子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2017年J1リーグ第11節 札幌 VS G大阪【0:2】

2017年05月14日 22時28分07秒 | 映画(新作レヴュー)
寒風吹きすさぶ北国へと遠路はるばる飛んできたガンバのサポーターは,日曜夜19時キックオフという,どうやっても今日のうちには帰阪できない過酷な日程も,今となっては余裕で「仕方ないね」と許す気になっているかもしれない。藤本の芸術的なループも見られたし,ACLへの再チャレンジに向けた良いスタートと言っても良い試合だった,といった会話が,今頃すすきのの何処かの居酒屋で青いユニフォームを誇らしげに纏ったサポーターの間で交わされていることだろう。

札幌にとってはスコア以上の完敗だった。J1のスピードに徐々に慣れてきて,今のところはまだ降格圏とは少し差がある15位というポジションを,このまましっかりと勝ち点を積み上げていけば守り抜けるのではないか,というチームの微かな希望が,ベースのところで崩されかねない試合となってしまった。
これまで中盤である程度余裕を持ってボールを廻していた宮澤が,向こうのプレスの標的となっていたのが象徴的だ。菅も常に出足が一歩遅れ,何度もボールを失い,都倉でさえもゴール前での身体のぶつけ合いで後手に回ることがあった。交代直後のアデミウソンの突破を阻んだソンユンの神がかったセービングがなければ,もっと早い段階で試合は壊れていただろう。
前線のプレスは常に複数でかけてくるし,特にサイドでは取れると思った瞬間にDFも加わる迫力は,やはりかつてアジアNO.1に輝いたチームのDNAが生きているという感じだった。

必死に頑張っていた荒野を下げたこと,更に交替で入った二人の外国人が全く機能しなかったこと,特にサイドの突破を期待されていたであろうマセードが可能性のないアーリー・クロスでチャンスの芽を潰していた点については,ベンチワークにも疑問が残った。
しかし下を向いている訳には行かない。後半,札幌がボールを支配して,シュート技術さえあれば同点に追い付いていたかもしれない場面はあった。試合終了間際にアデミウソンが抜け出して3点目が入るかと思われた瞬間に必死に足を投げ出してシュートを防いだのは,強豪チームの圧力を最も肌で感じていたに違いない菅だった。
降格争いのライヴァルとなる可能性の高い新潟,鳥栖と続く5月の残り試合は,ある意味天王山だ。若い力を含めた総力戦で臨んで欲しい。


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