成績の低い子供を塾に行かそうとするとき、親御さんとしては当然その子供の学年のクラスに行かそうとします。
ただ、成績の低い子が塾に行って成績を伸ばすということは、滅多にないのではないかと私は想像しています。
個別指導であれ全体授業であれ、中2になった時点で成績が悪いと言うことは、中1の内容が分かっていないのですから、中1の内容を理解しない限り中2の授業が分かるということはありえません。
そこで、理想の授業としては、その子が分っていないことを復習させつつ新しい単元を教えるという仕方があります。
しかし、どこが分っていないかは子供によってバラバラなので、全体授業でそのような授業をすることは難しいでしょう。
個別指導や家庭教師でも、よほど注意深い先生でない限り、前に戻って勉強させるということはしないかもしれません。
そこで荒技として、中2の学力の低い子に中1の授業を受けさせるという方法があります。塾の先生にお願いして、一つ（か二つ）下の学年の授業を受けさせてもらうのです。
「分った！」という体験は楽しいものですから、それで勉強が好きになる子も出るかもしれません。
子供に必要なのは、点数を上げるより「分った！」という体験だし、そのためには、つねに前に学んで躓いている箇所に戻る必要があります。
そう考えると、学年別の授業ってとても非効率なことが分かります。
小学校でも中学校でも単位制の可能性を考えるべきなのかもしれませんね。
大学が高校の内容の授業をするのも、とても有益なことなのだと思います。
