中田ヒデも終了後に語っていましたが、やはりカウンターの文化というものを東欧あるいはサッカー伝統国はもっているなぁと思わされました。日本はただ単調に足下にボールを同じペースで回して崩そうとするだけなのですが、相手は引いて守る時間・アタックをしかける時間をチーム全体が把握してプレーにメリハリをつけています。
NHKラジオの解説の小島さん(元代表GK)が言っていましたが、相手は意図的に攻撃する時間帯と守る時間帯を決めて、守る時間帯でもカウンターのチャンスを窺っています。つまり守備もつねに攻撃を前提とした守備なのです。たとえ自陣に多く引いていたとしても、それによって相手を誘い出してスペースを作って攻撃する準備のための守備です。当たり前のようですが、そうしたことを意図的にできないのが日本のサッカーの段階なのでしょうか。
高校サッカーではとりあえず前線に放り込んで才能のあるアタッカーに点を入れさせるだけの強豪高が見られますが、それは伝統国では“カウンター”とは呼ばないのでしょう。ロングボールを使うサッカーとカウンターサッカーとはきっと違うのです。
相手に意図的にボールを持たせ、それもその時間帯を長く作り出すという、見た目には消極的でも知的にはゲーム全体をコントロールするサッカーというものが日本には足りないのかもしれません。
まぁ、日本代表に選ばれる選手たちは誰よりもサッカーのことがわかっている人たちだろうから、そんなことは言われなくてもわかることで、それが簡単にはできないから苦労するのだろうけど。
次はブラジルですが、まずブラジルにはオーストラリアに大量点で勝利して欲しいところです。その上で予選突破の途が開けてきますが、いくら予選でも、またブラジルが予選突破を決めていても“勝利”はおろか引き分けをプレゼントしてくれることも、当たり前だけど、ないでしょう。
ヨーロッパのリーグでは意図的にお互いが“手打ち”をして引き分けて勝ち点1を取ろうとする慣習があるそうですが、南米にはそんな“政治外交的”な文化はサッカーにはなく、ブラジルから来た選手が、引き分けで終わらそうと両チームの選手が“画策”しているのに、空気を読まずに点を入れてしまった“事件”もあったそうです。
いくら予選でもブラジルはサッカーでの“敗北”は受け入れないでしょうし、ましてジャポネーゼに負けるわけにはいかないでしょう。日本は“奇跡”をおこす必要があります。次の試合は夜の、というより朝の4時からですががんばって応援したいところです。
涼風
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