最近は本を読んでいると、「テレビを見ることは集中力をなくさせるので、見ないようにしましょう。子供にもテレビを見せないようにしましょう」という記述に出くわすことがあります。もちろん、ずっと以前から言われていることなのだと思いますが。
私の知り合いの恩師に、著名な学者で、何冊もの著作や翻訳書を出版されている人がいます。私自身はその方と面識はないのですが、知り合いの話では、その人は数ヶ国語をあやつり、本を読むときは一冊分をあっという間に読了してしまうそうです。
その方は、「テレビを見なければ、誰でも私と同じくらいの仕事はできるんですよ」とおっしゃっているそうです。
頭のいい人というのはテレビを見ないのでしょうか?
しかし、頭がよくて、かつテレビが大好きという人は、決して珍しくないんじゃないだろうか、という印象もあります。
文芸評論家の吉本隆明さんはかつて、「テレビを見ることはいいことです」と言っていました。
一体誰の言うことが正しいのでしょうか?テレビを見ることはいいことなのでしょうか?悪いことなのでしょうか?
五味太郎さんは次のようにおっしゃっています。
「テレビははっきりした態度をしめしながら見ましょう。
テレビは電波や機器を使って放送されてはいますが、放送をしているのは人間なのですから、見る側も人間らしく対応するのが正しいのです。そして対応する気がしない、対応してもしようがない、対応できないといった番組はすぐに消せばいいわけです」
この「はっきりした態度」というのは、例えば
火事のニュースを見て 「わー、そりゃたいへんだ 火にはじゅうぶん注意しなくちゃね!!」
メロドラマで二股かける男を見て 「おいおい じゃあ ひとみさんはどうなるんだよ いいかげんにしろよ!!」
コマーシャルを見て 「わーっ ほしいほしい!! ぜったいほしい!! でもむりだよ!! でもほしい!! わーっほしい!!」
天気予報で晴れという予想を見て 「それはよかった 明日はサッカーの試合があるんだ!!」
とかです(『正しい暮し方読本』)。
テレビを見ないほうがいい理由は、ホントは見たいとも思っていないのに、ダラダラ見続けて無感動になってしまうからですね。
逆に吉本さんが「テレビをみるのはいいことです」と言うのは、たしかにテレビが伝える情報や、テレビのその伝え方を見て、世の中の動きやメディアのあり方がわかるからですね。
テレビを見るのは、一種の娯楽ですね。たまに面白い番組もあるので、まったくテレビを見ないというのは、ちょっと難しいです。
でも、私たちは、吉本隆明さんのように、あらゆることを横から斜めから見ることができるほど視野が広くありません、吉本さんのように視野の広い人にとってはテレビもまた思考の材料にできますが、私たちはそこまで頭が回りませんし、それゆえテレビの情報をつねに客観的に捉えることはできませんし、それゆえ惰性的にダラダラ見てしまう危険があります。
だから、私たち凡人にとっては、テレビをまったく我慢するのはよくないですが、テレビを見すぎるのもよくないですね。
テレビもインターネットも、「はっきりした態度」を示しながら、読んだり見たりしたいものです。
私の知り合いの恩師に、著名な学者で、何冊もの著作や翻訳書を出版されている人がいます。私自身はその方と面識はないのですが、知り合いの話では、その人は数ヶ国語をあやつり、本を読むときは一冊分をあっという間に読了してしまうそうです。
その方は、「テレビを見なければ、誰でも私と同じくらいの仕事はできるんですよ」とおっしゃっているそうです。
頭のいい人というのはテレビを見ないのでしょうか?
しかし、頭がよくて、かつテレビが大好きという人は、決して珍しくないんじゃないだろうか、という印象もあります。
文芸評論家の吉本隆明さんはかつて、「テレビを見ることはいいことです」と言っていました。
一体誰の言うことが正しいのでしょうか?テレビを見ることはいいことなのでしょうか?悪いことなのでしょうか?
五味太郎さんは次のようにおっしゃっています。
「テレビははっきりした態度をしめしながら見ましょう。
テレビは電波や機器を使って放送されてはいますが、放送をしているのは人間なのですから、見る側も人間らしく対応するのが正しいのです。そして対応する気がしない、対応してもしようがない、対応できないといった番組はすぐに消せばいいわけです」
この「はっきりした態度」というのは、例えば
火事のニュースを見て 「わー、そりゃたいへんだ 火にはじゅうぶん注意しなくちゃね!!」
メロドラマで二股かける男を見て 「おいおい じゃあ ひとみさんはどうなるんだよ いいかげんにしろよ!!」
コマーシャルを見て 「わーっ ほしいほしい!! ぜったいほしい!! でもむりだよ!! でもほしい!! わーっほしい!!」
天気予報で晴れという予想を見て 「それはよかった 明日はサッカーの試合があるんだ!!」
とかです(『正しい暮し方読本』)。
テレビを見ないほうがいい理由は、ホントは見たいとも思っていないのに、ダラダラ見続けて無感動になってしまうからですね。
逆に吉本さんが「テレビをみるのはいいことです」と言うのは、たしかにテレビが伝える情報や、テレビのその伝え方を見て、世の中の動きやメディアのあり方がわかるからですね。
テレビを見るのは、一種の娯楽ですね。たまに面白い番組もあるので、まったくテレビを見ないというのは、ちょっと難しいです。
でも、私たちは、吉本隆明さんのように、あらゆることを横から斜めから見ることができるほど視野が広くありません、吉本さんのように視野の広い人にとってはテレビもまた思考の材料にできますが、私たちはそこまで頭が回りませんし、それゆえテレビの情報をつねに客観的に捉えることはできませんし、それゆえ惰性的にダラダラ見てしまう危険があります。
だから、私たち凡人にとっては、テレビをまったく我慢するのはよくないですが、テレビを見すぎるのもよくないですね。
テレビもインターネットも、「はっきりした態度」を示しながら、読んだり見たりしたいものです。
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