「前」 蕨市議会議員 おおしま公一活動報告

2015年5月31日。まさかの落選を果たした?「前」蕨市議会議員おおしま公一の修行の日々をお伝えしていきます。

景観からのまちづくり~中山道蕨宿周辺の活性化を考える~

2012-10-04 18:30:00 | Weblog
夜は標題の講演会が市民会館で開催され、足を運んでまいりました。

今年は中仙道蕨宿が開設をされて400年目の節目の年であり、また、先般、中山道商店街一帯が埼玉県の「歴史のみち景観モデル地区」にも指定をされ、まちづくりへの機運も高まっている状況にあります。

講演会では、講師に堀繁氏(東京大学アジア生物資源環境センター教授)を講師に迎え、「行ってみたくなるまちづくり」につきかなり実践的なお話をいただきました。

講師からは、「ホスピタリティ」という言葉が何度も強調されました。これは「お客様を大事にしますよ」というメッセージを形で現すといった趣旨の概念と理解しました。

冒頭、講師からは「街は道と沿道で構成される」という話から始まり、「歩道の美装化」に力を入れることで、「私たちはお客様をおもてなしするホスピタリティがありますよ」というメッセージを発することの重要性が強調されました。歩道の美装化=人を大事にする街、というメッセージにつながるというお話でした。

その後、沿道の建物に関しては、従来の屋根の形や壁の色といった、建物重視の景観の理解に対して、講師の発想は、店舗前の空間づくり(撒き餌を撒く場所)と言った点に主眼が置かれていたように思います。

繁盛するお店の「3種の神器」として、あいさつの装置(植物を置く)、迎客の装置(ベンチ、照明等)、集客の装置(メニュー、商品サンプル、ノボリ等)を挙げておられました。

その他、「入口を開放する」「暖簾を出す」「縁台をつくる」「木のドアにする(壁とガラス戸という構造は“拒絶の形”と言うそうです。)等々、講師が街づくりに関わった実際の街、商店街、温泉街はもとより、蕨の商店も題材にしてお話が展開されていきました。

「お店のガラス戸にチラシ等の広報物をやたらと貼る」という行為を「魔よけの札」と表していたのが、妙に印象的でした。要するに、「○○を買ってくれ!」というメッセージが強すぎて、お客様をもてなすというメッセージが全く伝わらないという趣旨のようです。さて、私の事務所は・・・?

講師が提案される内容は、いずれも建物の構造を大きく変えるものではなく、すぐに実践に移せるものであったように思いました。

人間は形でメッセージを感じ取る。街に来た人が「この街は私をもてなしてくれる」というメッセージを感じ取ることができる工夫が必要。というのが本日の講演の結論でしょうか?

大変濃密な1時間半にわたる講演はあっという間に過ぎていきました。