映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ラムダイアリー ジョニーデップ

2012-11-14 08:06:08 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
映画「ラムダイアリー」はジョニーデップ主演のカリブの島プエルトリコを舞台にした作品だ。
男性がウキウキするような映画だと思う。楽しい!

アメリカ人著名ジャーナリストであったハンター・S・トンプソンが自らの青春時代を描いた原作がベースだ。ジョニーデップはすでに98年に『ラスベガスをやっつけろ』で主人公のトンプソン自身を演じた。その縁で友人関係にあったデップが企画・製作し主人公のジャーナリストを演じている。

カリブ海の強い日差しを浴びた海岸ロケが主体で、映像がイケる。笑いを誘うユーモアがピリッと利いている。ストーリー自体に魅力があるわけではないが、見ていて快適だった。自分には相性のいい映画だ。素顔のデップが趣味で作った映画という感じもする。そのためか評判が今一の印象だったが、殺人的美貌を見せる共演女優アンバーハードとの呼吸もよく、デップが好き勝手やっているのが伝わりこちらも映画を楽しんでやろうとする気がする。女性ファンの多いデップだが、この映画は男性向けだ。

舞台は1960年だ。ジャーナリストである主人公ケンプ(ジョニーデップ)は喧噪のニューヨークを離れ、カリブ海に浮かぶアメリカ直轄の島プエルトリコにやってきた。いきなり二日酔いで目が充血しているデップを映し出す。地元の新聞社に就職しようと社主(リチャードジェンキンス)との試験に臨む。その新聞社自体経営も不安定で、中にいる面々も酒を飲みながらぐうたら仕事をしている次第だ。勤め始めた後もラム酒を片手に毎日ぐうたらな遊びを続けていた。あるパーティに潜り込んでいったときに、海辺でものすごい美女(アンバーハード)と出会う。

主人公は現地でアメリカ人実業家サンダーソン(アーロン・エッカート)と知り合う。彼にはプエルトリコを総合レジャーランドとして不動産開発しようとする野望があった。自分の都合がいいように記事を書いてもらおうと主人公に好意的に近づく。当時プエルトリコは無税でビジネスができるメリットがあり、実業家にはたまらないエリアであった。サンダーソンには恋人がいた。紹介されて驚いた。何と海辺で出会った美女であった。

その後実業家サンダーソンが近づく軍OBその他と関係を会合をもっていた。一方で相変わらず仲間の記者とプエルトリコを徘徊していた。ある時、地元の不良連中にからまれ、止めに入った警察に火を浴びせてしまった。危うく長期の留置になるところを助けてくれたのがサンダーソンだった。その後タッグを組んでいくように見せるが、自由奔放な恋人が妙に主人公になれなれしくする中で気持ちが彷徨うようになるが。。。

カリブ海を舞台にする映画ってどの映画もハイな気分にさせてくれる。「カリブの熱い夜」その他一連のキューバ危機前を描いた映画はどれもカリブ海ミュージックの独特のリズムと強い日差しの映像でウキウキさせる。この映画も同じだ。当時のアメ車を走らせたりするが、基本的に現状の街の姿をロケすれば済む。プエルトリコでは時の流れが止まっているからであろう。

ジョニーデップは二枚目と三枚目の中間点に立つ。オンボロ車で街中を走る場面や、100マイル以上のスピードでシボレーを走らせているうちに危うく海に落ちそうになる場面や、地元のチンピラにからまれる場面などは笑える。コメディ的な色彩を織り交ぜるところが粋だ。その彼が共演の美人女優と楽しむためにつくったんじゃないかと思わせる部分がずいぶんとある。

アンバーハードはそれにしても美しい。1960年前半を彷彿させるメイクや服装も見せるが、グレースケリーの優雅さにマリリンの自由奔放さを組み合わせたようなブロンド美女の姿には見ているこちらも目を奪われる。実際に目の前で演技しているデップは完全にいかれてしまっただろう。真っ赤なシボレーでデップとドライブをする場面、ダンスフロアーで踊りまくる場面、デップとの出会いの場面いずれもわくわくさせられる。

そんな映像を楽しむ映画だと思う。
コメント
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