アルパインループのシナモンパスルートに入る。道は湖の脇を抜け林の中へ。このあたりは別荘地。ログハウスの家が立ち並ぶ。路面はよく整備されたダートロード。アルパインループの入り口から約20km過ぎたところで「この先冬季閉鎖」の看板。ここから先は道はあまり整備されていなく道がだいぶ荒れてくる。そこから約6km先にゴーストタウンがありここでトイレ休憩。

ここはロッキーの山を縦走するハイキングコースのトレイルヘッド。多くの車が駐車している。
ここからさらに道は険しくなりいよいよ山を登り始める。ここからは4WD専用道路。車高の高い4WD車でなければ走破できない。ギヤを4WDLに入れゆっくり走る。道幅は狭く片側は山の斜面、反対側はほとんど絶壁崖。このアルパインループは一方通行路でないので、対向車がきたら少し道幅が広くなっているところまでバックしなければならない。九十九折れの坂はホイールベースの長いダッヂラムでは回りきれず、一度バックして切り直さなければならない。標高が高くなり森林限界を超え、いよいよアルパインツンドラへ。雪がまだ斜面に残っている。そしてシナモンパスに到着。

標高3850m ここでお弁当を食べる。このあたりの高山植物はなかなか面白い。しかしちょっと歩くだけで頭が痛くなる。普段標高2400m のところに住んでいてもなかなかそれ以上の標高には慣れない。このシナモンパスまでマウンテンバイクで登ってくる男性とそれをサポートする女性たちのグループがいたが、いったいどういった体力をしているのだろう。
シナモンパスを後にし、山を反対側に下り、アニマスフォークと言うゴーストタウン、分岐点に到着。ここで再びトイレ休憩。雲行きが怪しくなり雨が降り始めた。これからどうしようか。ここから2WDダートローでシルバートンまで下り、国道550号でデュランゴ、そして国道160号線でサウスフォークまで東に向かい州道149号線でキャンプ場まで戻るというルートは距離約300km、ちょっと遠すぎる。そこでここからアルパインルートに戻り、もうひとつの峠 エンジニアパスを抜けて帰ることした。ところがこのアニマスフォークからエンジニアパスまでの道がとてつもなく険しかった。九十九折れを切り替えして何とかトラックの向きを変えると目の前は大きな岩の壁。「え~っ、これを登るの?」トラックは一瞬空を向き、岩の間を跳ねながら何とか登りきった。これがいくつも続く。標高が高くなると路面にはまだ残雪が雨にぬれてぬかるんでいる。対向車とすれ違うために右側のタイヤを角のとがった砕石の斜面の上に載せ、ほとんど倒れるのではないか?と言う角度ですれ違い。なんとかエンジニアパスに到着 (標高3960m)。

ここからはひたすら坂を降り、何とかなだらかな2WDロードまで出た。Lake City までもう少しというところで急に「パンッ、シュー」と言う音がして何だろうと思い、車を路肩に寄せてトラックを調べてみると右の前輪がパンクしている。よく見るとタイヤのサイドウォールが破裂している。スペアタイヤと交換してLake City の町へ何とか戻り、そこから州道149号線でキャンプ場まで戻った。パパチャックはもう今日はヘトヘトです。すべてのタイヤを良く調べてみると、なんと右側後ろのタイヤのサイドウォールにも深い亀裂が! きっとあの砕石の斜面に右側のタイヤを載せたときに傷が入ったのだろう。
傷の入ったタイヤのまま重いトレイラーを牽引できるだろうか? トレイラーを牽引しているときにタイヤがバーストしたらコントロールできるだろうか? コントロールを失ってトレイラーごと谷底に真逆さまなんて。パパチャックは一人眠れない夜をすごした。