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NTC Thermistor ( パワー ・ サーミスタ ) を使った改修の検討

2012年11月10日 08時29分20秒 | オーディオ

Negative Temperature Coefficient Thermistor, パワー ・ サーミスタ 正式には長い名前です。

事の発端はこちら

入手したのは 3D-22 と 8D-18 という 2 つの パワー ・ サーミスタ、3D-22 と 8D-18 それぞれ ゼロ 負荷抵抗が 3 Ω と 8 Ω, 飽和抵抗値が 0.137 Ω と 0.365 Ω, 最大許容電流が 5.4 A と 3.1 A となっています。

さて ECF82 真空管の ヒータ の規格は 6.3V / 0.45 A で並列 2 本の合算抵抗値は計算上 7 Ω、2 本に流れる電流の合計は 0.9 A, 消費電力は 5.7 W となります。

 

以下の計算では 8D-18 パワー ・ サーミスタ を ヒータ 電源に直列で入れたと仮定します。( 後日、実際には 3D-22 を使用したので 8D-18 は事前計算のみ ) 電源投入時の 8D-18 抵抗値は 8 Ω なので ヒータ に掛かる電圧は 6.3 V ⇒ 2.9 V, 電流は 0.9 A ⇒ 0.4 A へとそれぞれ下がり、計算上は冷温時の突入電流をほぼ半分に減らせる ( ハズ ) です。

また パワー ・ サーミスタ が暖まった後の飽和抵抗が 0.4 Ω, ヒー タ にかかる電圧はほぼ 6 V, 電流は 0.8 A、ヒータ の消費電力は 5.1 W となります。まあ ヒータ 本来の規格から 10 % 減、許容範囲としましょう。

それでも引き続き問題なのは 「 ECF82 真空管は冷温 スタート 時だけ ヒータ 電流が多く流れる。」 ということ。ヒータ の抵抗値が冷温時には更に低いということなので予備の真空管 ECF82 で実測してみました。

※  冷えているときの ECF82 の ヒータ 抵抗値は 2.8 Ω, 実際には 2 個並列で 1.4 Ω になります。

  パワー・サーミスタ 無しで冷えている時の突入電流は 4.7 A となり、

  異常発光時の ヒータ 2 本の消費電力は瞬間最大で 29.4 W にもなります。

  真空管 2 本の合計値ではあるけど白熱電球並みの電力になることが判りました。

  ここで 8D-18 パワー ・ サーミスタ を直列に挿入すると電源投入時の初期電流は 4.7 A 0.7 A まで下がり、

  電源投入瞬間の ヒータ 消費電力は 29.4 W 4.2 W に落ちます。

  だいぶ 異常発光を抑えれるのではないかと予想します。

また暖まった後の パワー ・ サーミスタ 自体に流れる電流が 0.8 A で常時 0.3 W の電力を消費し続けることになります。

さて、サーミスタ 装着による音への影響は?今回の パワー ・ サーミスタ の挿入箇所は ヒータ 回路に限定する予定なので、信号回路には影響は無い?と考えているのですが .....


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