子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2015年の映画ベストテン

2014年12月31日 17時09分41秒 | 映画(新作レヴュー)
仕事の忙しさにかまけて,ブログを開いてこのかた最も怠慢な年となってしまったことに反省しつつ,今年の10本を選んでみた。

1 アメリカン・ハッスル:デヴィッド・O・ラッセル
2 アデル,ブルーは熱い色:アブデラティフ・ケシシュ
3 プリズナーズ:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
4 ディス/コネクト:ヘンリー=アレックス・ルビン
5 アクト・オブ・キリング:ジョシュア・オッペンハイマー
6 インサイド・ルーウィン・デイヴィス:ジョエル&イーサン・コーエン
7 ジャージー・ボーイズ:クリント・イーストウッド
8 6才のボクが,大人になるまで。:リチャード・リンクレイター
9 インターステラー:クリストファー・ノーラン
10 ゴーン・ガール:デヴィッド・フィンチャー
(鑑賞順)

鑑賞本数は100本を下回ってしまったにも拘わらず,10本を選ぶのに苦労するくらい,充実した作品が揃った1年だった。
中でも3のヴィルヌーヴと,同時期に諸作が公開されたグザビエ・ドゥランの二人が引っ張ったカナダ映画の躍進は,やはり特筆すべき出来事だったと言える。年始公開の重鎮クローネンバーグの新作「マップ・トゥ・ザ・スターズ」はその流れに棹さすような作品となっているのだろうか。
洋邦問わず,5に代表されるようなドキュメンタリーに秀作が多かったのも今年の特徴だ。「バックコーラスの歌姫たち」や「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」といったアメリカの音楽ものも素晴らしかったが,「ある精肉店のはなし」や「ホームレス理事長」という,人の営みを見つめることで日本の社会の歪みを静かに,しかし鋭く炙り出した2作は,本当に素晴らしかった。ちなみに,この2作を公開した蠍座がなくなったことで,来年以降の札幌の映画鑑賞環境が格段にレベルダウンすることは残念でならない。
スティーヴ・マックイーンはアカデミー賞を受賞した「それでも夜は明ける」よりも「ハンガー」の方が良かったが,旧年の公開作ということで,リストからは外した。
その他では,ワークショップのファシリテーターの教科書にも使えそうな「愛の渦」とラース・フォン=トリアーのユーモアが炸裂した「インフォマニアックvol.1(2は未見)」という,セックスを真正面から取り上げた2作や,チリのおばはんのエネルギーで押し切った「グロリアの青春」,ディズニーにゲリラ撮影という喧嘩を売った「エスケイプ・フロム・トゥモロー」,早世した天才を偲ぶよすがとなってしまった「誰よりも狙われた男」,主役がとんでもなく魅力的だった「ストックホルムでワルツを」などが記憶に残った。
来年は心を入れ替えて,レビュー,頑張ります。
皆さん,良いお年を。


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