願い

よく、自分の願いを表す写真を雑誌から切り抜いて部屋の壁に貼っていると願いが叶うという話がありますよね。

そうやって写真を切り貼りすることで願いが叶ったことが私にもあります。

それは、願いが叶うというより、きづいたら結果的にそうなっていたという感じです。

私の印象では「これは叶ってほしい」と思うものは叶わず、とくに強く願っていたものでもないことが叶うことがある、というものですね。

おとつい、そういう写真の切り貼りをしてみました。「幸せの宝地図」とか「ビジョンマップ」とかいいますね。

でも、今回作った宝地図には、具体的な願いはありません。

それは、願いというより、わたしが見ていてほっとするような写真を貼っただけです。

だから、それらの写真が私に何かをもたらすとしても、それが何なのかは分かりません。

スピリチュアル系の本には、「願いは強く、具体的に」みたいなことが書かれています。

でも、私にはそういう具体的な願いがないのです。

欲はあります。

人から尊敬され、自分の優越感を満たし、経済的にも潤してくれるような地位が欲しいという欲です。

あるいは、たべるものや、着る服や、住む場所に不自由しない、ということでしょうか。

でも、それは欲であって願いではないのじゃないでしょうか。

とくに具体的な願いはありません。あ、母には早く元気になって欲しいですね。

どこか南の島に旅行に行きたいわけでもない（行けたら行くけど）。おいしいものを食べたいわけでもない（食べられるなら食べるけど）。どうしても欲しいモノがあるわけでもない。

結果的にわたしが作った宝地図は、こんな場所はすてきだなぁ、とか、こういう人は尊敬できるなぁ、こういう人になりたいなぁ、とかいう写真で埋め尽くされています。それは、やはり、願いというより、こういうのっていいなぁ、こういう人っていいなぁ、という私の気持ちを表現した写真です。

結局それらが表しているのは、こういう心の状態になりたい、という私の願いです。

具体的じゃないその願いは、実は最高の願いなのだと思います。

私たちは、具体的なものではない何かを欲しているのではないでしょうか。