「前」 蕨市議会議員 おおしま公一活動報告

2015年5月31日。まさかの落選を果たした?「前」蕨市議会議員おおしま公一の修行の日々をお伝えしていきます。

THE WINDS OF GOD

2012-10-22 19:00:00 | Weblog
夜は舞台劇を観に新宿紀伊國屋ホールまで。お目当ては、今井雅之氏が24年にわたって上演し続けている「THE WINDS OF GOD」。今回は、なだぎ武(ザ・プラン9)が相方役として出演。

しがない漫才師の2人が、交通事故に遭い、気が付けば1945年8月1日太平洋戦争末期の日本海軍にタイムスリップ。2人の前世の姿である神風特攻隊員としての現実と向き合う。御国のために死ぬことが定めと信じる若者たちが、自分の心の奥底にある人間としての感情と向き合いながら特攻・・・。そして、2人も零戦に乗り込み特攻に向かう時が・・・。

漫才師役の今井・なだぎ両人は、冒頭はアドリブ満載の笑いを巻き起こしつつも、最後には聴衆が食い入るように見てしまう演技を披露。舞台セットは机といす中心の簡素なもの。逆に人間の表現力の凄さが分かる感じがしました。

終演後のカーテンコールで今井雅之氏からは、「二十歳にも満たない多くの若者が、命を落とした事実が間違いなくある。その一人一人に想いを馳せることが、偏った思想なんでしょうか?」との叫びが。この劇が上演されたはじめた当初、「右翼」「戦争賛美」と批判されたことが頭にあったのでしょうか?一方で今井氏は、「We hope! No more war!・・・」とも叫ぶ。政治や歴史といったマクロな視点から見る戦争ではなく、名も無い人たちが何を考え何を思って戦争を生きていたのか?そんなミクロな・・・。

どうも表現が職業病であります。

この劇は、ロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドン等海外でも上演され(というか海外で先に評価されたのでは?)、1995年にはニューヨークの国連本部でも上演をされております。

決してKAMIKAZE ATTACKを厭わない狂信的な殺人マシーンなどではない、人並みに家族や恋人を思いながら、贖うことができない運命に、必死に自分を立ち向かわせようとした若者の存在を、彼の国の人達にも知らせてくれたものと想像します。


PS:それにしても、強面の役が多い今井雅之氏の、AKB48や「きゃりーぱみゅぱみゅ」が見られるとはね。こんなシリアスなテーマの劇なのに、なだぎ武のデュランや藤岡弘の物まねも観ることができました。