goo blog サービス終了のお知らせ 

映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

プレシャス

2011-02-02 19:05:02 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
太った黒人の若い女性が印象的である。
映画「プレシャス」のジャケットを見て、太っていることで屈折した若い女の子の物語と思っていた。その想像以上にむごい人生を歩む女性の話であった。母役のモニークがオスカー助演女優賞をもらったというのは確かにうなずけられる強烈な黒人女性の役だ。ちょっとむごすぎる。感動が残るというよりは、ハーレムの中でスラム的な人生を歩んでいた人たちの悲惨な姿に驚かさせる作品だ。



1987年のニューヨークのハーレム。17歳の黒人少女クレアリース・プレシャス・ジョーンズことガボレイ・シディベは、夢想癖のある太った女の子だ。ある日学校の校長から呼び出された。「妊娠していると聞いたけど」それではこの学校からは退学だといわれた。自分の父親にレイプされて、子供を妊娠していたのだ。彼女は12歳のときにも妊娠し、出産していた。父親は行方をくらまし、母親メアリーことモニークは生活保護を受けている。何も仕事をしないばかりでなく、プレシャスを、強烈に虐待している。
プレシャスは代替学校“イーチ・ワン・ティーチ・ワン”を退学した学校の校長にすすめられて行ってみた。そこには自分と同じように悲惨な境遇にある仲間たちがいた。女性教師ことポーラ・パットンと出会い、先生は辛抱強くプレシャスを理解しようとしてくれた。少しずつ生まれ変わっていったのであるが。。。。

虐待シーンのむごさがこの映画の見せ場だ。なんせ母親は性格破綻している女性である。自分が生きるために、娘や子供を虐待してでも生き延びていこうとする人間だ。まあよくもここまで破綻したもんだと思わせる母親である。母親は徹頭徹尾プレシャスにつらく当たる。レイプとはいえ、夫を実の娘に奪われたという最悪の嫉妬が横たわっている。プレシャスはそのいやらしさを日常受けとめながら生きていく。娘はかわいそうだ。見ていくうちにプレシャスを応援したくなるそんな映画である。黒人中心の映画らしく、ソウルミュージックやゴスペルの音楽がいいセンスをしていた。



そこに加わるのが、代替学校の教員ポーラパットンである。黒人美人女優としてのキャリアを積みつつある彼女の姿は素敵だ。あとソーシャルワーカーとして、主人公と母親の相談を受ける女性の顔を見て、どっかで見たことあるんだけど、だれだったかな?と映像を見ながら考えていた。


そしてクレジットでびっくりした。マライア・キャリーであった。普段の派手な姿とは対照的な役である。一歩抜けた金持ちになってしまったマライアらしく、こういった慈善的な話に惹かれるのであろう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トゥルーロマンス  | トップ | 映画 さんかく 高岡蒼甫 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画(洋画:2006年以降主演女性)」カテゴリの最新記事