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先の内閣改造で、防衛大臣政務官並びに内閣府大臣政務官(国際平和協力本部担当)に就任された、大野もとひろ参院議員(埼玉県選挙区選出)の標題企画に参加させていただきました。
第1部が講演会、第2部がレセプションという設えになっていました。私は、第1部講演会の司会を仰せつかっておりました。
講演会の講師は、山下一仁氏(キャノングローバル戦略研究所研究主幹)と中山俊宏氏(青山学院大学国際政治経済学部教授)のお二人。山下氏からは「日本のTPP戦略」、中山氏からは「アメリカ大統領選挙の展望と日米関係」というテーマでご講演いただきました。
山下氏は、元農水官僚としては稀有な「TPP交渉参加賛成」論者であります。和牛もオレンジもサクランボも、輸入自由化後国内農家は没落しておらず、むしろ競争力を発揮している事実、アメリカから押し付けられた301kも、WTO等国際貿易のルールが策定されていく中で、有名無実化している事実を披露し、「ルール形成の最前線であるTPP交渉に、日本が参加しないという選択肢はあり得ない」との持論を展開しました。
中山氏は、アメリカ大統領選が民主・共和両党が、それぞれ右派・左派を糾合しながら運動展開してきた従来の傾向に比し、オバマ大統領が中道を軸に運動展開してきているとの持論を展開されました。(多分こんな趣旨だったと思います。)
続いて、大野参院議員をモデレーターに両氏をパネラーとしたパネルディスカッションが行われました。30分少々のディスカッションでしたが、参加者の知的好奇心が満たされていく雰囲気を、傍から見ていても感じ取ることができる内容でした。最後に、大野議員からディスカッションを取りまとめる形で出された、「シンガポールは対米・対中という2国間の軸に加えて、多国間(マルチ)におけるルール形成で役割を果たすことで、国際社会において存在感を示そうとしている」という趣旨の発言が印象的でした。日米同盟を基軸としながらも、多国間交渉でプレゼンスを築いていく手法は、日本にこそ必要な戦略かと考えます。
私は第1部講演会のみで中座させていただきましたが、第2部レセプションでは森本防衛大臣、枝野経産大臣も来賓としてお見えになる予定とのこと。その他、大野議員が研究者・外務省スタッフ時代に築いた人脈でしょうか?各国大使の皆様もお見えになる予定とのことでした。
大野議員の益々のご活躍を祈念いたします。
<写真:パネルディスカッションの模様>