こんにちは
ササキングです
だいーーーーぶご紹介するのが遅くなってしまいましたが、
12月5日(日)に3回目のやさしいねぶた学が開催されました!
講師はねぶた師の竹浪比呂央さんです
当日の講演の様子をご紹介しますね~
今年2年ぶりに制作され、現在ワ・ラッセに展示中の大型ねぶたの1台
「雪の瓦罐寺」(青森菱友会)についてお聞きしました
青森菱友会さんといえば地元の題材ですが、今回この題材を選んだ理由として・・・
「もともと去年やるつもりの題材でした。
2020年は青森ねぶた・弘前ねぷたが国の重要無形民俗文化財に指定されて40年という節目の年でした。
津軽を中心とした紙と灯りの文化をまとめて発信したい、更なる発展を願いたいという想いから、
弘前のねぷた絵でもよく登場する九紋龍と魯智深を青森ねぶたで制作しました。」
この話に関連して、弘前のねぷた絵師はとても参考になるというお話もありましたね
今回のねぶたは雪の表現に力が入れられています
紙だけの表現で何か面白いことはできないか、4~5年前からいろいろと
実験をしていたそうです。
今回のねぶたの雪の表現には、高級メロンを包むような和紙をくしゃくしゃにして、
広げてちぎって無造作に貼られています。
今年2月にお披露目されたアートねぶたにもその表現が使われています
竹浪比呂央さん制作アートねぶた 「小牧野の炎」
手塚茂樹さん制作アートねぶた 「JOMON ~安寧への祈り~」
いずれもワ・ラッセ2Fフリースペースに展示中です。
これは面白い!ということで、今回の雪の表現にも採用されています
こういったことから、やはりねぶたを作っていて楽しいと感じるのは
「面白いものを作りたい」というところからきているそうです。
この紙のことも含めて、日々スタッフさんと表現の仕方について研究されているそうですよ
「これを作ってくださいって言われると逆にむずかしいです。
発想という部分で良いものを考えて(実現)出来たときに、
(ねぶた制作)の楽しさを感じます」と語る竹浪比呂央さん。
また、今回の制作では色彩の部分でも工夫が凝らされています
白の雪が映えるようにするために、緑(松の部分)は三色の組み合わせで表現されたり、
九紋龍の袴を原色の赤、魯智深には黒をあてたりと、バランスよく色が使われています。
中間色を使わないように意識されていたそうですよ~
そして「送り」に関してのお話に。
送りは敵として登場する「崔道成(さいどうせい)」ですが、こちらを手掛けたのは
弟子の野村昂史さんです。
野村さんは以前ワ・ラッセのねぶた下絵コンクールの中型ねぶたを手掛けていただいたこともあり、
今もねぶたホール出口付近にその中型ねぶたが展示されていますよ~
当時(令和元年度)中型ねぶたを手掛ける野村さん
普段は竹浪比呂央さんの方から細かく指示をしてからねぶたを作らせていたのですが、
今回は構想だけお話し、あとは下絵から作ってもらったとのことでした。
弟子の成長を感じてうれしいとお話されていましたね。
さてお話は変わりまして、2年連続の祭り中止が決定したときのことについて
お話していただきました。
去年は早い段階で祭りが中止になったこともあり、落ち込みはしたけど我慢するしかないと
気持ちは落ち着いていたそうです。
しかし、今年は制作途中で中止が決定、制作に関しては団体に委ねるという事態になり、
「中止だから解体しろとなれば殺生です!」と主催者側に訴えた言葉が印象的でした。
気持ちが不安定でついこの言葉が出てしまったということでしたが、後に自身が手掛ける
ねぶた団体2台は最後まで制作することになったので、大変ありがたかったと語る竹浪比呂央さん。
そして代替イベントが決定し、今年制作した2台のねぶたがお披露目されることとなりました。
ねぶた師の合作ねぶたの運行に関しても、いつものねぶたとは全く違う
感動がありましたとお話されていましたね
その他にも興味深いお話がいろいろありましたが、
講演の様子は後日青森ケーブルテレビさんで放送される他、
ワ・ラッセYouTubeチャンネルでも公開します。
準備が整うまでお待ちいただければと思います。
最後に竹浪比呂央さんに来年のねぶたについてお聞きしました
「来年は(祭り)があるものとして年明けに準備します!
すでに菱友会さんの鉛筆デッサンは出来ています。」
さらには同じ題材・人物でデッサンを3通り作っているそうですよ
竹浪比呂央さんが次回のねぶたにどんな発想を組み込んでくるのか、
楽しみですね
次回のやさしいねぶた学は今年度の最終回となります
年明け1月3日(月)13:45からワ・ラッセ1F交流学習室で開催
講師は第五代ねぶた名人千葉作龍さんです!
千葉作龍さんもお久しぶりのねぶた学ですので
どんなお話が出るか楽しみですね
次回のやさしいねぶた学もどうぞよろしくお願いします
ササキングのレポートでした