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日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

「ひたむきに“治す人”をめざせ 小児心臓外科医 佐野俊二」『プロフェッショナル 仕事の流儀』

2006年01月18日 | テレビ
昨日の『プロフェッショナル 仕事の流儀』では、小児心臓外科医の佐野俊二さんが取り上げられていました。内容は、小児心臓外科というひじょうに困難で危険な分野で佐野さんが懸命に医療に携わる現場を追ったものです。

病院の組織などを扱ったものではなく、医者である佐野さんが一心不乱に働く姿を追ったものなので、新しい視点といったものはないように感じましたが、やはり命を扱う仕事の責任の重さをこの医師の先生は感じているということが伝わり、それなりに見応えがありました。

一つ印象的だったのは、この方は現在では小児心臓外科で天才と言われるほどの人だけど、32歳を過ぎても医者として不遇に扱われていたという事実。同期や年下の医師が出世していく中で、メスも持たせてもらえず、ずっと成果をあげることができなかったそうです。

そこから彼は世界的な権威の先生のいるニュージーランドに留学し、そこで失敗を重ねながら、今の地位についたようです。

私たち世の中はどうしても“若き天才”というものに憧れ・嫉妬します。しかし実際は、世の中の殆どの分野では“若き天才”というものは生じにくいものだと思います。

彼は教え子を育てる上でも、彼らに簡単にはメスを持たせません。自分が味わった医師の責任の重さを感じてもらいたいからだそうです。番組では、8年間も手術をさせてもらえず下積みをしている研修医に佐野さんがついに手術を任せる場面がありました。

その研修医が30歳を過ぎても薄給であるという組織の問題はもっと問題視されたほうがいいと思いますが、医者になっても10年近くメスをもたせずに弟子を育てるという姿勢は印象的でした。


涼風


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