子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

ボカ・ジュニアーズVSエトワール・サヘル【1:0】段々良くなる法華の太鼓

2007年12月12日 23時00分56秒 | サッカーあれこれ
得点は取ったが,前半のボカの出来はひどかった。選手は時差ボケの割には動けていたようだが,とにかく簡単な繋ぎのパスにミスが頻出し,攻撃の組み立てが出来ない。ボールと選手の動きに常にズレがあり,連動してボールを奪えないために,ファウルになるアフターチャージでしか相手のカウンターを止められない。
もしも後半もあのままの調子だったら,母国アルゼンチンからチャーター機を仕立ててやって来た2,000人のサポーターの大半は,血圧の上昇で倒れていたかもしれない。

しかし後半20分にバルガスが2枚目のイエローカードで退場になった後に,ボカの見せ場はやって来た。
この時間を境にボールはサヘルが持つようになり,主に右サイドを中心に仕掛けてきた攻撃を,ボカはゾーンとマンマークの適切な切り替えによって,ほぼ完璧に防いだ。特に,クロスを上げてくるタイミングでのタックルやプレスは,正に防御のお手本とも言えるレヴェルで,高い技術を持ったサヘルのアタッカーは,相手が一人少ないとは思えないくらいに狭められたサイドのスペースで,次第に疲弊していった。

サヘルの最大のチャンスは後半の43分。13番の選手がスピードに乗って右サイドから上げたクロスに,交替で入った7番のシウバが完璧なタイミングでヘッドをぶつけたシュートは,ポストをかすめて外れた。しかしVTRで観ると,この場面でもシウバはボカのCBに身体を寄せられて,バランスを崩していた。自由奔放なアタック,というイメージのあるアルゼンチンのサッカーだが,基本にあるのは創造性溢れる守備なのか。

敗れたサヘルは,押されていたという1回戦は未見だが,この試合では高い技術と組織立った試合運びで,南米の競合と互角に渡り合ったという印象を受けた。1試合こなして時差にも慣れ,本来の調子を取り戻してきたのだろう。本格的にサッカーを始めてまだ4年という19歳のFWには,正直驚かされたし。
浦和は,勝っても負けても16日にどちらかのチームと長かった今季最後の試合を行う訳だが,厳しいゲームになることは間違いない。赤い悪魔の皆さん,既にUAE,ポルトガル,オーストラリアが立候補しているという2009年のW杯を,やはり日本で開催すべき,という風潮がFIFA内で支配的になるよう,是非是非試合を盛り上げて下さい。よろしく。


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